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マーティン・スコセッシ監督の映画『ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト』を観に出かけた。
スコセッシといえば、ザ・バンドの『ラスト・ワルツ』、ディランの『ノー・ディレクション・ホーム』が有名だ。
どちらの音楽映画も、それぞれある感慨をもって観た。今回のストーンズはどんな感じなんだろう。

ローリング・ストーンズとの付き合いはずいぶん長い。もう40年も前に、小遣いでドーナツ盤を買った。
それは確か「19回目の神経衰弱」だった。ジャケット写真に、まだブライアン・ジョーンズがいた頃である。
考えてみれば、ミック・ジャガーもキース・リチャーズも既に65歳、とっくに隠居してもいい年齢なのだ。

ニューヨークのビーコン・シアターは入場人員2800人、そこに入れた観客の幸運さが羨ましい。
最初にそのコンサートの舞台裏話が少しあって、爆発する勢いで「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」
キース独特の粘るような、絡みつくようなギターリフが炸裂すると、もう歳のことなんてどうでもよかった。

ミック・ジャガーが皺だらけの顔でシャウトしている。しかし、あの奇妙なダンスのスピード感は変わっていない。
最年長67のチャーリー・ワッツはさすがに息ぎれしているが、ロン・ウッドにはまだまだ若さの面影がある。
それにしても、彼らは自らの老いを少しも隠すことをしない。むしろその見事な老いを見せびらかしている。

2003年に東京ドームで観た時には遠くてよくわからなかったが、映画はクローズアップが勝負なのだ。
デビュー当時、ビートルズは優等生として、ローリング・ストーンズは不良として意図的に売り出された。
その“不良”たちが今、鍛えあげたパフォーマンスで、年老いることの素晴らしさを堂々と謳歌している。

ロックは若者たちのためにだけあるのではない。だからこそ、ロックンロールは素晴らしいのだ。
SHINE A LIGHT 光を当てろ、人生に。そんなふうに勇気付けられる、いい映画だった。

愛が哀しいから

最近よく聴いている歌がある。お酒が入ると、時々マイクを取って歌ってみたりもする。
徳永英明の『愛が哀しいから』 ・・・この歌の歌詞が、とても心に沁みる今日この頃なのである。
それは、そんな感情に自分が憧れているからなのか、それともそれを自分で持て余しているからなのか。
今回はこの歌を題材にして、“恋愛についての考察”の続きを行なってみることにしよう。

【男と女の状況】
男には家庭がある。高校へ通う娘がひとりいる。妻への恋愛感情は今はなく、古くからいる友達のようだ。
女にも家庭がある。しかし子供はいない。夫は単身赴任で遠く離れて暮らしていて、ごくたまに帰ってくる。
二人は都心のクラブで出会った。小さな店で何度か顔を合わせるうち、自然と言葉を交わすようになった。
飲みながらいろいろな話をした。好きな絵や小説がほとんど一緒だった。スペイン旅行の思い出が重なった。

男は女の夢をみるようになった。もっともっと近付きたくなった。笑顔がまぶたの裏側に焼き付き、恋に落ちた。
女は男の中に夫にはない世界を見つけ新鮮だった。自分と同じ興味が徐々にときめきに変わり、恋に落ちた。

ときどき二人して美術館へ出かけた。同じ絵を同じ距離から見つめ、声をひそめて感想を言い合った。
男は美しい絵を観ている彼女を見ていることが好きだった。やがて手が触れあい、ずっと離せなくなった。
酒に酔った帰り道、男は女を抱き寄せた。夜の薄闇の中で唇を近寄せていくと、女は下を向いて遮った。
お互いに愛に燃えあがろうとしている自分を把握している。けれども何かが引っかかっている。今夜も逢う。

【考察】
最初からミもフタもなく言ってしまえば、不倫の関係である。しかしそれは絶対に許されないものなのだろうか? 確かに婚姻制度を基本としている現代社会からみたら“不穏分子”なのに違いない。だが、世の中に多くある小説や映画の中では、不倫こそがその登場人物たちを輝かせる重要な条件になっているのも事実だ。まさか「不倫は文化である」とまでは言わないが、倫理にはずれていること、悪を見つめ乗り越えていくことも、この世界を充実させたものにするための一つの構成要素と言えるのではないだろうか。

