あらせぶ

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明けましておめでとうございます。お正月はどこの家庭でも、雑煮として、餅を焼いたりしてお餅を食べますね。つきたてのお餅は柔らかいですが、イメージ 1
日数が経過すると固くなります。固くなったお餅を焼くと柔らかくなります。パンは柔らかい時に焼いたら固くなり、最初から固いパンを焼けばますます固くなります。また、お餅は見た目はカラカラに乾いているのに焼くと、みずみずしくなって湯気が出てきますが、あの水はどこから出てくるのでしょう。                                    図1. 生米のデンプン分子鎖(β-デンプン)  
お餅はもち米から作りますが、 もち米の成分はイメージ 4
デンプンです。デンプンは炭水化物の仲間で、
ブドウ糖、別名グルコースの分子がずら〜と
継った天然高分子です。   
謎解きは、この高分子がどんなかっこうをして
いるかを知ることから始めましょう。
なま米のときは、デンプン分子の鎖があちこち
ぎっしり寄り集まっています。        図2.やわらかい餅のデンプン分子鎖(α-デンプン)             イメージ 2  
この形をベータデンプン(β-デンプン)といいます。
食べ物を消化するというのは、大きな分子を酵素がコマ切れにすることです、ぎっしり集まった部分が多いβ-デンプンはコマ切れしにくいのです。          
水を入れて熱をかけると、分子がばらけて、消化しやすいα-デンプンという形になります。       図3.固くなった餅の分子鎖(β-デンプン)              
小麦粉、ジャガイモ、トウモロコシ・・・と、デンプン質の食べ物はみんなそう です。
α-デンプンは、水分があるまま温度を下げると、β-デンプンに戻ってしまいます。
お餅を長く放っておくとそうなってしまいます。だけど見た目はカラカラでも水分はまだ残っているから、焼けばまたα-デンプンになって柔らかくなります。水分の残っている証拠が、焼いたときビューッと出てくる湯気です。               
                             図4.デンプン中のアミロースとアミロペクチンの比率       イメージ 5          
もち米とごはんのお米の違いは、ご飯は
うるち米といって、炊いたときα-デンプンなるのはもち米と同じで、お餅の方がずっと粘っこいのはデンプン分子の構造が違うからです。
うるち米のデンプンは、アミロースという鎖みたいな分子が20%、あちこち枝分かれしたアミロペクチンという分子が80%で、粘り気はこのアミロペクチンが出します。もち米は、ほとんど全部アミロペクチンだから、粘り気もぐっと強くなります。おせんべいも原料はもち米ですが、焼く前のお餅ほど固くならないのは、α-デンプンになったと水分を10%台まで減らすと、デンプン同士を寄り集まらせる力がなくなって、冷えてもβ-デンプンに戻りません。この現象を利用しているのが、せんべいやかき餅です。災害用の倉庫などに備蓄されている「アルファ米」は、お湯を注ぐだけで炊きたてのご飯になりますが、これもα-デンプンになったご飯を急速乾燥させてつくったもので、あられやかき餅と同じでα-デンプンにしたまま乾燥しているから、β-デンプンに戻りません。  
   
ご飯が冷めるとおいしくないのは、β-デンプンのせいです。ご飯を暖かいまま冷凍すると、α-デンプンのまま冷やすことができます。そしてそれを電子レンジで温めるとおいしいご飯の状態で食べることができます。ただし室温解凍すると分離した水が外に出てしまいα-デンプンに戻れなくなり、おいしいご飯にはなりません。α-デンプン化したものを急速に乾燥すると、β-デンプンには戻らずにα-デンプンが保存されます。せんべいやインスタントラーメンはこのようになっているので冷えても風味は落ちないのです。  
イメージ 3
     
              
                  図5.デンプンの変化と生成物 (まとめ)
 
図1、図2、図3は、食農教育(20071月号)から転載
図5は、healthクリック「お餅で賢くエネルギー補給」から転載

 
mont-livre
 
                                
                
 
       
          
     
 
    
 
                                                             
 
 
 
 

          

 

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mont-livreさん

非常に楽しく読ませていただきました。
餅を焼くと軟らかくなることは経験的によく知っています。パンを焼くと固くなることも。
しかしながらなぜそうなるかと問われるとなかなか答えられません。今回の説明でよくわかりましたが、パンについての説明がありませんでした。
ひょっとするとパンは柔らかくてもβーデンプンの状態なのでしょうか。
pantai 削除

2011/1/5(水) 午前 11:25 [ pantai ] 返信する

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pantaiさん
パンは小麦粉から出来ており、その主成分はデンプンですから、お米やお餅と同じ挙動をします。お米やお餅と少し違った点は、図4に示したようにあちこち枝分かれしたアミロペクチンという分子が70%と少なく100%のお餅よりも粘り気がないことです。大きく異なるのはパンは焼成後固くなったグルテンと膨潤したデンプンによってそのスポンジ状の組織を作っています。
穀物の胚乳から生成されるタンパク質の一種であるグルテンはでんぷんと違い可逆的変化が起きないので、お餅のように再加熱して柔らかくなることはありません。コッペパンは、水分が蒸発してゆくにしたがって、飛躍的に固くなっていきます。
mont-livre

2011/1/5(水) 午後 2:19 [ あらせぶ ] 返信する

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