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「武田邦彦著 環境問題はなぜウソがまかりとおるのか
  The Lie of an Enviromental Problem.」2007年3月初版発行
を読んだ。

 以前に、新聞の広告欄で見て、ぜひ読んでみたいと思っていたのだが、先日、やっと読むことができたのだ。

 著者は、中部大学総合工学研究所教授。

目次を以下に示す。

第一章 資源7倍、ごみ7倍になるリサイクル
第二章 ダイオキシンはいかにして猛毒に仕立て上げられたか
第三章 地球温暖化で頻発する故意の誤報
第四章 チリ紙交換屋は街からなぜいなくなったのか
第五章 環境問題を弄ぶ人たち


 各章ごとに刺激的なタイトルが並んでいるが、特に気になったのが、第二章ダイオキシンだった。

 簡単に内容をまとめてみると……

「ダイオキシンは、人類史上もっとも強い毒性を持つ化合物」で、「焚き火をしたり、魚を焼いたりするだけで発生する」というのは、ウソらしい。

 著者も2000年まで、マスコミ報道のダイオキシン強毒説を信じていたそうだ。

 だが、2001年に人体への毒物研究の第一人者である、東京大学医学部教授(当時)和田攻氏が発表した「ダイオキシンはヒトの猛毒で最強の発ガン物質か」という論文を読んで、「ダイオキシンは、それほど強い発ガン性を持たず、急性毒性という点では非常に弱いものではないか」と考えて調査を開始したのだった。

 三年後、著者は「ダイオキシンにはほとんど毒性がない」ことを確信した。

 かつて、ダイオキシンは水田用の農薬(CNP:水田除草剤)に含まれていた。

 もっともダイオキシン濃度が高かったのは、1970年ごろで、当時は、ベトナム戦争でまかれた60倍もの量のダイオキシンが、水田に使われていたというのだ。

 その上、ダイオキシンは、「人類が作り出した極めて特殊な化合物」などではなく数億年前から自然界に存在していたのだ。

 では、当時、ダイオキシンが猛毒とされたのはなぜか。

 それは、いわゆる「ためにする」モルモット実験が原因だ、と著者は指摘する。
 「ダイオキシンが毒性を示しやすいモルモット」を選んだ結果なのだと。

 何のために?

 ダイオキシン問題をあおって、それを種に、金儲けをたくらむ団体および個人がいるのだという。著者は、一貫して、そういった利益団体を攻撃しているのだ。

 現在では、ダイオキシンの毒性が弱いのは、専門家の間では周知の事実なのだという。

 わたしは知らなかったなぁ。もちろん、専門家じゃないけどね。

 あと、「第三章 地球温暖化で頻発する故意の誤報」もおもしろかったなぁ。

 ざっと列挙すると、

北極の氷が溶けても海面は上がらない」→北極の氷は、南極と違って水に浮いているので
溶けても海の体積は増えない。

森林を増やしても二酸化炭素は減らない」→成長期に木は「体を作るため」に二酸化炭素を強吸収するが、成熟すると、あまり二酸化炭素を吸収しなくなり、枯れると分解されて二酸化炭素を放出する。

などがある。

 木の二酸化炭素吸収については、林野庁の試算(子供向けサイト)で「自動車一台の出す二酸化炭素の年間放出量は2,300Kgで、スギの木が160本で吸収する」とハッキリ書かれているそうだが、それは間違っているのだという。

 上記のサイトでは、その但し書きとして「50年生のスギの人工林には、1ヘクタールあたり約170トンの炭素を貯蔵……」と書いてあるそうだが、それはつまり「スギが死なないと仮定」した試算なのだ。
 生き物である限り枯死したり、材木として利用しても、結局、最後は使いつぶされて、同じ量の二酸化炭素になるので吸収されない、というのが著者の意見だ。


 確かに、南極の氷が解けたなら、あれは地面の上の氷だから水位は上がるだろうが、北極はあまり関係なさそうだ。
 でも、だれか北極の氷が溶けて土地が水没するって言ったのかな?

