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日本はスゴイ

 18歳から選挙ができるようになる。これで有権者が240万人増えるそうだけど、18歳と19歳を合わせても、たったそれだけか!? と、あらためて少子化の現実にびっくりする。
 だって、日本の総人口って、1億2700万人でしょ。ちょっと計算したって、少なすぎる。

 でも、憲法違反だと指摘されている「1票の格差」是正にはまったく及び腰なのに、選挙権の年齢を下げる法律はサッサと通しちゃう。農村票を減らすより、若いネトウヨを取り込むほうが先にきまってるだろ、ということなのだろうか。

 右の憲法学者までが違憲と言っている新安保法案を、数を頼んで通そうとしているのもスゴイ。ずーっとそればっかり勉強してきた学者の意見を、聞こうとしない。人工衛星を打ち上げる時、このスピードと角度じゃないと、引力圏を脱出できないという科学者の計算値に、政府や政治家が反対するようなものでしょ。「憲法学者には日本を守る責任感がない」とか言ってるけど、なんだその理屈。

 サイクリストでもある谷垣さんって、サイクリストであるというその一点だけで、自民党のなかではスジの通った人かと思っていた。しかも、法律家、弁護士である。
 その人までが、憲法学者100人に聞いて、2人しか合憲と認めない新安保法制を擁護する側に回るとは。こんど多摩サイで怪我していても、スルーだ。

 責任感といえば、史上最悪の事故を起こして、壊れたままになっていて、解決のめども立たない原発がありながら、また原発を動かそうとしているのもスゴイ。壊れても直せません、直し方わかりません、という自動車を売っていいのか。
 
 たしかに日本ってスゴイのかもしれない。あまりにスゴイために、この国で子ども産みたくないわ、という若者が増えているんじゃないのか。


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 新宿駅南口に出来た“豪華カプセルホテル”。豪華なカプセルホテルって……。
 こういうのをクールジャパンと持ち上げるのも、もうやめようよ。
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 世界遺産になりそうだ、というニュースが流れたとたん、伊豆の「韮山反射炉」が観光客のクルマで大渋滞しているらしい。長崎県の軍艦島(端島)とともに、先月、イコモスの登録勧告が決定した施設だ。

 ここへは去年、ニコニコドライブの取材で行った。殺風景な国道を走っていたら「反射炉入口」という信号が現れた。なに、反射炉って?と、名前に釣られて見に行ったのである。

 それは、幕末期に建造された溶鉱炉だった。当時、ここで大砲をつくった。
 反射炉とはキューポラ(直立炉)より古い溶鉱炉の形式名で、石炭などで起こした熱をレンガの窯の天井に反射させて集中し、鉄を溶かす。群馬県の富岡製糸場などと同じく、「日本初の工場」のひとつとして価値があるということで、世界遺産登録を申請していたのである。


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 でも、こう言っちゃあなんだけど、ものすごくシブイというか、見学物件としては、はっきり言ってショボイです。
 残っているのは、煙突を持つ炉の建屋のみで、その煙突も、ちょっとアートっぽく見える外側の鉄枠は、後付けの耐震補強である。
 渋滞をつくってまで殺到するようなところじゃないと思うけど、並んだみなさんは満足しているのだろうか。アップルの新製品に並ぶ人も、新しい有料道路の開通日に並ぶ人も、池袋大勝軒の閉店日に並ぶ人も、実は同じ人たち、という噂もあるから、いいのかな。

 ただ、今回は、軍艦島の登録に韓国が反対をしていて、そっちのほうが心配だ。
 しかし、産業遺産みたいなことになると、多かれ少なかれ、こういうことって起きると思う。韮山反射炉も、この炉でつくられた大砲が黒船を狙っていたかもしれないのだから、世が世なら、アメリカが反対していたっておかしくない。
 自然遺産以外、世界遺産なんてやめりゃいいのにと思う。
 自己責任という言葉に、以前からものすごい違和感を覚えていた。
 だって、責任って、もともと自分で取るものでしょ。「責任を(他人に)なすりつける」という言いまわしを考えればわかる。

 長年使っている新潮国語辞典を調べたら、出ていなかった。そのはずだと思う。この言葉は、イラクで日本のボランティア活動家が拉致監禁されて、のちに無事釈放され、帰国したときに、バッシングのために使われた、そのときがたぶん初めてだった。
 彼女たちの行動に対して、「まったく余計なことをして、人さまに迷惑かけやがって」と感じたおかみ意識の強いメディアが「自己責任」という新語を編み出して、さかんに使ったのである。

