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中欧を往く 2009

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2009年2月1日(日)午前 曇り 気温3℃

ブダペスト最後の朝、いつもどおり早めに目覚めた。海外旅行では、朝の景色を楽しむのも大切なことだ。
ホテルの窓から夜が明けかけている道を見下ろす。まだ街灯が点いていて、地下鉄駅へ急ぐ人が見えた。
朝食を食べ終え、ホテルの売店でハンガリー・フォリントを使って土産物を買い、やがてバスで空港へ向かった。
係員の気まぐれで少々時間のかかったアエロフロート機も、ついにブダペストを離陸しモスクワへと飛びたつ。
モスクワ空港でのトランジットも、その先の機内ももう慣れたものだった。だんだん日本の日常が近付いてくる。

■ブダペスト・フェリヘジ国際空港の出発便ボード ↓
空港は市の南東約24kmのところにある。比較的綺麗な印象だったが、ボード等もずいぶんと簡素だった。
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■ほぼ満員のアエロフロート機が滑走路へと動き出す ↓
ハンガリーの、というより中欧の冬の空は今日もどんよりと曇っていた。旅の思い出が頭の中を駆け巡っている。
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■もうすぐモスクワのアナウンスがあった ↓ 
ブダペストからは約2時間半のフライトなので疲れもない。眼下にロシアの雪原が現われ、家や道が大きくなる。
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■モスクワ・シェレメーチェボ国際空港はいかにも厳寒の様相 ↓
現地時間で16時頃だったが、外気温は何度くらいなのか? もちろん暖かな屋内で3時間以上のトランジット。  
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■時間がたっぷりあったので、空港内を一巡りしてみた ↓
この空港は往路にも寄ったので大体の感じはすでにわかっていた。免税店も多いが物価は総じて高めなのだ。
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■いたるところにマトリョーシュカ人形がある ↓
そういえばプラハの旧市街にも、ブダペストの中央市場にもあったが、さすがに本場物はちょっとまた違う。
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■空港の待合室に流れている旅情 ↓
この空港は年季の入ったレトロな造りだけに、“ロシアより愛をこめて”などと呟いてもきわめて自然なのだ。
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■成田空港、2月2日(月)午前11時、無事到着 ↓
モスクワから9時間半のフライト。降り立った日本の空は快晴で、もうすでに汗ばむほどの“春”が始まっていた。
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2009年1月31日(土)夜 曇り 気温4℃

今回のフリータイムの比較的多いツアーも、ブダペストのドナウ川ナイトクルーズでほぼ終わりとなった。
しかし観光船を下りてもまだ20時前だったので、川沿いをブラブラと歩き、くさり橋のほうへ向かった。
それからまた旧市街へともどり、まだ開いていた有名なカフェ“ジェルボー”で、ケーキとお茶を楽しんだ。
窓の外には“ドナウの真珠”ブダペストの冬の街が、静かにまどろみだしている・・・ さよならの夜だ。

■くさり橋には両方の川岸に1対のライオン像がある ↓
この橋は、ドナウに架かる最初の堅固な橋として19世紀半ばに造られた。ライオンには舌がないことでも有名。
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■王宮方面へ向かって少しばかり歩いた ↓
本来はセーチェニくさり橋と呼ばれている。それはライトアップ電球の繋がりがくさりのように見えるためだそうだ。
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■ヴァーツィ通りにあるカフェ“ジェルボー”の優雅な室内 ↓
200年の伝統を誇るお菓子の老舗でもあり、あの皇女エリザベートがしばしば立ち寄ったことでも有名である。
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■ドボシュ・トルタとレモンティ−でほっこり ↓
ケーキは店中央のガラスケースの中から指さして注文する。つい最近青山通りに東京支店が出来たと聞いた。
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■テーブルのすぐ近くに食器等のギャラリーがあった ↓
トイレを借りるために店内を長く歩いた。ハンガリー貴族に愛された店だけあってすべてが重厚な美しさだった。
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■閉店時間が近付いていたので、地下鉄でホテルへ帰る ↓
午後10時近くのヴィレシュマルティ駅。カフェのすぐ前の広場下から2号線の終点まで行けばもうホテル前だ。
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■陽気なグループがはしゃいでいる地下鉄車内 ↓
この地下鉄は旧ソ連製だそうでいかにもガッシリしている。その中で騒いでいるハンガリー美女たちに遭遇した。
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思いのほか面白かったハンガリー・ブダペストの最後の夜に、地下鉄でドナウ川をくぐって行った。
2009年1月31日(土)夜 曇り 気温4℃

