投資道

相場を見て事業を見る。資本家・事業家のように考え行動する投資家を心掛ける

個別銘柄考察

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<グリーへの投資スタイル>
相場が上に振れるか下に振れるか分からない最近の相場で、自分の投資としては2つのタイプに分けて資本投下を行っています。
1つは、今まで通りのバイ&アホールドの配当再投資ベース。
もう一つは、収益面・財務面の定量分析に重きを置いた昔得意だったバリュー投資ベース。

ほとんどが今まで通りのバイ&アホールドの投資ですが、最近行ったカプコム・グリーへの投資はバリュー投資です。
バリュー投資は割安度の高い銘柄を狙って短期・中期・長期と投資スパンは問わないものの、いずれはEXITする売却有りきの投資です。
通常のバイ&アホールド銘柄は同じ資金内で乗換えたい銘柄同士のリバランス時にしか売却はしないので、PFサイズは変わりませんが、バリュー投資はフェアバリューを超えた時点から何時でも売却準備を整えます。

カプコムは事業内容は把握していたので、下方修正の理由は一時的な要因で来期・来々期は収益正常化するだけで株価は戻すのは高確率と判断し、投資スパン1〜2年を想定して投資していました。
ところが最近急激に戻したため、ここまでは戻ると判断していた株価を少し超えたので売却。
このように乗換える銘柄が無くても現状のフェアバリューを超えたら売却するのがバリュー投資なので、バリュー投資の弱点は上昇相場で段々やる事が無くなって行くのが弱点だと昔記事を書いた通り、その考察は今も変わりません。

<グリー株価動向>
さて一方グリーは実は事業内容・収益内容が全然分からないまま、定量分析のみでバリュー投資を実行しました。
最近に業績下方修正を発表して株価は短中期のチャートで底割れしましたが、これは少し自分の想定とは違った展開です。
下方修正を発表する前に事業内容を研究している投資レポートを見たりして、早い段階で下方修正が出るのは分かっていました。
そして下方修正の数値は自分の予測数値より少し良い数字でした。
(↓の定量分析の記事で書きます)

なので自分想定としては下方修正の発表で、出尽くし反発のシナリオでしたが、何故そうならなかったのか?
これはグリーの事業内容の研究が進むにつれて分かって来ました。
問題は定性分析にありました。

<グリー定性分析>
数字的には下方修正した業績内容でも十分バリューな水準にあります。
では何故か?
市場はグリーとモバゲー(ディーエヌエー)の収益構造の将来像に確信が持てない状態にあるからと見ています。
最近ガンホーと言う銘柄が急騰していますが、あれは「パズドラ」と言うソーシャルゲームがメガヒットして収益を爆発させているからです。
同様にエイチームと言う名古屋の会社が暴騰しているのも「ダークサマナー」と言うソーシャルゲームがヒットしている要因が強いです。
そうです、自分には縁が無かった市場「ソーシャルゲーム」による課金が、これらの銘柄群の収益を↑にも↓にも大きくボラを持たせる大きな要因になっているのです。
最近「コンプガチャ」の料金問題が世間を騒がせましたが、これも研究結果ようやく内容が理解出来ました。
では少し競合と言うか同業種の銘柄を見てみます。

<ミクシー>
さて同じSNS業界でも「そう言えばミクシーは?」と思う人も少なからず居ると思います。
上場のインパクトは自分の記憶ではグリーやディーエヌエーよりミクシーの方が強かったように記憶しています。
確か上場時の時価総額も2000億円あったのではないでしょうか?
投資仲間の間では上場早々にババ抜き合戦になっていると話していたのが懐かしいです。
業績面でグリー・ディーエヌエーが驚異的な業績の伸びを記録している間にミクシーは何をやっていたのか?
今の自分の見解は、ここ3〜5年で急速に巨大な市場が出来上がったソーシャルゲーム市場に課金システムとして乗り遅れたと見ています。
良く言えばSNSに拘りが強い為にゲーム収益を疎かにしたと言えるのではないでしょうか。
ディーエヌエーやグリーが躊躇無く「稼げる時に稼ぐ」と言うスピード感があるのに対し、ミクシーは儲けに走らないと言えば聞こえは良いですが、少々経営スピードが遅い感が否めません。

