|
もう3年前のこと、しかし、2014年7月1日は保守派にとって記憶に残る日です。安倍内閣が集団的自衛権の政府解釈を変更した日だから。「国際法上持ってはいるが憲法上行使できない権利」なるものとして、論理的には噴飯ものだった前の政府解釈も、しかし、その変更に40年以上の時間と労力を要したということ。そして、この政府解釈の変更を受けての、一昨年の安全保障法制の実現。感無量。
蓋し、集団的自衛権の政府解釈の変更の問題は、実に、どんな些細なことでも一歩でも半歩でも、リベラル派や特定アジア諸国に対しては譲るべきではない−−それを新たな橋頭堡にしてリベラル派や特定アジア諸国の反攻が始まるから−−ということが、本当に<学習>できたイシューではなかったかと思います。
更に、朝日新聞というか毎日新聞というか、週刊金曜日といったリベラル派が「政府解釈変更に対する反対論の切り札」として「立憲主義」を持ち出す等、この<事件>を契機に日本国民の憲法理解の水準も格段に上がった。なにより、実は、そんな「立憲主義」なるものも単なる憲法の理解の仕方の一つにすぎないことが−−つまり、彼等の言う「立憲主義」の内容がそのまま自動的に現行憲法の規範意味になるわけではないことが−−国民の常識になりつつあることも実に感慨深いです。
いずれにせよ、勝って兜の緒を締めよ。
すなわち、剣道で言うところの「残身−残心」の肝要さ。 我々、保守派は次は「占領憲法の改正」または「占領憲法の破棄」を具現すべく、ここで小休止などしている場合ではないことだけはあきらかでしょう。而して、本記事は、保守派の同志の皆様に対して、参考に寄与すべく、一昨年、3年半ぶりに、自薦記事のリストをまとめなおしたもの。新版、大幅な改訂版です。これらが、些かなりとも憲法改正/憲法破棄に向けた皆様の思索と行動の参考になれば嬉しいです。ちなみに「旧版」の前口上で述べた内容は−−憲法改正という問題の理解についても、リベラル派の憲法論のいかがわしさの遠因の推定にせよ−−われながら、よくまとまっていると思います。この機会に再録しておきます(←記事のリンク切れが多いので?)
=====
憲法改正、若しくは、憲法の破棄により新憲法の制定を期す動きが顕在化してきたように思います。実に、喜ばしい。実に、喜ばしいことではあるけれど、逆に言えば、当然のことと言うべきなの、鴨。 他方、例えば、報じられている自民党や維新の会の改憲案が俎上に載せている改正されるべき「憲法の改正内容」のほとんどは、憲法論的には憲法の改正なり憲法の破棄をするまでもなく、現行憲法の解釈からも導かれるものではある。すなわち、
①集団的自衛権は憲法の本性と概念から自明のこと
②天皇が日本国の元首であることは(あるいは、日本国が「立憲君主制」の国であることは、「元首」や「立憲君主制」という言葉の定義問題に収束するものの、いずれにせよ、)普通名詞の「日本の憲法」の本性と、憲法慣習からこれまた自明のこと
更には、③外国人参政権の否定は「主権国家」を前提とする近代的意味の憲法の本性と概念から当然のことであり、④国民に国防や日本の社会に自生する伝統尊重の義務が存在することもこの経緯とパラレル
この③④の点を巡って敷衍しておけば、
例えば、(ⅰ)「近代的意味の憲法」は、国家権力により(教会や領主勢力、若しくは、ギルド組織等々の)中間団を粉砕すると同時に、(ⅱ)権力分立の規定、および、国民多数の意志によってさえも侵害されることのない個人の尊厳と人権の価値によってその国権力を縛るものであり、要は、憲法は国家権力に向けられた規範であり、その憲法に国民の義務を書き込むことは論理矛盾である
等々の、左翼・リベラル派のロジック(「朝日新聞」や「岩波書店」のロジックとも言う。)は、フランス流のある特殊な世界観を共有する人々の間でのみ<神通力>を帯びうる単なるイデオロギーにすぎず、その憲法基礎論的な根拠性は極めて怪しく脆弱であることは、英米の憲法の歴史と内容を紐解けば誰しも認めなければならないことなのです。
畢竟、これらの事柄を鑑みるに、繰り返しますけれども、現行憲法の改正や破棄は、少なくとも、①〜④のためには不要と言えば不要なのです。けれども、私は、<2011年3月11日午後2時46分>の東日本大震災翌年、2012年の現在、現行憲法の改正、若しくは、破棄を希求します。なぜか、なぜなのか、 すなわち、憲法とその改正には「政治的な国民教育・啓蒙」の意味もあるから。ならば、大東亜戦争後のこの社会で跳梁跋扈し猖獗を極めた戦後民主主義によって、荒唐無稽な憲法解釈の手垢に塗れてきた現行の憲法を、お芝居としても、儀式としても、改正することには政治的と社会的な意義がないことはないの、鴨。ならば、憲法の改正は粛々と断行されるべきなの、鴨。否、現行憲法の破棄と新憲法の制定が寧ろ望ましいくらいであるとも。と、そう私は考えるからです。(March 21, 2012)
=====
畢竟、このブログでもしばしば記している「定義」ですけれど、−−所謂「バークの保守主義」なるものは思想の博物館の陳列品でしかないでしょうから−−現在における保守主義を、