西洋美術館で思いのほか充実した時を過ごしたので、地下鉄で中心部に戻る頃には既に夕闇が迫っていた。
それでも灯りのともりだしたヴァーツィ通りには人影も多く、街角の男が吹くサックスがとてもいい感じに響く。
土産物屋を見て回る家族と別れて、迷いながらドナウ川の河畔に向かい、観光船の乗り場を探し続ける。
冬のこの時期には1日に1回だけ出発するナイトクルーズ船に乗って、有名な夜景を楽しみたかったのだ。
何とかチケットを購入し、冷たい風が吹いているドナウの川岸を歩くと、煌めく光景がもう眼の前にあった。

■ようやく探し当てた観光船レゲンダの船着場 ↓
外国の夜道では方向感覚がまるで掴めない。川沿いの道路の下をくぐり抜け、やっとのことで辿り着いた。
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■乗り込んだ出発前の船内には、まだ煌々とした灯りが ↓
この船には1階と2階があり、全部で何人ぐらい乗れるのだろう? 8割方満席になってから動き出した。
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■エリザベート橋近くにある教会が青く美しい ↓
船がドナウ川をすべり出すと早速シャンペン・サービスがあった。暗闇の中で芳醇な液体が喉を潤していく。  
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■ドナウの薔薇の象徴、くさり橋が見えてきた ↓
ブダとペストの2つの街を繋ぐくさり橋はいつ見ても素晴らしいが、夜の姿もまた心を揺さぶる美しさだった。
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■くさり橋を船がくぐり抜ける時が、一つのハイライトである ↓
写真ではガラスに反射光が写ったりして失敗したが、くさり橋越しに見える王宮の丸屋根は今でも覚えている。
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■王宮の丘の建物が浮かび上がり、川面に光が揺れている ↓
きのうの夕方、丘の上から見下ろしていた川に浮かぶ船を、今夜はその船に乗って反対の位置から見上げる。
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■2杯目の白ワインに酔った眼にはこんな感じにも見えた ↓
意図的に狙って撮影したわけではなかったが、出来上がりを見たらこちらのほうが幻想的で面白かった。
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■感動のナイトクルーズ終えて川岸を散歩する ↓
ほろ酔い気分で歩く川沿いの道は心温まる道だった。通り過ぎるトラムが旅情を否応なくかきたててくれる。
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2009年1月31日(土)午後 曇り 気温5℃

地下鉄駅のデアーク広場で1号線に乗り換える。この路線は世界で2番目に古い地下鉄なのだそうだ。
地下鉄1号線は、世界遺産であるアンドラーシ通りの下を真直ぐに走りぬけ、終点の英雄広場に着いた。
地上への階段を上るとハンガリーの英雄たちのモニュメントがあり、大天使ガブリエルが高い柱上にあった。
目指す西洋美術館は向かって左側にあり、広大な空間の反対側には相似形の現代美術館が建っている。