 どちらかというと、北極グマが孤立して死ぬからカワイソウ、というのが最近の論調のはずだ。

 植林がムダなのは、ちょっと意外だったけど、考えたらそうかも。

 木は、「自分の体を作るため」と「維持するため」に、二酸化炭素を分解しているだけなのだし、維持するより体を作る方が、たくさん二酸化炭素を吸収するのは当然だ。

 しょせん、石炭や石油として、何億年も前に、地中にカプセル化された高濃度な二酸化炭素を、エネルギーを取り出す代価として安易に使い続けたツケなのだから。

 付け焼き刃で、現代の小さな木を植えても根本的な快活にはならない。石炭のもとになったシダ類は巨木だったようだし。

 ただ、多くの木を植えて、それを様々に加工して、長く使えば、二酸化炭素対策にはなるようには思えるのだが。

 著者は、行政とマスコミへの怒りのあまり、筆が走りすぎている部分もあるような気もする。

 読者としては、冷静に内容を判断しなければならないだろうな。

(いま、このシリーズは3まで出ています)

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http://www.petbottle-rec.gr.jp/syoseki/index.html
http://homepage2.nifty.com/koshi-net/other/kaihou/73-2.htm
http://www.cir.tohoku.ac.jp/~asuka/
http://www.rakkousha.co.jp/books/ka_02.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A6%E7%94%B0%E9%82%A6%E5%BD%A6

もう何から何までウソ
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1416150624
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3015591.html

2008/10/21(火) 午後 0:03 [ お前が騙されてんだよ ]

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有用なコメントありがとうございます。
たしかに、この武田氏の意見は、ゴミの分別をしながら「なんでこんな面倒なことをしなきゃならねえんだよ」と考えるわたしたちの気持ちに、その反駁(はんばく)の根拠を与える扇情的で刺激的なものです。
各論の根拠を示せと言われ、近いうちに論文を書くといいながら、数年経つのに「環境問題は〜」の3までを書くだけ、という態度も妙ですね。
しかし、こういった「世間の常識」な意見にカドをたてて、世に出ようとするのは、売れないジャーナリストが多かったような気がしますが、彼もそうなのでしょうか?
以前、洋書で、「高圧線の下で暮らす人にガンが多い」という意見に反論している米学者が、「こういった売名行為のためのウソを信じてはならない」とジャーナリスト批判をしていました。
いずれにせよ、わたしたちに求められるのは、強烈な意見には疑問を持ちつつ、広く情報を仕入れて判断することでしょうね。 削除

2008/10/21(火) 午後 2:32 [ かぶらや ]

こんにちは。まったけと申します。武田邦彦工学博士に関する記事を修正して投稿しましたところ、「こんな記事もあります。みんながどういう記事を書いているか見てみよう!」で紹介されましたのでトラックバックをさせていただきました。

2008/12/29(月) 午前 2:18 まったけ館長

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ダイオキシン類の排出量はとても減りましたが、水質のダイオキシン類は減っていませんね!
これは、底質にダイオキシン類が多く蓄積しているためです。
日本のダイオキシン類の99.99%は底質に蓄積しているとダイオキシン類専門の偉い先生にお聞きしました。

ダイオキシン類が無害だと本当に思う人は、東京湾のアナゴなどを娘さんや息子の嫁に食べさせてください。
障害のある赤ちゃんが生まれます。
水俣のチッソは昔からダイオキシン類を垂れ流ししていました。水俣湾の底質汚染が雄弁に語っています。

2010/7/29(木) 午後 9:28 [ 環境のよい不動産が好き ]

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水俣病はアルキル水銀が原因だとされていますが、複合汚染による健康被害だと考えられます。
40年前の分析技術ではダイオキシン類や環境ホルモンなどの微量化学物質などは、分析できなかったのですね。

水俣病は水銀やダイオキシン類などの化学物質による複合汚染による健康被害だと考えられます。

嘘だと思う人は、水俣エコパークの汚染底質で埋立したところの土壌や地下水に、どのような有害物質が含まれているかを調べてみれば分かります。

2010/10/1(金) 午後 10:02 [ アジアや世界の歴史や環境を学ぶ ]

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