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牛肉どまん中

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 東京駅構内の中央コンコースに、全国の駅弁を集めて売っている「祭」という店がある。毎日が全国駅弁フェア状態。東京駅のなかでいちばん大きな駅弁屋でもあり、ハッピにハチマキ姿の店員が気持ちいいくらい商魂丸出しで売りさばいている。
 そこでいちばん売れている駅弁が、米沢駅の「牛肉どまん中」だ。

 新宿 京王百貨店名物の全国有名駅弁大会でも、牛肉どまん中は常に販売個数2位につける。常勝の1位は森駅のいかめしだが、あれはボリュウム的に駅弁というよりも、おつまみかおやつである。その証拠に、東京駅の祭では“ついで買い”用を狙ってレジ脇に積んである。フルサイズの駅弁としては、ここでも人気ナンバーワンといえるだろう。


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 その牛肉どまん中を初めて食べた。ウー、うまい!
 
 山形県のブランド米“どまんなか”の白メシに、米沢牛のしぐれ煮とそぼろをのせたシンプルな弁当だが、ゴハンもお肉もしみじみうまい。深さのあるドカ弁サイズだから、食べ応えもある。
 1150円というお値段だが、食べ終わって、高いとは思わなかった。また食べたいと思わせるのが人気の秘密だったのか。

満員電車カレー

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 東京駅の中、東北新幹線の改札口の前にあるレストラン街に仙台の牛タン“利休”が出店している。朝は7時半からで、さすがにタン焼きはないけど、朝食メニューを出していて、いつも混んでいる。

 8時過ぎに通りがかったら、カウンター席に空きあり。3席か4席しかないのでラッキーと思って入った。牛タン弁当を買って帰ったことはあるけど、店食いは初めてだ。
 敷地が狭いので仕方ないが、カウンターの幅はギチギチ。あ、それでおねえさんがいきなりカバンあずかって、イスの背に掛けてくれたのか。

 朝は麦とろ定食とカレーだけ。正式名「胃にやさしい朝の牛タンカレー定食」をたのむ。
 スパイスの効いた牛タン入りカレーとサラダ。香の物は、陶器のフタものに入っている。ちゃんとしている。ただ、そこからトングで福神漬けを取り分けたりしていると、隣の人の肩とぶつかる。

 カレーの味は、フツーでした。

せんどそば

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 朝早くからのロケ仕事が終わると、早めの昼ごはんを食べることが多い。本栖湖ロケだった今日もそのパターン。まだ普通の飲食店はやっていない。すばらしいアコードハイブリッドで国道139号沿いの「道の駅 なるさわ」へ行く。

 何年か前、ここで何かを食べて、食券前金制の軽食堂にしちゃおいしかった記憶がある。しかし、それが何だったかを思い出せなかったため、カメラマンがたのんだ「せんどそば」を真似してたのむ。あったかいそばの上に、大根の細切りがのっているという。

 出てきたのは、要は刺身のツマがどっさりのったそばだった。なんだろう「せんど」って。大根の千切りのことか。

 食べると、しかしこれがうまかった。ツユと絡んだ大根のシャキシャキ感がうまい。そもそも、そばが望外のうまさだ。殻を残して挽いた黒めのそばで、香りがある。そばと細切り大根をひとまとめにして箸で掴み、口に運ぶ。うまさのハイブリッドやあ。

 まじめな話、このへんはそろそろ富士吉田うどんのテリトリーなのに、こんなおいしいそばが食べられるとは。道の駅もあなどれない。                                                                                                                                                                         

寝床のうなぎ

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 先週、ヨメさんが「手足口病」になった。この夏、乳幼児のあいだで大流行している病気で、大人もかかる。アルバイト先で子どもと接触していた大学生の甥っ子を経由してうつったらしい。

 風邪のような症状が現れて、手足口にブツブツができる。ヨメさんは手にちょっとできただけだが、未曾有のダルさに襲われたとかで、ひと晩は寝込んだ。ぼくもいま、痛い口内炎ができている。体力があるから重症化しないだけで、かかっているのかもしれない。ウイルスの飛沫感染で、何度でもかかる。

 風邪と同じく、特効薬はない。薬で対症療法をするだけ。回復力をつけさせるには滋養強壮が一番だろう。というわけで、週末は自転車でうなぎの買い出しに。

 魚屋やスーパーやデパ地下を巡って、結局、紀ノ国屋スーパーで買う。2000円ちょっとしたが、店のカードがあると2割引き。一尾まるまるだから大きい。 
 おいしかった。紀ノ国屋の物は、高いけど、間違いない。昔のベンツみたいだ。

 この夏はうなぎを4回食べた。といっても、そのうち2回は牛丼の吉野家と“すきや”である。吉野家のは小さい。板ガム3枚分くらいしかなくて、刑務所のうな丼かと思った。すきやのうなぎは露骨にクサかった。ドブ育ち、みたいな。

 江戸川下流で捕れた天然うなぎから基準値を超えるセシウムが検出された、というニュースが夏前に流れた。200kmしか離れていない原発事故現場からあれだけ放射能汚染水がダダ漏れなのだから、そりゃ出るだろう。
 江戸前のうなぎなんて、高級料亭にしか行かないから関係ないが、今や中国産の安ウナギのほうがよっぽど安全なのかもしれない。                                                                                                                                                                           

ドンブリの天国と地獄

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「driver」誌のニコニコドライブ取材で長野県の野辺山高原へ行く。
 清里の手前にある中村農場の親子丼。観光地にうまいものなし、と思っていたら、なんと人生ベスト親子丼だった。放し飼いで育てた軍鶏(シャモ)を使っている。五反田にあるミシュラン1つ星の焼き鳥屋がランチで出している親子丼よりうまい。100円高いけど、それだって945円(スープ付き)だ。
 卵の黄身がなんでこんなオレンジ色をしているのか不思議だったが、売店でオレンジ卵というのを売っていた。与えるエサでこんな色になるらしい。


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 翌日は佐久平へ下り、本場の鯉にトライする。若者向きのメニュー、鯉丼。切り身を揚げて、甘辛いタレにくぐらせてある。うまそう。
 千曲川の水を引いた生け簀で鯉の臭みを抜くから、佐久の鯉はおいしい。食堂の女将さんに聞いたら、そう教えてくれた。

 しかし、ゴメンナサイだった。臭みとは言わないが、独特の匂いがある。
 女将さんの手前、1枚はがんばって食べたが、1枚はカメラマンに進呈。もう1枚はご飯の下に隠す。

 鯉こく(味噌仕立ての煮込み)も、食べ始めてほどなくギブアップ。身をほぐして粉々にして、水面下に隠す。隠蔽工作をしながら、オレって、小さいなと思った。
 
 そうこうするうち、浜松から鯉を食べに来たというグループが来店。「鯉こく、おいしいですか?」と聞かれたので、もちろん「おいしいです」と答えた。


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