1)自己の行動指針としては自己責任の原則に価値を置く、そして、2)社会統合のイデオロギーとしてはあらゆる教条に疑いの眼差しを向ける、 よって、3)社会統合の機能を果たすルールとしては、さしあたり、その社会に自生的に蓄積された伝統と慣習に専ら期待する、換言すれば、その社会の伝統と慣習、文化と歴史に価値を置く態度を好ましいと考える−−白黒はっきり言えば、伝統と慣習の中には(もちろん、その領域は時代と共に変動するのでしょうけれど)社会的非難という道徳的強制のみならず国家の実力を発動してなされる法的な強制によっても維持されるべき領域が存在すると考える−−立場。
ならば、4)その社会の伝統と慣習、歴史と文化に価値を置く態度や心性がその社会のスタンダードな態度であり心性であることを認めリスペクトするような<外国人たる市民>に対しては、逆に、−−古来、日本が「帰化人」の人々に対してそうであったように−−彼等の伝統と慣習、歴史と文化を<国民>の方も尊重しリスペクトするべきだと考えるタイプの社会思想である、と。
思想の内容面ではなく、思想の形態面から「保守主義」をこのように再定義する場合、憲法の改正は保守派にとって必然の道である。と、そう私は考えます。皮肉でも冗談でもなく、世界的に見ても−−「立憲民主主義」なるものが現行の占領憲法のみならず、「先進民主主義国−近代国家」の実定憲法の規範内容であり、かつ、その「立憲民主主義」は「ナショナリズム」はもとより、国旗・国歌、君主制度・婚姻制度・死刑制度等々、ある国家の歴史的特殊なアイデンティティーやその具体的な構成要素と相いれないものだとする−−その教条主義の度合いが凄まじいリベラル派による憲法解釈の塵芥がこの半世紀、この列島に降り積もってきたから。ならば、保守派が<改憲>という手を使うのも臨機応変というものでしょう。 いずれにせよ、憲法基礎論をその中核に含む、憲法論や社会思想というものは−−例えば、「立憲主義」と「民主主義」の関係、「民主主義」と「保守主義」の関係、そして、「保守主義」と「ナショナリズム」の関係の理解においてそれが必須のように−−、すべからく、(甲)ある思想群がどのような<相互討論>の経緯を経て現在に至ったのか、ならびに、(乙)現在の地平から見ればそれらの思想群はどう空間的かつ整合的に把握されるのかという、謂わば「両界曼荼羅」的な重層的な作業なのでしょう。
而して、本稿で紹介する自薦記事もまた、すべてこの「両界曼荼羅」を胎蔵しているのではないか。と、そう私は希望しています。尚、「過去記事一覧」ではあるにせよ、わたくし的には本稿には些か気合いを入れたこともあり、本稿の画像には、弊海馬之玄関ブログでは「媛蹈鞴五十鈴媛命:初代国母=神武天皇皇后」と同一神格の<波瑠>さんのものを投入することにしました。ご了承ください。
б(≧◇≦)ノ ・・・占領憲法の改正/憲法破棄! б(≧◇≦)ノ ・・・いずれの回路を辿るにせよ、実質的な<新憲法>の制定を! б(≧◇≦)ノ ・・・共に闘わん!! ・定義の定義−戦後民主主義と国粋馬鹿右翼を葬る保守主義の定義論−
・保守主義−保守主義の憲法観
http://ameblo.jp/kabu2kaiba/entry-11144611678.html ・保守主義の再定義(上)〜(下) http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/141a2a029b8c6bb344188d543d593ee2 ・風景が<伝統>に分節される構図(及びこの続編)
・「左翼」という言葉の理解に見る保守派の貧困と脆弱(1)〜(4)
http://ameblo.jp/kabu2kaiba/entry-11148165149.html ・「天皇制」という用語は使うべきではないという主張の無根拠性について(正)(補)
http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/b699366d45939d40fa0ff24617efecc4 ・愛国心の脱構築−国旗・国歌を<物象化>しているのは誰か? (上)〜(下) http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/7895a5e3e2fcb21fca12515e14a34c87 ![]() ![]() ![]() ・歴史を直視できない人々(上)(下)
・歴史認識の相対性と間主観性
−−朝日新聞も<歴史の相対性>を悟ったのか(上)(下)
http://ameblo.jp/kabu2kaiba/entry-11758992176.html ・日本社会の「右傾化」を嘆き憤るリベラル派の怠慢と傲岸
−−マーケットが変化したのなら商品の方を変えなさい http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/5dda58e6b05976d6658553df6d20742f ・歴史修正主義を批判するリベラル派の知性の貧困 −−占領憲法をガダラの豚にしましょう http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/2ffba4995d2eb09dd748dd083b09e224 ・平和主義とは何か−−戦前の日本は 「軍国主義」だったのか?−−(上)(下)
・資料:英文対訳「大日本帝国憲法」の<窓口>
(付録として「告文・憲法発布勅語・上諭」の現代語訳も収めています) http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/7b7946ec12aed29b5a6fed7258d5e89e ・瓦解する天賦人権論−立憲主義の<脱構築>、
