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書庫今日はファットバイクで行こう

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圏央道トンネルの上

 晴天の予報なので、ファットバイクで未踏路探検に出発。陣馬街道から南に入る行き止まりの道へ。

 しかし雲が取れず、なかなか陽が射さない。ロングタイツで来てよかった。半切じゃないフルグローブでもよかったかも。
 2年ぶりにエルニーニョが発生して、この冬は暖冬の可能性が高いらしい、寒がりだから、うれしい。
 でも、2年前って、暖冬だったっけ。


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 夏は増水していて怖かった北浅川(多摩川の支流)も、さすがに穏やかになっていた。


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 陣馬街道に出たところで、キャリアカーに載った古いBMWを発見。70年代の3.0CSか。6シリーズ登場前夜の2ドアクーペですね。
 おそろしくピラーの細い美人なボディーは、カルマン製。ホイールが小さくて、タイヤがたっぷり“ある”のも、昔だ。ボディーカラーもイイ。


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 松竹町というめでたい町から未踏路に入ると、今度は“草ヒロ”化しつつあるジープを発見。80年代のCJ-7かな。
“ラングラー”なんてシャレた名前がつく前のCJ(Civilian Jeep)ですね。新車の時代に乗ったけど、ズロズロズロズロ楽しいアメ車だった。


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 家並みのある舗装路は1kmほどで途切れ、突然、という感じで山に入る。
「付近で熊が目撃されています」という看板があったので、熊よけベルのマグネットを外して、音量全開。八王子市内なんですけど。
 でも、山を切り拓いて人が住んでいる、という事実が実感できる地形である。本当は「付近で人間が目撃されています」なんだよな。

 地図では陣馬街道から6km入れるはずだったが、低木や草が茂る急勾配に阻まれて、じきにこげなくなる。道だか藪だかわからない。ドンと熊にぶつかっても困るし、3km行くかいかないかのここ(写真下)で撤収。ウチから33kmくらい。


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 たぶんこの下を圏央道が走っている。中央道八王子ジャンクションから圏央道外回りに入ってすぐの長いトンネルの上は、こういう感じになっております。

大滝を見に行く

 夏以来の懸案だった目的地めざして、ファットバイクで出かける。
 走り出そうとしたら、ひんやり寒い。北の水場へ行くのだから、これじゃマズイ。着替えに戻る。
 しかし、ホンダ・フリードみたいに「ちょうどいい」季節っていうのが、減りましたね。


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 武蔵五日市に出てから、マス釣りで有名な養沢(ようざわ)川沿いに北上して、林道大岳線に入る。7月に初めて走った道だ。林道といっても、沿線に鍾乳洞やキャンプ場があり、ほぼ全線舗装されている。
 でも、勾配はけっこうキツイ。3ヵ月前は猛暑だったが、養沢川の支流沿いで、しかも杉林の日陰だから、この日はやはり涼しいを通り越していた。


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 途中にある採石場。土曜日だからやっているかと思ったら、だれもいなかった。
 この壁みたいな坂に轍があるように見えるのだが、いったいどんなものが上り下りしているのか、見られるかもと思っていたので、ザンネン。


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 林道の終点に到着。ウチから45km。
 ここから登山道で入ってゆく「大滝」が宿題の目的地である。入口の標柱によると、滝までは「0.8km」。7月に来たときはバテバテで、登る気がしなかった。

 自転車を置いて、歩き始める。このパターン、初めてである。
 ゆうべの雨で、登山道に瀬越しができていたりしたが、10分くらいであっけなく大滝に着く。どう考えても800mはないだろう。
 帰りに標柱をよく見たら、「0.3km」だった。


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 大滝は、滝口が見えるそんなに大きくない岩滝だった。岩風呂みたいな滝壺から小さな滝が落ちている。
 滝壺のきわまで行ったら、寒かった。

 登山道はさらに上へ延びている。滝口を見上げていると、そこがどうなっているのか見たくなり、急勾配の斜面を登りかけたが、自転車の靴では滑って無理なので、撤収する。歩きのオプショナルツアーをやるなら、相応のシューズを持参しないとだめである。
 来年の夏がまた猛暑だったら、滝壺に浸かりに来よう。

 汗が冷えて、林道の下りはブルブルするほど寒かった。
 

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 1週間前、稲刈りだった秋川沿い。
 天日干しの稲藁を見ると、DNAレベルで郷愁スイッチが入るのは、ワタシだけ?

