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「壬生義士伝/浅田次郎」
何故か周りに結構いる岩手県出身の友人達から薦められ読みました。
おもしろい!感動する!途中何度か泣きそうになりました。
一人の人物、エピソードについて、色々な人に話を聞いたり手紙で教えてもらったり主人公含め登場人物が語っていたり、というスタイルになれるまでの前半、なかなかページが進まなかったんだけど、上巻の終わりくらいからはもう止まりません。前にある人が語っていた話が、別の人の話でその裏側が理解できたり、その人物の心情を理解できたりといった小説の技法としての上手さや面白さも秀逸です。
でも、それ以上になんと言っても登場人物の魅力。これに尽きます。
吉村貫一郎
不器用で真っ直ぐで、周りから蔑まれたり、でも尊敬されていたり、凄いと言うほか無い主人公です。
自分のことを思って言ってくれる親切も断り、自分がこうと決めた道をただひたすら愚直に進む。
「おもさげなござんす」
「お許しえって下んせ」
謝ってばっかりです。
でも段々みんなわかってくる、本当のことが。
いつか絶対斬ってやると貫一郎を憎んでいた仲間が、最後には「こいつだけは生かさねばならん」と身体を張ろうとしてくれる。吉村貫一郎の血を絶やしてはならんと命を懸けて尽くしてくれる。
これから読む人のために詳細は書きません。
新撰組の武士の話ござんすから斬った張ったの武勇伝かというと、そうでながんす。正反対でごわす。
これは愛の物語にてござる。
家族、仲間、親友、郷土、そんな愛の話だと思いあんす。
愛と義に精一杯生きた男とその周りの人達の話でござんす。
涙ば流してえがんすか?
もし、読み始めてみて「あんまり面白くない」と思っても我慢してけろ。
あとから面白くなりあんす。間違いねのす。
読み終わったあと、もう一度上巻から読み直したくなるのす。
エセ南部弁でした(^_^;
お金はこの時代では生死を分けることにも繋がりました。いかんせん、出自で殆どが決まる時代、努力や才覚ではどうしようもない部分が多かったのでしょう。幸い、今の時代は、そこまでではないしマーケットには出自も学歴も性別も年齢も何にも関係ありません。貫一郎のように努力すれば結果もついてくるに違いない幸せな時代です。がんばりましょう!
話とは別に読んでる途中で思ったことがありました。
謙虚で親切で頑固、
大阪人の私からすると
「エエって言うてんねんから遠慮せんでエエんや」
「余計な気を使うより、いま自分のやらなアカンこと優先したらエエのに」
って思うことのある岩手の友人には、なるほど、こういう血が流れてるんだなぁと気付きました。
知ることは認めることになります。
これで少しは「アホやなぁ」と思うことが減るかな?減らんかなやっぱり(笑)
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