■市民公園を背景にした広々とした英雄広場 ↓
ハンガリー建国1000年を記念して1896年に造られたという。まさにハンガリーを創った英雄たちの広場だ。
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■信号をいくつか渡ると、西洋美術館が見えてきた ↓
しかしなぜ“西洋美術館”(英語ではMuseum of Fine Arts)なのだろうか。西ヨーロッパ絵画が中心だからか。 
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■館内はとても広く、内装もなかなか素晴らしい ↓
入口で写真撮影許可チケットを購入し、クロークに荷物を預けて入場する。ここは2階にある円柱の廊下。  
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■いきなりベラスケスの“マルガリータ王女”に遭遇 ↓
やはりハプスブルク家のコレクションが基本のようで、ウィーンで観た3作品の続きがブダペストにもあった。
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■これはゴヤのかなり有名な傑作 ↓
ゴヤの『水を運ぶ女性』(左)は見事な筆致だった。他にもいかにもゴヤらしい作品がいくつか並んでいた。
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■ムリーリョのマリア像は、どこでもほっとさせてくれる ↓
2階には16、17世紀の絵画が国別に展示されているのだが、特にスペインのものは非常に充実している。
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■室内はこんな雰囲気で、一人歩きの美女がよく似合う ↓
ここの美術館の不思議なところは、閉じられたドアを開けて行かないと、レンブラント等を見逃してしまうのだ。
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■ラファエロの作品も見どころの一つだ ↓
イタリア部門ではこのラファエロ(未完成?)が中心だが、ダ・ヴィンチの聖母像(レプリカ?)も展示されていた。
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■ここはフランスのコローの部屋 ↓
1階にはルノワール、モネ、ゴーギャンといった印象派以降の作品もあったのだが、残念ながら時間がなかった。
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■最後にエル・グレコの特別展を観て外へ出る ↓
もともとエル・グレコの作品は充実していて、別室で開催中の特別展にはたくさんの観客があふれていた。
しかし中欧のブダペストで観るエル・グレコ(ギリシャ生まれ→イタリア→スペイン)は不思議な感じだった。
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2009年1月31日(土)午後 曇り 気温5℃

中央市場を出てから、工芸美術館に向かってブダペストの市街を歩く。人通りは少ないが建物には味がある。
この街は19世紀末から20世紀初頭にかけて大きく発展し、それがそのまま現在まで残っているという。
地図があるから大体の方向はわかっているのだが、やはり不安があり、またその不安を楽しみながら進む。
しばらく歩くと大通りが見えてきた。そして屋根に特徴のある大きな建物、工芸美術館の姿が眼に入った。
この建物は“ハンガリーのガウディ”と呼ばれるレヒネル・エデンの作品で、舗道にその銅像が立っていた。

■何でもない街角の建物に充分味わいがあった ↓
19世紀終盤のオーストリア=ハンガリー帝国時代に統合されたブダペストの繁栄が、どこかに感じられた。
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■ブダペストの何かが行われている場所? ↓
ある建物の正面に飾られていた看板が眼についた。美しいハンガリーの国章はよくわかるのだが・・・
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■都会の裏通りでも、冬には人の姿は少ない ↓
もちろん観光地でも何でもないただの通りだが、建物につけられた落書きは万国共通のようである。  
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■工芸美術館前の大通り ↓
信号が赤に変わると、車の流れがぷっつりと途切れる。曇り空から密かに19世紀が降りてくる瞬間である。
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■見事な装飾を見せる美術館の正面入口 ↓
中には家具、タペストリー、ガラス製品などの工芸品が展示されているというが、結局通り過ぎただけだった。
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■この建物には“ジプシー王の宮殿”という異名もあるそうだ ↓
今では少し見慣れてきたジョルナイタイルの屋根も、こんな緑色となると非常に印象的で、また美しいと思う。
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■美術館前の大通りの下には地下鉄が走っている ↓
ここから地下鉄で市の中心部に向かうのが当初の予定だった。“M”マークの看板を見つけて一安心する。
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■地下鉄3号線フェレンツ・クルウート駅から乗り込む ↓
切符売り場で24時間有効パスを購入してプラットホームへ。改札口はなく2人の男性がチェックをしていた。
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