エロスの愛こそが、自分のわがままな欲望を開放する最たる姿だと思っている。相手を見つけ、距離をだんだん少なくしていき、触れ、交じり合い、更に一つになりたい情動は、すべての人間のDNAに刷り込まれているものだ。問題はその関係が1対1でしか成立できないところにある。独り占めを目指す愛は、それだけ野蛮で無慈悲なものなのだ。だからこそ社会は、それを放し飼いにせず、安全な制度の檻の中に閉じ込めておきたいのだろう。

そして更に厄介なのは、そんな愛が長続きしない、いや長続きできないように造られていることではないだろうか。人間をはじめ生物は、さまざまな新しい刺激を求めて揺れ動いている。たぶんそうでもしないと、その種はいつか死に絶えてしまうのかもしれない。それは愛に関しても同じように思われる。まさしく「限りないもの、それは欲望」なのである。人間は、一つだけの恋愛の中で充足することはできないのだ、おそらく。

ということで、この男は今夜も彼女と逢うために“ここ”にいる。しかし彼は心の奥では知っているのだ。光に溢れた満月も、やがては欠けはじめていくことを。・・・それからまたいつか、新しい光が満ちてくるだろうことを。



YouTube サイト
http://jp.youtube.com/watch?v=4j-ZmC3vd2c&NR=1

虚空のスキャット

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    デビィッド・ギルモア(g、1946−)  ニック・メイスン(dr、1944−)  リック・ライト(key、1943−2008)

確か9月15日だったろうか、ピンク・フロイドのキーボード奏者、リック・ライト氏が亡くなったことは知っていた。
65歳、ガンだというから、今どきそれほど驚くことではないのかもしれないが、やはりひどく寂しい。

ピンク・フロイドは、自分の一番好きなブリティッシュ・ロック・バンドである。
つい先日も、10月8日に発売になるCD+DVD『ライヴ・イン・グダニスク』を予約したばかりだ。
リック・ライトの名は、その歴史的コンサートにもクレジットされていたから、2006年にはまだ元気だったのだ。

彼は、ピンク・フロイドの中ではあまり目立った存在ではなかったが、なくてはならない人だった。
最初期のシド・バレット、黄金期のロジャー・ウォーターズ、復活後のデビィッド・ギルモアの陰に隠れて・・・
しかし、あの『エコーズ』や『狂気』や『ザ・ウォール』の宇宙を支えていたのは、まぎれもなく彼だったのだ。

ギルモアは、追悼コメントで次のように言っている。
「彼は優しく、謙虚、人前にあまり出たがらなかったが、彼の魂がこもった声とパフォーマンスは、ピンク・フロイドのサウンドにおいて極めて重要で魔法のような存在だった。」
夏前に観たアルバートホールの映像で『コンフォタブリー・ナム』を静かに歌っていた姿が、今でも忘れられない。

人間はいつかこの世界から消え去っていく。それは誰にも止められないことだ。
今はただ、彼の作った名曲『虚空のスキャット』を聴きながら、『タイム』で歌われたこんな歌詞を思い出している。

The time is gone, the song is over, Thought I`d something more to say
時は過ぎゆき、歌もいつしか終わりを迎える。もっと言いたいことがあったはずなのに・・・

ありがとう、リック・ライト。そして、さよなら。 

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さて、今まで12回にわたって自分のよく聴いていた洋楽アルバムと、それにまつわる恋愛話を書いてきたんだけど、ちょっと長くなってきたしちょうどいい区切りのタイミングでもあるので、そろそろこの辺で一段落にして今夜の話で第1部の最終回にしようと思うんだ。うん、こうやって振り返ってみると、我ながらずいぶんいろいろな経験をしてきたんだなと、改めて感慨深いものがあるよね。もちろんもう遠い昔のことだからその想い出も実際よりも飾りたてられてるだろうし、はたして自分にとって本当に良かったのかどうかもわからないけど、それにしてもね、自分の20代に寄り添っていてくれたそれぞれの女性たちには、心から感謝しなければならないと思ってるんだ。

