50才からの量子力学

50になって、一念発起 量子力学の勉強を始め、10年が過ぎました。

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大学の教育の危機=日本の危機

政府の「科学技術立国を目指す」という方針は、いつのまにか消えて
今は「観光立国」だそうです。
そして、首相の「実学」発言とそれに伴う文科省の指導で、

「大学の教育は危機に瀕している」

と思います。
今役に立つ「実学」は、5年10年で陳腐化し、20年もすれば時代遅れになるでしょう。
このままでは、科学技術で中国に抜かれ、そのうち韓国にも抜かれてしまい、
日本の科学技術は、世界の水準から取り残されると思います。

世の中の人には、大学なんて関係ないとか
就職のための階段の1つ(旧帝大校は、人生のエスカレータ)とか
思っている人が、かなり多いと思います。

それは間違いです。
大学を含めて学校は「世の中」のため(役に立つ・立たないとかの狭い意味ではなく)
にあると思っています。
いわば、文明の礎であり、不合理で矛盾だらけの世の中を照らす灯です。

「電気代0の生活」は考えられますし、実際、実現している人もいるそうです。
でも、それは、その人の「電気代が0」であるだけで、そういう人が どんなに増えても
それらの人の生活を支える社会の「電気使用量が0」なわけありません。

田舎で農業だけで暮らすとしても、コンビニなどの商店に行かない生活は考えられません。
その店にある商品は、誰が作り、誰が運んでくるのでしょう?
工場が必要ですし、高速道路、トラックも必要です。
これらは、産業文明に支えられた社会があるから、存在できるわけです。

農業機械だって、今は、センサーが いっぱい付いています。
産業文明がなかったら、農業は 超重労働になってしまいます。
(私の親は、明治生まれだったので、昔の状況は、よく知っています)

産業文明を支えるのは、大学・高専などの高等教育です。というのは、
例えば、今 どこにでもあるPCは、40年前には存在しませんでした。
PCの中には IC(LSI)が数多く使われれています。
そのICは、トランジスタでできています。
トランジスタ自体の設計・改良は、量子力学の知識がないとできません。
量子力学は、今も発展しており、その担い手になるには、高校までの知識だけの人では
なれません。
量子力学を理解するには、高校までの知識も必要で、それをベースに勉強する必要があります。
高校で 量子力学を教えればいい というわけにはいきません。
高校での勉強をマスタしていないと無理です(年齢は関係ないです)

また トランジスタは、「増幅機能のある素子を作ろう」という意図があってできたのではありません
純粋に近いゲルマニウムの電気抵抗を測ろうとして、偶然 発見されたものです。
それまでも、ゲルマニウムの抵抗を測った人は、多かったと思います。
しかし、誰も「純粋に近いゲルマニウム」では、どうだろう という発想がなかったわけです。
この自由な発想こそ、発明・発見のかなめです。

今の文科省の科研費とかの補助は、この対極にあると思います。

まとめると、

「研究は、研究者の自由な発想に任せるのが、一番いい」
「大学・高専などの高等教育は、絶対必要で、それは、「実学」では意味がない」

というのが、私の主張です。

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