<ディーエヌエー>
この真逆を行くのがディーエヌエーのような印象を受けます。
SNSに投資する分を殆んどゲーム開発・運営に集中投下して、一気に攻め上がろうと言う感じです。
現状ではヤフーモバゲーなど提携も好調で、ゲームではグリーよりリードしています。
株価のバリュエーションをグリーと比較してみると、グリーより高評価(相対的割高)を市場から受けているのは、その辺だと見て間違いないだろうと思います。

<グリー>
その間を行くような考え方がグリーではないかな?と思っています。
欧米で優良コンテンツを保有する会社を買収してグリーのプラットホームに乗せて、知名度を得ながら業績を上げて行き投資回収を進めて行く予定だろうと見ています。
グリーの田中CEOの話を拝見していると、ゲームやSNSに拘っている訳ではなく、インターネットインフラを使って人が楽しめる物を想像して行こうと言う意欲があり(これはミクシー等も同じ)、それプラス意思決定から実行までのスピードが桁外れに早い印象を強く受けます。
今はガンホーみたいにメガヒットゲームが無いですが、これはコンテンツ次第なので、次のメガヒットをディーエヌエー・グリー・ガンホー・ミクシー・エーチームなど何処から出て来るかは分かりません。
ディーエヌエーのような突き進むような方策は見えないものの、プラットホームのような色んな取り組みを進めて行くスピード感は失われてないようなので、何を打ち出して来るのか楽しみな面もあります。

あと名古屋地盤のエイチーム等もそうですが、経営戦略として優秀な人材を集めるのが一つのポイントと言える面も金融業界に近い特性があります。

<グリーの定量分析>
さて定性分析はこの辺で、定量分析を簡単に見ます。
実は自分が色んなレポートを見ながらソーシャルゲーム市場の聞き込みなどを通して、まずは今期・来期の業績予想を株水兵予想してみました。
今回は売上は省きます。
またグリーは新興企業なだけに会社に余分な収益・負担も少ないので、経常利益も省きます。
ネット企業全体に言えますが、資本効率が異常に高く、株価は収益で計られているので、実質グリーは最終利益で判断しても問題ありません。
(高資本効率の銘柄は大体は重い減価償却も無い)
<四季報>
2013年6月 営業利益750億 純利益465億 EPS200円
2014年6月 営業利益800億 純利益500億 EPS215円
<株水兵予想>
2013年6月 営業利益485億 純利益300億 EPS128円
2014年6月 営業利益500億 純利益310億 EPS132円
<会社の修正>
2013年6月 営業利益500〜600億 純利益310〜370億 EPS133〜158円

ご覧して頂いて分かるように、自分の予想の方が今回会社下方修正よりも低い業績です。
平均投資単価が約1240円ですが、それでもPERにして10倍以下の水準になるので、定量分析面からGOと判断しました。
仮に純利益が300億円だったとしても、ROAは22%になります。
通常これだけの財務問題なく異常に高い資本効率の企業が、収益面でPER10倍以下になるのは珍しいです。
では何故低評価になるのか?
それは定性分析で述べたように、現在メイン収益のソーシャルゲーム市場での収益見通しが立たない為でしょう。
また、ソーシャルゲーム市場が近年3〜5年でスマートフォンと共に急速に出現した市場であり、市場自体が高いポテンシャルと高いリスクの両面を持ち合わせている市場コンセンサスが強く影響しているのもあると思います。

これ以上書くと誰も読まないと思うので、この辺で(笑)
※これはあくまで個人的な分析で、投資推奨するものでも何でもありません。
※当然ですが投資判断は御自身で。

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分かりやすい記事ですね。

グリーはPER10倍以下となると買いですね。

特に僕のような投資家は複数年で仕込むので一時の業績より未来の事業構想を期待して買っていくので出来るだけ安い期間があった方が良いのです。

記事にも書いてありますが、バリュー投資と配当再投資していく投資が分けているので区別されているのも良いと思いました。

株水兵さんの分析力なら市場に振り回されることはないでしょうね!