あるいは、<言語ゲーム>としての立憲主義(1)〜(9)
http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/0c66f5166d705ebd3348bc5a3b9d3a79 ・憲法96条−−改正条項−−の改正は
立憲主義に反する「法学的意味の革命」か(1)〜(6)
http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/7579ec5cfcad9667b7e71913d2b726e5 ・憲法とは何か? 古事記と藤原京と憲法 (上)〜(下)
・憲法無効論の破綻とその政治的な利用価値(上)〜(下)
http://ameblo.jp/kabu2kaiba/entry-11396110559.html ・安全保障関連法案を巡る論評雑感−−憲法学者の違憲表明の法哲学
http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/c3f83e0ee381182fb5b90b0e5f0f7f0a
・まずは「加憲」でいいのではないですか
――改憲派こそ「憲法」に期待しすぎるのやめませよう
http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/9333930d645cf9bb127ad33d72915dd7 ![]() ![]() ![]() ・天皇制と国民主権は矛盾するか(上)〜(下)
・中川八洋「国民主権」批判論の検討 http://ameblo.jp/kabu2kaiba/entry-11139156653.html ・首相の靖国神社参拝を巡る憲法解釈論と憲法基礎論(1)〜(5)
http://ameblo.jp/kabu2kaiba/entry-11144005619.html ・覚書★女系天皇制は<保守主義>と矛盾するものではない
http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/4e4851bc3a1a404bbc8985650d271840 ![]() ![]() ![]() ・地震と政治−柘榴としての国家と玉葱としての国民(上)〜(下)
・英文読解 one パラ道場:英語教材として読む安倍談話
−余滴−「法と国家」の語源譚的随想(上)〜(下) http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/b3932ae40ff9b6555e2bb21f7f7286c8 ・宗教と憲法−−アメリカ大統領選の背景とアメリカ建国の風景(序) (破)(急)
http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/3a1242727550e8e31a9133aa154f11bf ・大統領の裁判官批判は「三権分立」を逸脱する異常な言動? −−偏るのは勝手だけど、憲法もう少し勉強して記事書いてね朝日新聞さん http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/5855999d2d6c1a2b759c741848a30f18 ・「偏狭なるナショナリズム」なるものの唯一可能な批判根拠(1)〜(6)
http://ameblo.jp/kabu2kaiba/entry-11146780998.html ・戦後責任論の崩壊とナショナリズム批判の失速
http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/c184c904f63f0211113dca39863f6b30 ・自民党<非勝利>の構図−保守主義とナショナリズムの交錯と乖離(上)(下)
http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/ec147be5db8c975465e7bae78039a259 ・ナショナリズムの祝祭としてのオリンピック
http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/996393535306da1e98ca58ca37c31e17 ・<中国>という現象☆中華主義とナショナリズム(上)(下)
http://ameblo.jp/kabu2kaiba/entry-11153763008.html ・決定! 東京オリンピック2020−− 筋違いの<五輪幻想>から解脱して素直に喜びませんか(上)〜(下) (中の後半から下で「五輪と国」の位置づけについて詳述しています) http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/fa85b8d450d4bd78e80bbfac862f7fb6 ・憲法訴訟を巡る日米の貧困と豊饒☆「忠誠の誓い」合憲判決
−リベラル派の妄想に常識の鉄槌(1)〜(6)
http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/ec85f638d02c32311e83d3bcb3b6e714 ・保守派のための「立憲主義」の要点整理