早起きは三文の得

 暑すぎて、昼間はとても走れません。日曜日は早出して、クルマにファットバイクを積んで麓まで行き、入山峠に上った。八王子 陣馬街道の奥にあるマイ・フェイバリット峠だ。

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 盆堀林道の入口には工事注意の看板。峠からこっちに下り始めてからの崩落箇所の工事だろうか。でも、日曜日なら休工だろう。
 まだ7時過ぎだし、日陰が多いし、序盤の急坂でこいでいても、さすがに暑くはない。
 熟年カップルがロードバイクで下りてきた。この時間に武蔵五日市のほうから峠越えをしてきたとすると、どれだけ早立ちしたのだろうか。暑さから逃れるため、みなさんそれぞれ努力しておられます。


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 思ったとおり、工事は谷に出たところの崩落危険箇所で、崖にセメントを吹き付ける法面(のりめん)工事だった。おかげさまで走らせてもらえます。


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 ところが、標高を上げて上から見下ろすと、法面はこんなにちっぽけ。焼け石に水な感じも。


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 峠道はいつにも増してきれいだった。アレッ、こんな道だったっけ!? と感じるような新鮮さもあって、すごく気持ちいい。
 よく考えると、そんな“お初”感は、光りのせいだった。こんな早い時間にここを通ったことがない。朝の光線がいつもと違う景色を見せてくれていたのだった。早起きは三文の得だなあ。


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 500mおきにあるキロポストで「4.5km」のちょっと先が入山峠。頂上は眺望ゼロ。
 T字路の右側から別の林道が始まる。フェンスでロックされているが、脇から入れる。麓スタートだったので、人間フューエルタンクもまだ十分だった。兼ねてからの懸案を実行して、ゲートインする。

 その林道は武蔵五日市へ下る盆堀林道の谷の山側に拓かれている。ダートだが、ガードレール完備で、勾配はほとんどフラット。杉の伐り出し道路としていつも使われている感じだ。初めての道はコーフンする。


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 でも、進むうちにこんなヤバそうなところも現れる。


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 どうしようかどうしようかと思っていたら、終点に出た。ああ、よかった。


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 入山峠まで戻ると、地べたに体育座りしているトレイルランナーがいた。毎年、ハセツネCUPに出ている人だった。
 武蔵五日市まで電車で来て、ここまで上がってきた。これから山を下りて、都民の森まで走るという。都民の森って、奥多摩周遊道路ではないか。「でも、30kmくらいですよ」。

 地図とコンパスだけで山の中を走るトレーニングもしていて、等高線びっしりのマップを見せてくれた。
「いつかは“モンブラン一周レース”ですか?」と聞くと、否定はしなかった。

 麓のクルマに戻っても、まだ10時前だった。暑い夏は、早起きして峠のつまみ食いに限るかも。

台風パトロール

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 早めの夏休みをとって、青森県の奥入瀬(おいらせ)渓流へ行ってきました。
 なんて書いてもイケそうでしょ。今朝の東京都八王子市です。ウチから35km。台風の豪雨で多摩川の支流が増水して、こんなことになっていた。


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 朝、走り出して5km。府中四谷橋から見た多摩川本流はこんな感じ。上流の奥多摩湖小河内ダムの貯水量が9割に達したため、前日から放流が始まった。多摩川には近づかないようにという警告が出ていたが、水量はこれくらい。
 それよりも、南太平洋から直行してきた逆走台風の雲がスゴイ。産地直送の湿気もスゴかった。