だからそんな意味もあって、最後は文字通りローリング・ストーンズの「女たち」で締めたいと思うんだよ。考えてみたら今まで一度も出てこなかったのが不思議なグループだし、何といってもビートルズと共に自分の洋楽人生を切り開いてくれたバンドなんだからさ。そういえば昔は、一見優等生らしきビートルズ派と少し不良っぽいストーンズ派とに分かれてて、自分はどちらかといえばストーンズのブルージーで荒削りなサウンドの方に惹かれてたんだよ。でね、この「女たち」というアルバムは、この時期一世を風靡していたパンクロックの連中から“太った豚”などと揶揄されていた彼らが、ロックの王道を示す底力を世界に見せつけた作品でもあったんだな。

もちろん「女たち」だなんて乱暴にひと括りなんてできないし、今では彼女たちひとり一人に、このアルバムの1曲目みたいに『ミス・ユー(いなくなって寂しいよ)』と伝えたい気分なんだ。でも人間て本当におかしなもんだよね。その恋愛が終わりを迎えた時には世界の終末と思うほど絶望しているのに、そんなことを性懲りもなく繰り返しながら、今はこうやって懐かしく振り返ってるんだもんな。自分が“愛は3年しか続かないもの”などと考えてるのも、実はこんな経験を積み重ねてきたからなんだよ。でもだからこそ、その時その時を大切にしなくちゃならない、という自戒も込めてね。自分は思うんだけど、恋愛ってつまりはエゴの冒険なんだから、そんなに永い時間ずっと持続させることはほとんど不可能なんだよね。どう、違ってるかな?

それから、これはある意味当然なんだけどね、自分はその後これらのアーティストが来日するたびに、できる限りそのコンサートへと出掛けていったんだ。順番はたぶん違ってるだろうけど、ピンク・フロイド(代々木オリンピックプール)、ボブ・ディラン(日本武道館)、デヴィッド・ボウイ(日本武道館)、イーグルス(横浜アリーナ)、エリック・クラプトン(日本武道館)、ジェフ・ベック(東京国際フォーラム)、そしてローリング・ストーンズ(東京ドーム)へもね。そして歳を重ねた彼らが演奏する往年の楽曲の中に、自分のさまざまな記憶を呼び覚まされることを心から楽しんだものなんだ。たぶん多くの観客が皆きっとそうなんだと思うんだけどね。

昔誰かがこんな質問をしてきたことがあった「歌謡曲ってどうしてこう恋愛の歌ばっかりなの?」と。その時自分は確かこう答えたんだ「相手に何かを伝えたいという想いが溢れ出すと、自然と歌になってしまうんじゃない」とね。そうだ、君もいつか言ってたように、ひとつの恋愛は必ずひとつの歌に染みこんで体の中に残ってしまうんだよ。そして、人はそんな歌をひとつか、あるいはまた数え切れないほど抱えながら生きていくのかもしれないね。

さあ、これで自分の歌に込められた一番古い頃の愛のお話は終わったよ。次は、ぜひ君の話を聞きたいなあ。
君の青春時代のことはまだよく知らないけど、その場面を彩っていたのは、いったいどんな歌だったんだろ?

■Some Girls  [女たち]
1.Miss You  2.When The Whip Comes Down  3.Just My Imagination (Running Away with Me)
4.Some Girls  5.Lies  6.Far Away Eyes  7.Respectable  8.Before They Make Me Run
9.Beast of Burden  10.Shattered

Animals 【Pink Floyd 1977】

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会社に勤め始めてから1年が経過した頃の、1977年は比較的穏やかに過ぎていったんだ。自分の配属された職場はいわゆるコンピュータ部門で、一室を占拠している巨大なマシンのオペレーションをしたり、業務システムのプログラミングなんかを勉強してたんだけど、残業も多くてあんまりプライベートな時間は取れなかったからね。そこには外注さんのキーパンチャーをはじめ若い女性も多かったんだけど、あまり話もしなかったし、たまに飲み会があっても静かに飲んでるだけだったな、今では全然信じられないかもしれないぐらいにね。この時期に関して言えば、要するに自分の中にいつもすごい戸惑いがあったと思うんだ。何しろヒマだらけのフリーターから、いきなり大企業のコンピュータ部門という、超多忙で無機質な世界へと投げ込まれてしまった訳だからね。