2013/2/18(月) 午前 9:39 つばさ

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グリーは、自社株買いを発表しましたね!!(^_-)-☆

2013/2/18(月) 午後 3:06 ゆめかいびと

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ホールドするタイプと、定量性重視のバリュー投資。
似てるようで違うんだけど、根っこのところは同じ、みたいな感覚でとらえています。
自分も将来的には二刀流になるんだろうなぁという予感があります。

2013/2/18(月) 午後 3:10 [ dexter10 ]

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今日買った理由がこれ。 この業界はパチンコ業界と同じでヒット作が出るか出ないかで収益が大きくぶれます。 グリーとモバのソフト会社にかける手数料が高くて、有力な会社が逃げ出しかけているのも低迷の元かなとも思います。

グリーが買い先行、230万株上限に自社株買い、ヤフーと新会社設立 02/19 09:17

グリーが買い先行、230万株上限に自社株買い、ヤフーと新会社設立
グリー<3632.T>が続急伸。一時80円高の1204円まで買われている。18日引け後、230万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.0%)・30億円を上限に自社株買いを行うと発表した。取得期間は2月19日から3月22日まで。

また、18日に、ヤフー<4689.T>とスマートフォン向けソーシャルゲームを共同開発・運営する新会社「ジクシーズ」を共同出資により設立すると発表した。設立予定日は3月15日。資本金は2億円で、出資比率はグリー51%、ヤフー49%。両社は12年11月に包括的業務提携を締結し、スマートフォンを中心とした連携を展開している。

2013/2/19(火) 午後 7:43 [ かんち! ]

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コメント下さった皆様、今週は出張で東京に行っていたので、コメントバック遅れてすいませんでした。

2013/2/22(金) 午前 8:35 [ 株水兵 ]

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つばさくん、おはようございます(^^)
コメントバック遅れてすいません<(_ _)>
今週は業界の仕事で東京(新橋)へ行ってたのですが、汐留は綺麗なホテルが乱立して、宿泊費もクオリティーの割にはバリューになってるのには驚きました。
ゴチャゴチャしてなくてホテルの周辺にも誘惑も何もなく、落ち着いてて良かったです。

グリーに限らず全ての銘柄に言える事ですが、財務が有利子負債を何時でもゼロまで圧縮出来て、尚且つ資本効率(ROA)が10%以上ある銘柄がPER10倍以下の株価水準になる事は殆どありません。
何故グリーがそうなっているかは記事でも触れましたが、将来の事業収益自体に?があるからか、もしくは近い将来で大幅な収益下落修正がチラついている、この2つくらいしか理由はありません。

2013/2/22(金) 午前 9:16 [ 株水兵 ]

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(つづき)
僕もバリュー投資以外(殆どの銘柄)は将来の事業状況を想像しながら現在のバリューとバランスを取りながら追加投資を繰り返していますが、バリュー投資の場合はEXIT有りきなので、兎に角入口(投資時)の価格が重要になります。

いずれをやるにしても、株価は安いに越した事はないので、日経が8千円台で安定してくれるのが我々にとって一番良い展開だったのですが、それをボヤいてもしょうがないので、相場が底上げして行く場合と再度下落する場合の両方を想定しながら投資スキームを組む必要がありますね。

2013/2/22(金) 午前 9:16 [ 株水兵 ]

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ゆめかいびとさん、おはようございます(^^)
コメントバック遅れてすいません<(_ _)>

うんうん、グリー自体が自社の株価が割安と見ている証なので、このタイミングでは「やっぱりそうでしょ?」と嬉しくなります。
でも翌日に上場前に資本を入れてくれたKDDIが保有の半分を手放すと言うリリースがあり、需給面は締まりませんでしたが(笑)