http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/9256b19f9df210f5dee56355ad43f5c3 ・立憲主義の無知が爆裂した朝日新聞(上)(下)
http://ameblo.jp/kabu2kaiba/entry-11767497807.html ・朝日新聞「立憲主義」に関する自社の無知を社説で告白するも 朝日らしく曖昧に遺憾の意を表明
http://ameblo.jp/kabu2kaiba/entry-11948369384.html その理由や根拠を検討する暇潰し的な考察
・樋口陽一の文化帝国主義的憲法論の杜撰と僭越(上)(下)
http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/45e30175093f17dfbbfd6b8234b89679 ・憲法の無知が炸裂した朝日新聞の「法の支配」援用社説
http://ameblo.jp/kabu2kaiba/entry-11756885055.html ・立憲主義を守る<安全弁>としての統治行為論 http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/d2b014fb5dcdcb6d9260f7aa8eec3c5f ・憲法における「法の支配」の意味と意義
http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/65230144.html ![]() ![]() ![]() ・民主主義とはなんじゃらほい
・民主主義−−「民主主義」の顕教的意味 ・民主主義−−「民主主義」の密教的意味 ・民主主義の意味と限界−脱原発論と原発論の脱構築
http://ameblo.jp/kabu2kaiba/entry-11138964915.html ・放射能と国家−脱原発論は<権力の万能感>と戯れる、民主主義の敵である http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/fd01017dc60f3ef702569bbf8d2134d2 ・国際社会と日本との間で<人権>を巡る認識の落差が拡大しているらしい
・戦争責任論の妄想:高木健一『今なぜ戦後補償か』を批判の軸にして(上)〜(下)
http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/df613c9e50e4d96c875145fbcc4eaf8a ・集団的自衛権を巡る憲法論と憲法基礎論(上)(下)
http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/65232559.html ・非常事態条項の不在は憲法の不備か http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/7d8d870f62e7a532b43a5ff6bd9ddedc ・憲法基礎論から考える憲法と条約の優劣−TPP協定は内閣の専権事項? (上)(下)
http://ameblo.jp/kabu2kaiba/entry-11139886177.html ・<あ〜かいぶ>井上達夫教授の<憲法9条削除論>の鮮烈と
無為徒食の憲法学者の有害無比な生態
・<あ〜かいぶ>憲法改正の秋−長谷部恭男の護憲派最終防御ラインを突破せよ!
http://ameblo.jp/kabu2kaiba/entry-12148850500.html ![]() ![]() ![]() ・政治主導の意味と限界
・政党政治が機能するための共通の前提
http://ameblo.jp/kabu2kaiba/entry-11142645831.html ・自民党に入党しませんか−−支持政党の選び方に関する覚書 http://ameblo.jp/kabu2kaiba/entry-11764121326.html ・「ねじれ国会」の憲法論と政治論
http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/893fcd63af5ca96e82cde306845c66ab ![]() ![]() ![]() ・知る権利の守護神としての特定秘密保護法
・NHKの「政治的中立」と首相の人事権(上)(下)
http://ameblo.jp/kabu2kaiba/entry-11720802990.html ・応報刑思想の逆襲(1)〜(5−資料編)
http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/96510cf17d1e91d2471c047147362d70 ・全国学力テスト結果の非公表には「盗人の三分の理」さえない
http://ameblo.jp/kabu2kaiba/entry-11649013983.html ・政党政治における国民主権原理と外国人の政治活動の自由の交錯
http://ameblo.jp/kabu2kaiba/entry-11142603794.html 媛蹈鞴五十鈴媛命
|
全体表示
[ リスト ]