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 多摩川から浅川に分かれ、サイクリングロードを遡ってゆくと、突然、スコールになった。
 隣の小学校のグランドでサッカーをやっていた子どもたちがキャーキャー言っている。それくらいの土砂降り。でも、寒くないからキモチよくて、おもしろい。


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 濁流の北浅川にはナイアガラの滝が出現。


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「八王子のグランドキャニオン」と呼んでいるところも、いつにない水量。


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「こぶな釣りし、かの川〜♪」へおりていける川辺も増水して、ボーっとしていたら入水するところだった。


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 北浅川からさらに小津川沿いに遡上。「八王子の奥入瀬渓流」まで遡ると、道路も川になっていた。
 車ロックアウトの林道なので、ファットバイクの独壇場。かと思ったら、オフロードバイク(エンジン付き)が1台、上がってきた。


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 帰りは、その川を小津川と一緒に下る。

亜熱帯サイクリング

 太平洋高気圧とチベット高気圧の二段重ねによる猛暑の日曜日、ファットバイクで探検に出る。
 暑いときは、緑か水の近くに行くに限る。地図を見ると、武蔵五日市の西、養沢(ようざわ)の山の中に大滝という滝マークがあった。養沢までは行ったことがあるが、沢筋に遡るその道は未踏だ。


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 赤い橋が目印の養沢神社から左に入っていく道。沿線に鍾乳洞やキャンプ場があるため、たまにクルマも出入りする。登山者も歩いている。
 杉林で渓谷沿いだから、涼しい。上り坂に文句は言いっこなしだ。軽いギアをひたすらクルクル回して上る。
 しばらく進むと、空が広がって、なんと採石場に出た。


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 日曜日で休みだったが、稼働している。まだきれいな台貫もある。平日は林道のような狭い道をダンプが行き来しているのだろうか。


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 採石場を出るところには、トンネルがあった。プレートを見たら、落石防護用の施設で、1980年に出来ている。
 短いが、中は未舗装の急坂急カーブだ。照明はなく、昼なお暗い。上高地の釜トンネルを思い出す。

 トンネルを抜けると、キャンプ場や鍾乳洞があった。キャンプ場は盛況だ。
 鍾乳洞に入れば涼しいだろうが、わりと最近、別のところに入洞したから、パス。多くても鍾乳洞は年に1回にしときなさい。親の遺言でそう言われているので。

 日が高くなり、渓谷沿いの道でも暑い。
 大滝はまだか。「秋にまた来ればいいじゃん」という悪魔の囁きが聴こえたが、もうひとがんばりとこぎあげると、駐車場にクルマが止まっているのが見えた。それが大滝の入口だった。


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 駐車場で舗装路が終わると、そこからは沢沿いの登山道だ。大滝までは800mとある。木橋を渡るといきなり急な階段なので、どうしようか、なんて迷うまもなく、ここにて撤収を決める。(ちなみに、採石場の写真から画面の真ん中あたりに紗がかかっているのは、レンズについた汗のせいです)。
 あとで調べると、養沢神社からは2.7kmしか入っていなかった。でも、その距離で標高は200m以上あがったから、坂はきつかったのだ。ウチからは45km走った。


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 腐っているため歩行注意と貼り紙がしてある木橋の下には、清流が流れている。途中で買ったキリンアミノサプリを水の中でグルグルやってから飲む。

 沢登りシューズに履き替えて、これから渓流伝いに大滝へ行くというおじさんと話したり、埼玉からクルマでここまで来て、仲間と大滝まで登るというダウンヒル好きマウンテンバイカーに話しかけられたりした。
 涼しくなったら、自転車をここに置いて、大滝を見に行こうか。

 同じ道を引き返す。といっても、下界の温度は、来たときと同じではなかった。
 人間にもラジエターとインタークーラーがほしい。秋川にかかる橋の下で、しばらく寝たりした。


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下野康史(かばた・やすし)
下野康史(かばた・やすし)
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