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もうねぇ・・・ここのところ、タクシーの私の売り上げ、というか皆さんの売り上げねぇ、
「どうなってるの?これ」って言うくらい、悪いんですよね〜。
もう、昨日なんて終わってるからね。
駅や乗り場からのお客様は、1時間に2回か3回しか乗せてないんですよ。
いや〜、こりゃ、今月の給料は恐ろしや〜。

まぁ、それはさておいて、丁字ヶ滝の廃隧道なんだけど
前回の最後の方に、橋の写真を挙げましたね。

イメージ 2

この橋は千歳橋といって、コンクリート製のトラス橋です。
今の阪急宝塚駅の西の方から、対岸の見返り岩にかかっていた橋です。
でも昭和20年の台風で、流されちゃいました。
痕跡は・・・・全くありません。

イメージ 3

写真の右手が見返り岩。
チョット広くなっていて、そこから階段がついていますね。
この階段を登っていくと、下の写真の右側の階段につながっているようです。

イメージ 4


ところで、この千歳橋・丁字ヶ滝・煉瓦トンネルについて
昔々に、こんな紀行誌があったんですね。
昔の字と書き方だから、よくわからないんだけど・・・・・・

イメージ 1

この中に少しだけど、あの廃隧道の事が載ってるんですね。
では、なんて書いてあるかと言いますと・・・・・・

「歩を轉じて西に周り隧道に入る、其の名を知らず、此は只納涼の為に特にしつらへたるものにして、先きの千歳橋丁子瀧と共に壽樓主の私設にかゝるものなりと云ふ、樓主の之等建設の動機が全く自己の利益に出でたると、公共の為にせしものとを問はず、寶塚の地之れが為に遊覧の場所を添へたるものと云ふべく、大に徳とする處なかるべからず、吾人亦之を偉なりとす。」

え? なんじゃ、こりゃ?
昔の言い回しだから、よく解らんな・・・・、とお思いのアナタ。
そういえば私、高校の時の古文は、いっつも点数悪かったなぁ・・・・・

この紀行文は、丁字ヶ滝を訪れた際の、まぁレポートみたいなものです。
そして、滝の近くの、今回のブログの廃隧道について、書かれています。
で、注目してほしいのは、これ↓

・・・・・此は只納涼の為に特にしつらへたるものにして……
まぁ、現代語訳するなら「これは、ただ単に納涼のために、造られたものです」
・・・・・え?・・・・・このレンガ隧道は単に、涼むために造ったのか?・・・・・・・・

・・・・・先きの千歳橋丁子瀧と共に壽樓主の私設にかゝるものなりと云ふ、……
え〜、現代語訳すると「先ほど言っていた千歳橋と丁字ヶ滝とともに、寿楼の主人の私有設備なんです」
・・・・・・え?・・・・千歳橋も丁字ヶ滝も、レンガ隧道も、個人の所有物なの?・・・・・・

しかも、
樓主の之等建設の動機が全く自己の利益に出でたると、公共の為にせしものとを問はず
つまり、自分で作ったんだけど自分だけの物じゃなくて、公共にも開放していたそうです。

故に「寶塚の地之れが為に遊覧の場所を添へたるものと云ふべく、大に徳とする處なかるべからず、吾人亦之を偉なりとす。」」ということです。
つまりは、「この施設は、宝塚の遊覧に添えられたというもので、大きな徳であり、偉い所業です」
ということのようですね。

じゃぁ、ここに出てくる「寿楼」って、一体何なの?ってことですけど
現在の阪急宝塚駅の西側にあった、温泉旅館です。
寿楼は、丁字ヶ滝が景勝地として商売になると思っていたんでしょうけど
旅館と滝の位置が悪かったんです。

イメージ 5

旅館から滝に行こうとすれば、一旦東に向かってテクテク歩き、宝来橋を渡って
また今度は西にテクテク歩かなければいけない、面倒くさい。
だったら、「橋を架けちゃえ」ってことで、千鳥橋をかけたようです。

イメージ 6

上の写真は、寿楼です。 まぁ、立派な旅館だこと。 高そうだなぁ〜。
今回のこの紀行誌は「大阪経済雑誌」の“宝塚紀遊”に載っていたんだとか。
この話は、この旅館に泊まった雑誌編集者等が、旅館の人に聞いた話をまとめたみたい。
あ、そうそう、その紀行誌には、これまた興味深い話が載っています。

「當壽樓主人の創意により義侠的に懸り居れる丁字瀧の下に至り、纚々然として丁字形に繽粉たる白玉の飛び來るを歡迎しつゝ、茶亭に休憩せしが男女雜沓して其の喧々の煩熱と擾々の俗氛を厭ひ、冷蔵庫に入りたき場合幸に又々例の壽樓主人の築造せられし壽隧道の中に入るを得て、夏尚ほ寒き心地のする儘に暗々冥々たる中央の床几に腰打掛くれば霜軀氷心の感に堪へず、其處なる賣店にて茶菓を喫して悠々辭した。」