自社株買いは言わずと知れて価値より安いと言う判断ですが、KDDIの放出はプレスでは非上場前からの資本的な役割は終わったからと出ていますが、KDDIも自身の事業展開投資や、ひょっとして競合になり得る展開を考えていたり(その可能性は極めて低い)と色んな事があるので、放出と言う事実だけ時系列で記憶しておけば良いと思います。

期間としては自社株買いが3月22日までに対し、KDDIの放出が5月12日までと3ヵ月間あり、心理的に上値を抑えるでしょうね。
まぁ、バリュー投資とは言っても最長で20年の余裕期間を持って取り組んでいるので全く問題は無いですが、むしろ今後の事業展開には注目して行こうと思っており、楽しみです(^^)

2013/2/22(金) 午前 9:55 [ 株水兵 ]

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Dexter10さん、おはようございます(^^)
コメントバックおくれてすいません<(_ _)>

そうですね、これを説明すると1記事では足りなくなる位長くなるのですが、どんな投資でも投資自体は広義で同じ性質を持っています。
その中での更に狭義になりますが、通常の長期投資と期間不定のバリュー投資の違いと言えば、その株式に価値としてどのファクターにウェイトを置くかと言う違いだと思います。

通常の投資は大切なファクターは事業展開(将来の事業収益)と経営バランス力(資本政策)です。
投資単価は割高でなければフェアバリューでも構わないですが、まぁ勿論安いに越した事はないのですが。

対してバリュー投資は将来の事業展開の絵を想像する必要は無く、過去の実績に置いて一定の収益を上げ続けており財務状況も良好で、収益・財務の両面から市場評価(株価)が低い銘柄へ投資してフェアバリューとの価値と価格の乖離を利用するものです。
よって事業内容を詳しく精査しないバリュー投資での重要事項は、割安さ以外に必要以上の財務レバが掛かってない事と、一定の収益を継続していることです。

2013/2/22(金) 午前 10:32 [ 株水兵 ]

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(つづき)
昔、資産面からのバリュー投資もありましたが、やはり株価は収益から判断されるので、万年割安株に陥りやすくなります。
資産バリューを狙うなら、テクニック的に極度に割安で配当もしていない所を気長に待つと、そこを突いて来るグリーンメーラーの出現時点で一気に報われると言う、現れなくても損は無いと言う気長〜な戦略もありますよね。

このように価値・事業展開・資本政策・資本効率と色んな面から見るのは通常投資もバリュー投資も同じです。
よって、通常投資でも事業展開が想定と大きく違ってきた場合、収益の出ている時に評価が高くなった時点で売却したり、バリュー投資のつもりで投資して事業を調べて行く内に好きになって通常の投資に切り替えて行く場合もあります。
エントリー段階での戦略はありますが、その後の展開は柔軟にやれば良いと思ってます。

あぁ、ドンドン話が広がってしまうのでこの辺で。。。

2013/2/22(金) 午前 10:38 [ 株水兵 ]

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かんちさん、おはようございます(^^)
全くその通りで、ソーシャルゲームの業界はガンホーのようにパズドラ一本で収益の天地がひっくり返ることになりますよね。
パチンコ業界も全く同じ市場評価で、ヒットを出した年(若しくはそれが判明した段階)で株価も一時的に動きますが、その後が続かないと言う事で、直ぐに割安な株価になっちゃう状態、これが今のグリーの市場評価と言って良いと思います。

ただ自社株買いを発表する時点で、ある程度は自身で現在の株価水準が将来的に安いと見ている筈ですし、コメント頂いたようにヤフーなどの有力ネット企業と資本関係を持ちながら事業展開するリリースによって、将来も一定の収益を上げそうだなと判断出来ますよね。

まぁKDDIの件もあるので、短期バリュー投資には向かないですが、事業内容を研究しながら投資研究の幅を広げて行けるので、これはこれで楽しみにしています(^^)

2013/2/22(金) 午前 10:47 [ 株水兵 ]


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