読書備忘録

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積読と濫読の発作を交互に繰り返して早24年。
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1月1日に実家に帰ったんですが、持っていた「楢山節考」を読み終わっちゃって困ったことに。
渋川から他の本を持って来るの忘れたので、翌日電車の中で読むものが無い。
実家には老眼の親父とお袋だけなので本などありません。
近くに住む妹に借りるのも良いけど、返しに行くのが面倒臭い。
そもそも読む本の趣味が違う。
仕方が無いのでBOOK・OFFへ。
軽く読める本をということで、司馬遼太郎の「街道を行く」辺りを探したが無い。
本当は「恋愛小説」は苦手だが、他に食指が伸びる本が無いので、もう一つ仕方なし。

という記憶なんだけどBOOK・OFFって1日1日に開いてたか?
どっかで記憶が混乱しているかも。

ベストセラーだったよな、この本。
だいたい私は話題の時には読まないんだよね、ひねくれてるから。
「蹴りたい背中」・「蛇にピアス」は話題沸騰中に読んだけど…。
そんなに凄かったかね〜。
「蹴りたい背中」は出だしからしばらく装飾過剰だし。
「蛇にピアス」は終いが三文芝居みたいだし。
話題沸騰中に読むとこんな風に天邪鬼みたいなこと言い出すので、避けがちです。

苦手な「恋愛小説」でしたが、スルスルと読めました。
ずいぶんと自殺が多いな…一人不自然に居なくなるしってな違和感はある。
読み終わった後はエピソードが順番には関係なくチカチカ頭に灯る感じ。
突撃隊の蛍が気になるんだよな〜、何故か。
最後寝る必要はね〜んじゃないの、とも思ったな。
でも、待てよ。
放浪の旅に出ちゃうベタから「復帰」するには必要なエピソードか?
どちらにしても何か浮世離れしてる印象もある。
大江健三郎とは違う浮世離れぶり。
「ねじまき鳥のクロニクル」・「海辺のカフカ」位は読んでおくかなと思ったぐらいだから、
面白いと思ったのは間違いない。

因みに私は「みどり」派です。

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1月1日に読了。
この文庫本は短編集です。
やはり「楢山節考」でしょう。
正月から読むもんじゃないけどね…。
積読エリアに手を伸ばしたら、たまたま当たっただけ。

高崎から上野に向かう電車の中読みました。
久しぶりに乗った普通車での睡眠薬代わり。
ですが、目が覚めました。
後半に向かえば向かうほど目が大きく見開いていくのを実感しました。
感動したのとは違います。
悲惨で残酷な話が淡々と描かれていることに驚いている、という感じです。
読み終わったときは、明らかに普段よりも目が乾いてました。
瞬きをあまりしなかったものと思われます。
読んでる私を見た人は、ちょっと気味悪がったかも知れません。
白い顔して目を大きく見開いて…。

悲惨・残酷な話に感情がふんだんに盛り込まれると、
私は息苦しくて中々前に読み進めないことも多いです。
この本はそれが全く無かったです。
あまりに「客観的」な文章で一気に読ませます。
姥捨て伝説がモチーフです。
この手の「昔話」が、ここまで完成された「小説」に仕立てられた例を他に知りません。

過去の姥捨て話を交えて、捨てられる母と捨てる息子の感情も描かれています。
あくまで淡々と当たり前のように残酷が描かれています。
最後に降る雪だけが作者が与えた恩寵のようです。
本来メインとなるべき姥捨てシーンだけは、どことなく内容に「やさしさ」を感じます。
このシーンまで残酷に描き切ると読みようが無くなるからでしょうか。
もしかしたら「やさしさ」ではなく、「計算」か「怖気」かも知れません。
捨てられたい母と捨てたくない息子。
確かにこの形で無いと、あまりに悲惨すぎて吐きそうです。
蟹の話などは逃げ出したくなること請け合いです。

他の短編はともかく、「楢山節考」は読むことをお勧めします。

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記念すべき読書備忘録第1号に輝いたのは「紀ノ川」です。
本年1月1日午前0時10分ごろ読了しました。
年間読書目標の第1歩となった本です。
実際には12月30日から読み始めて、
たまたま僅かの差で今年に食い込んだだけなのですが。

厚い本でもなく文章は平易で読みやすい。
時間さえ取れれば1日で読了できます。
ただ、私の読書の主な目的は時間潰しと睡眠薬です。
よって実質2日掛かりました。
長期休暇中でなければ何日掛かったか分かりません。

実質的には旧家の女主人「お御っさん」である「はな」の一代記ですね。
「はな」の婆様が関わり、娘が関わり、孫娘が関わる。
美しくありながら、「強い」流れで他を巻き込まずにいない紀ノ川沿いの土地が舞台です。
分かり易く言うと和歌山市でして、方言もふんだんに使われてます。
読み始めの私の第一印象は方言が美しいなあ、ということです。
ただし、男が使う場面はそんな感銘受けないですね。
私の個人的見解ですが、
京都などの上品系関西弁は女性が使うと非常に美しいけど、
男性が使うと…どうもね…。
上品系関西弁使う男性から批判を受けそうなので、最後までは書きませんが。

小説の内容は「歴史小説」です。
近代日本の「イエ」を題材にした歴史小説。
時代の流れの中で栄えそして衰えていく「イエ」のお話。
そこへ紀ノ川に例えられる「はな」の「流れ」が絡み合っていく訳ですね。
反論のある見解でしょうが、私はそんな感じを受けました。
とは言っても男性が書く歴史小説とはぜんぜん趣が異なります。
シャチホコ張ったり、妙に教訓臭かったりは無し。
描かれ方が美しく流れるようでしっとり読めます。
女性でなければ書けない歴史小説、これが読了直後の感想です。

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