まぁ、この文章も昔々の字や書き方だわ。
その中で、「丁字瀧の下に至り、纚々然として丁字形に繽粉たる白玉の飛び來るを歡迎しつゝ、茶亭に休憩せしが男女雜沓して其の喧々の煩熱と擾々の俗氛を厭ひ、冷蔵庫に入りたき場合幸に又々例の壽樓主人の築造せられし壽隧道の中に入るを得て」って箇所があるけど、
で、その内容はというと・・・・・
「丁字ヶ滝に行ったら、滝の水しぶきとかがすごく気持ちよくて、
隣に茶店があったんで入ろうと思ったんだけど、なんだか凄い混雑していて、しかも暑くて仕方ないから
冷蔵庫の中にでも入りたいなぁ・・・・と、寿楼の主人が造った隧道に入りました。」
・・・・ってことのようです。

で、チョット興味のある文章がありましてね。 それはね・・・・・・
夏尚ほ寒き心地のする儘に暗々冥々たる中央の床几に腰打掛くれば霜軀氷心の感に堪へず、其處なる賣店にて茶菓を喫して悠々辭した。
まぁ内容は・・・・「トンネルの中は、夏だというのに寒い位だ。 中が暗いがトンネルの、真ん中あたりにあるベンチに座ったらすごく涼しい、というより寒いかな? で、そこにあった売店で、お茶と菓子を買って食べて、後にしました」

・・・・・え?・・・・・売店?・・・・トンネルの中に売店があったの?・・・・・
売店だけじゃなくて、ベンチみたいな椅子もあって、チョット休憩できるようになってたのか?
もうこのトンネル、完全に“観光用”のトンネルだな。

イメージ 7

イメージ 8

今じゃ、誰からも見向きもされず、半分埋まっちゃって、マニアからは好奇の目でみられているけど
昔は、観光地として皆に利用されていて、賑やかに栄えていたんだなぁ・・・・・・・。

イメージ 14

イメージ 15

上2枚の写真は、「見返り橋」の同じ場所から撮ったもの。
昔の写真は優雅だなぁ・・・・・
現在の様子は・・・・荒れ果てて、誰も来なくて、見向きもされず、訳分からん状態。


さて、この丁字ヶ滝や茶店に行くには、この煉瓦トンネルを使わないと行けなかったかと言うと・・・・
・・・・そうでもないんですね。
見返り岩の前の道に階段がありまして、そこからでも行けました。

イメージ 9

この階段、結構きつかったのかもしれません。
故に女性や子供は、煉瓦トンネルを通って滝や茶店に行っていたんでしょうね。
この上の写真の階段の位置、現在は・・・・というと・・・・・

イメージ 10

イメージ 11

そう、現在この丁字ヶ滝を見に来るマニアが降りている崖が、そうなんです。
だから、崖を下りた場所に、コンクリートの橋があるんです。
まぁ、当時は木製のチャンとした欄干が付いた橋ですけどね。

え? お前、よく調べたなぁ・・・・だって?
いやね、実を言いますと、ある2つのサイトに載っていたんですよ。
一つは、六甲山系の滝巡りをされている「宝塚の滝巡り」の管理人さんである「やまぼうし」様。

もう一つは、宝塚の歴史をまとめておられる「近代宝塚紀行」の鈴木様
紀行誌は、「近代宝塚紀行」からお借りしました。
チャンと現代語訳されていますが、まぁ少し付け足しして、私なりの言い方に変えただけです。
あ、チャンと連絡入れて、了解はいただいていますよ。

イメージ 12

イメージ 13

さて、もう一回、「宝塚の廃隧道 丁字ヶ滝隧道」を書きます。
実は、ある方からメールで、あることを教えてもらいました。
行ったことのある人は、気が付いていると思うけど
トンネル内にある、謎の木片についてです。
それと、この丁字ヶ滝隧道のある冊子を紹介いたします。


       つづく

*「やまぼうし」様、鈴木様
 このたびは、写真等をお借りいただき、ありがとうございます。
 この場を借りて、お礼申し上げます。


                                                    ゲバゲバ君


閉じる コメント(4)

なるほど、凄い考察ですね。こうした資料が出てくると感動しますね。
採集中によく廃隧道で涼みますが、私より先を行っている人がいたんですね(笑)

2017/2/6(月) 午後 1:17 wild okuwa 返信する

顔アイコン

> wild okuwaさん
こういう資料は、年々減ってくるでしょうね。
しかし、ネットのおかげで、短時間で調べられるのもいいです。
トンネル中って、夏涼しく、冬は暖かいですね。

2017/2/6(月) 午後 8:07 [ ゲバゲバ ] 返信する

いやー、これは感動ですね!まさかの出自。観光用だったのはともかく、私設だったとは!しかもあんな立派な(そしてかっこいい)橋まで。よほどの資産があったのでしょうかね?

現在と当時の対比が、グッときますね…。

2017/2/7(火) 午後 6:51 [ クイック ] 返信する

顔アイコン

> クイックさん
この話のもとは、泊まった旅館「寿楼」の主人に聞いた話だそうです。
まぁ昔は、今と比べ物にならないくらい、金持ちと一般人の差がありましたから。
ただ、昔の金持ちは粋なことをしてますね。
私も、当時と現在の対比は好きですよ。

2017/2/8(水) 午前 10:57 [ ゲバゲバ ] 返信する

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