そんな時に自分を支えてくれてた音楽の筆頭は、やっぱりこれになるんじゃないかな。今回2度目の登場となる、大好きなピンク・フロイドの「アニマルズ」です。彼らは73年にあの「狂気」で大成功を収めた後に、75年の「炎〜あなたがここにいてほしい」、それからこの「アニマルズ」とでその独自の世界を大きく展開していったんだよね。ちょっと詳しく説明すると、ロジャー・ウォーターズっていうリーダーの内面世界がその中心なんだけどさ、この時期のフロイドの作品はね。いわゆる“人間疎外”とか“不条理”なんかがキーワードで、「アニマルズ」でも金持や政治家を豚、エリートを犬、平凡な労働者を羊に喩えて社会批判してるんだけど、ジョージ・オーウェルの『動物農場』を彷彿とさせる半面、そのサウンドは完全なハードロック系で、それだけでも凄いアルバムなんだよ。

それでこのジャケットは、“資本主義社会”を象徴するロンドンのバターシー火力発電所なんだけど、よく見てみると、煙突の間の空をピンクの豚が飛んでるのがわかるでしょ。これは後からコンピュータ・グラフィクスで書き入れたんじゃなく、本物の大きな風船を飛ばして撮影されたそうで、ある意味とても美しい光景になってるよね。自分が今回このアルバムを取り上げたのはね、なんとこの年にロンドンへ行って、この火力発電所を肉眼で見てしまったからなんだよ。しかもその場所を探して見つけ出したんじゃなくてさ、その風景が突然自分の目の前に現れてきたんだ。もちろんピンクの豚なんか空に浮かんでなかったけどね。あれにはほんとに驚いたなあ。

そうなんだ。この77年の11月に、自分は生まれてはじめてヨーロッパへと出かけたんだ。会社の友達から紹介された割安ツアーに参加して、ロンドンとパリをめぐる一週間ほどの旅行だったんだけどね。そのうちにいつかはヨーロッパに行きたいとは思っていたから、まさに渡りに船であった訳で、当時はまだアンカレッジ経由で延々と飛行機に乗り続ける旅もそんなに苦痛じゃなかったなあ。寝不足のまま降り立ったロンドンはちょうどパンクロックの真っ只中で、ぶらっと入ったレコード店のディスプレイがすべてセックス・ピストルズの「勝手にしやがれ」だったのが、いまだに強烈な印象として残ってるよ。そして、この場所こそがビートルズやストーンズが闊歩したロックの聖地であり、その街を実際に歩いてる自分が信じられないくらい高揚してたのが、妙に懐かしいんだな。

でもね、自分が本当に行きたかったのは、どちらかと言えばパリだったんだ。華の都パリ、芸術の都パリ、あの頃はヨーロッパのすべての要素がパリに凝縮されてると思っててさ、大学の第2外国語にフランス語を取ったのも、そんな思惑があったからなんだよね。現実に目の当たりにしたパリは、想像以上に魅力的なところだったな。すでに冬のはじまりで、通りに枯葉が舞い落ちてたりしてたけど、なんだか街の色自体からして違っていたんだよね、とてもシックに落ち着いた雰囲気でさ。でね、自分にはこの街を訪れたかった密かな理由がもう一つあったんだ。できたらあのR嬢の噂を確かめてみたいっていう理由がね。しかし、モンマルトルからシテ島へ、サンジェルマン・デュプレからモンパルナスへと、自分はずいぶん長いこと歩き回ってはみたんだけれども、もちろん何の収穫もなかったよ。まるで絵画の中にいるようなパリの通りには、さまざまな人間に引かれた従順な犬たちが沢山いて、それから、冷たい風が吹いているだけだったんだ。

■Animals
1.Pigs on the Wing. Part 1 (翼を持った豚 パート1)   2.Dogs   3.Pigs (Three Different Ones)
4.Sheep   5.Pigs on the Wing. Part 2 (翼を持った豚 パート2)

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