|
このあまり勤勉でないブログも、またしてもネタ切れぎみになってきたのですが、せっかくここまで来たのだから、やはり“継続が大切”ということで、今回新しく『読む生活』と名付けた書庫を作ってみました。
ここには自分が普段折りに触れて読んだものの感想なんかを、今まで以上に気楽な感じで書き記していきたいと思っています。単行本や文庫本はもちろん、新聞や雑誌、あるいは広告や看板まで、自分の眼で読んだもののすべてを対象にしていきますので、皆さんもザックバランなコメントを返して頂けると幸いです。
では最初はきわめてフツーに、光文社新書の中野京子『名画で読み解く、ハプスブルグ家12の物語』です。
あの双頭の鷲の紋章で有名なハプスブルグ家というヨーロッパの名門が、なんと650年間も続いたということがまず驚きです。しかもスイスの弱小豪族でしかなかった一族が、あれよあれよという間に神聖ローマ帝国皇帝として君臨し、また没落していく歴史の物語が、実にわかりやすく理解できるのです。もともと中野さんの本は、最近話題になった『怖い絵』にしても大変読みやすいのですが、やはり絵画を中心に置いた文章は、ある程度イメージを掴みやすいのかもしれません。ちなみにこの本に出てくる絵で自分が実際に観たものは、
ベラスケス『ラス・メニーナス(女官たち)』: マドリッド・プラド美術館のメイン。不思議な構図で今でも印象的。
エル・グレコ『オルガス伯の埋葬』: トレド・サントトメ教会の壁の前で、暑さも忘れて見入ってしまったものです。
ティツッアーノ『カール5世騎馬像』: これもプラドと上野に来た時にも観ました。絵画表現の力をまざまざと。
こうしてみるとハプスブルグ家というのは、スペインにもまたフランドル(ベルギー北部)にも大きな足跡を残しているんですね。ちょうど自分がここ2,3年で訪れた国々なのでした。フェリペ2世の特徴ある下唇が懐かしいです。
それにしても、アルチンボルドの野菜や果物の組み合わせで人物の顔を描いた変な絵や、マリー・アントワネットやエリザベート皇后(↑)の美しい肖像画など、ぜひこの眼で本物を観たいものだと強く思いました。実は来年あたりにウィーンやプラハへ行きたいなという思いが、この新書を読もうとした一つのきっかけでもあったのです。
最後にハプスブルグ家滅亡間近のマクシミリアンの処刑姿を描いたマネの絵が出てきますが、その作品がひどく薄っぺらに見えます。あの印象派の父とも呼ばれるマネの作品が、当時“トランプの絵柄”などと言われていたというところに、時の流れの面白さを痛いぐらいに感じてしまいました。まさに“時代は変わる”ですね。
自分がヨーロッパの美術館が好きなのは、そこに展示されている絵画などの裏側にある、歴史や文化や人間たちの悲喜劇、その連鎖や反発の流れに、興味津々であるからなのかもしれません。
|
Mサン、コンバンハ。。お邪魔しますぅ^^v
私は中野さんのではないですが、「江村洋/ハプスブルク家の女たち」を昔に読んだことがあります。読後何となく気持ち悪くなり、吐き気がぁ・・・・でした。
西洋の歴史の中には女性の存在、特に芸術と呼ばれる分野では多大な影響力があったと思います。
彼女達の美しい肖像画には人間の卑小さ・偉大さが隠されていて、表裏の仮面を感じてしまうこともあります。引きつけられ・・だから、肖像画は好きです。(^-^)オモシロイデスョネッ。。!(^^)!
私もプラハは行ってみたいところです^^。
2008/10/24(金) 午後 5:33 [ - ]
かなりさん、どうもです。
ハプスブルグ家の女性たちってすごいですよね。特に女帝マリア・テレジアの子供たちを使った戦略っていうのが怖ろしいくらいです。今度ウィーンへ行くことが出来たら、美術史美術館の前にある彼女の銅像をじっくり眺めてきたいと考えています。
2008/10/25(土) 午前 8:16 [ MuseuM ]
こんばんは。
そう、マネの絵は、ゴヤの「1808年5月3日」を意識して描いたものですが、確かに臨場感も重みもないですよね。
わたしは、今、もう一度読み直しています。すごく面白いですよね。
でも、TV番組の歴史的解釈と全く違うところがあるので、どちらを信じていいのか分かりません。
自分がもっと勉強すればいいんですけどね(^_-)-☆
わたしもトラバさせてくださいね。
2009/6/24(水) 午後 9:46
les fleursさん、TB返しありがとうございます。
歴史の解釈ってちょっと難しいところがありますよね。誰も見ていない時代の話なんて、おそらくどう解釈してもおかしくないのですから。。。
2009/6/24(水) 午後 11:35 [ MuseuM ]