 こういう経緯から生まれた「自己責任」とは、要するに「自業自得」のことである。自業自得と言ったのではあまりにキツすぎるし、品がないし、ニュース用語にもしにくいので、言い換えた。強姦を暴行と言い換えるのと同じだ。違和感のおおもとは、もともとそうやって正体をオブラートに包んだ言葉、もっと言えば、ズルイ表現だからだと思う。

 日本の政府も大手メディアも手を出さない危険地域に足を踏み入れて、現地の人たちに尽くしたり、現状を伝えたりする民間人の行動が“余計なこと”だとはとても思えないが、そう考える“内向きな人”もいる。

 でも、それなら、おかしな新語でごまかさず、正々堂々「自業自得」という正しい日本語を使うべきだ。真意は正確に表明してもらいたい。
「自業自得でしょ」「自業自得という声もありますが……」「自業自得論も浮上するなか」etc


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 今朝の朝日新聞朝刊1面トップには、「自公大勝」と書いてあった。
 ネットで調べると、政府系メディアの読売と産経は「圧勝」と書いた。さもありなん。株価さえ上がればうれしい日経は「勝利」。
 一方、毎日新聞は「自民横ばい」、東京新聞は「維持」だったそうだ。
 ちなみに今日見たところ、NHKテレビのニュースは政府系メディアと同じ「圧勝」である。おもしろいですね。

 しかし、果たして今回の総選挙、本当に自公の圧勝だろうか。大勝だろうか。
 全475議席のうち、主要政党の獲得議席数を見てみましょう。カッコ内は公示前と比べた増減数である。

自民党  290(−3)
公明党  35(+4)
民主党  73(+11)
維新の党  41(−1)
共産党  21(+13) 
次世代の党  2(−17)
生活の党  2(−3)
社民党  2(±0)

 ごらんの通り、自民は前回より3つ減。公明党は4つ増だから、自公では1議席増えただけである。
 見出しとしては、毎日と東京新聞が最も冷静でフェアだと思う。

 海江田代表の死神顔ばかり映されている民主党は、実は11議席増やしている。
 共産党は一気に増やし、ほぼ倍増である。躍進させたのは、安倍政権に対する批判票だろう。
 安倍ちゃんに輪をかけて“右”でタカ派の次世代の党(石原慎太郎)は惨敗を喫した。

 こうして見ると、日本の民意がちゃんとにじんでくる選挙結果だったのではないか。「自公圧勝」のひとことで片づけるのは間違いである。

 それにしても、あの朝日新聞が「大勝」と見出しに打つとは驚きだ。イジめられて、死んじゃったのか。

 このように報道機関がどんどん“勝ち馬に乗ろう”としている。ダマされないようにしなくては。


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(圧勝の責任は重い)
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 APECでの握手、笑っちゃうなー。
 犬猿の仲のシンちゃんとキンちゃんが、幼稚園で先生に呼ばれ、「ハイ、もう仲よくしようね!」と言われてみんなの前で無理やり握手させられている、みたいな。

 しかし、このときは気配すらなかった解散総選挙の話は笑いごとじゃないぞ。なにそれ!? 意味わかんない。
 解散総選挙って、国民の信を問うためにやるんでしょ。いま、この時期に、いったい何の信を問うための総選挙なのだ。

 今朝の新聞を見たら、その意味がちょっとわかった。
「消費税10%、先送りへ」「安倍政権 2017年4月を想定」「民主も容認方針へ」。見出しにそう書いてある。

 景気がよくなった実感もなければ、もちろん恩恵も受けていない多くの日本人に、税金上げるの延ばしてやるよと言えば、そりゃだれでも喜ぶ。その直後の解散総選挙。つまり、目先の痛みの先延ばしで、これまでのすべてを「オッケー!」にしてもらおうという魂胆なのではないか。
 これって、ズバリ、悪知恵でしょ。逆に言うと、よくこういう、呆気にとられる隙さえも与えない筋書きを考えたものだと感心する。現政権にはものすごく頭のいい選挙参謀がいるのだろう。

 オレオレ詐欺にも政治家の悪知恵にも騙されないぞとワタシは思う。
 今度の総選挙の争点は、原発再稼働や集団自衛権容認や特定秘密保護法にイエスかノーかを示すことである。
下野康史(かばた・やすし)
下野康史(かばた・やすし)
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