さぶやんの山梨県民間伝承・民話・伝説・行事・歴史資料室

日本列島人が居ればそこには独特の民間伝承が息づいていた

むかしばなしの世界

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時鳥(ほととぎす)と百舌(もず)
(「柳田國男全集」 日本の昔話より)

 むかしむかし、時鳥はまた沓を作る職人であったという話もあります。百舌という鳥はその頃は馬方であったそうです。百舌の馬方は時鳥に頼んで、毎度馬の沓を打ってもらって、ちっともその代金を払いませんでした。それを覚えていていつまでも、時鳥ほ沓の代はどうしたと鳴くのだそうです。そうすると、百舌は面目ないものだから、時鳥の出て鳴く頃には、どこかへ隠れていて少しも萌を出しません。そうしていろいろの小虫を樹の小枝などに刺しておいて、時鳥の機嫌を取ろうとするのだそうです。(紀州那賀郡)
 しかしまたこんな話もありますから、どちらが本当だかよくは分りません。昔百舌は酒がすきで、時鳥の金を預かって、お仏壇の仏様を買って来る約束をしておきながら、その金で酒を飲んでしまいました。それで時鳥が毎年その時になると、本尊掛けたかと鳴くのは、催促をするのだということであります。百舌はそう言われると困るものだから、なるたけ黙って出て来ないようにしている。百舌の顧の赤いのは、お酒を飲んだからだと言いますが、事によるときまりが悪いからかも知れません。〔紀州 有田郡)

 時鳥(ほとぎす)の兄弟
(「柳田國男全集」 日本の昔話より)

 むかしむかし、時鳥には大へん親切な善い弟があったのだそうです。毎年五月になると山に行ってたくさんの山の薯を掘って来て、煮ていちばんおいしいところを兄さんに食べさせました。それを兄の方ではまだ疑って、弟がもっと旨い山の薯を、自分では食べているのだろうと思って、しまいには憎んで庖丁を持って来て、その優しい弟を殺したのだそうです。
そうして弟の腹を裂いて見ると、中からあわたという紡ばかり多い薯が出て釆ました。これには悪い事をしてしまったと、後悔して悲しんでいるうちに、とうとうこの鳥になってしまったのだそうです。だから今でも山の薯を掘る時節になると鳴いて方々を飛びまわります。よく聴いているとあの声は、
   おとと恋し
   掘って煮て食わそ
   弟こいし
   薯ほって食わそな
と言って啼くのだそうであります。(越中)

鳩の孝行(「柳田國男全集」 日本の昔話より)
 昔の昔、鳩ほほんとにねじけ者で、ちっとも親の言うことを聴かぬ子であったそうです。
親が山へ行けといえば田へ行き、田へ行けといえば畠へ出て働いていました。親が死ぬ時に静かな山に葬ってもらいたかったけれども、そう言うとまた反対の事をするだろうと思ってわざと川原へ埋めてくれと頼んで死にました。
 ところが鳩は親が死んでから、始めて親の言うことを聴かないのは悪かったと気づきました。
そうして、今度はその言いつけの通りに、川原へ行って親の墓をこしらえたのだそうであります。しかし川のふちでは、水が出るたびに墓が流れそうで気がかりでたまりません。それゆえに今でも雨が降りそうになると、この事を考え出して悲しくなって、「ととっぽっぽ・親が恋しい」といって鳴くのだそうであります。もう少し早くから、親のいうことを聴いておればよかったのであります。〔能登)

鳩の孝行

鳩の孝行(「柳田國男全集」 日本の昔話より)
 昔の昔、鳩ほほんとにねじけ老で、ちっとも親の言うことを聴かぬ子であったそうです。
親が山へ行けといえば田へ行き、田へ行けといえば畠へ出て働いていました。親が死ぬ時に静かな山に葬ってもらいたかったけれども、そう言うとまた反対の事をするだろうと思ってわざと川原へ埋めてくれと頼んで死にました。
 ところが鳩は親が死んでから、始めて親の言うことを聴かないのは悪かったと気づきました。
そうして、今度はその言いつけの通りに、川原へ行って親の墓をこしらえたのだそうであります。しかし川のふちでは、水が出るたびに墓が流れそうで気がかりでたまりません。それゆえに今でも雨が降りそうになると、この事を考え出して悲しくなって、ととっぽっぽ・親が恋しいといって鳴くのだそうであります。もう少し早くから、親のいうことを聴いておればよかったのであります。〔能登)

雀(すずめ)と啄木鳥(きつつき)(「柳田國男全集」 日本の昔話より)
 昔の昔、雀と啄木鳥とほ二人の姉妹であったそうでナノ。親が病気でもういけないという知らせが来た時に、雀はちょうどお歯黒を附けかけていましたが、すぐに飛んで行って看病をしました。それで今でも頬っぺたが汚れ、くちばし(嘴)も上の半分だけはまだ白いのであります。啄木鳥の方は紅をつけ、白粉をつけ、ゆっくりおめかしをしてから出かけたので、ついに大事な親の死目に逢うことができませんでした。だから雀は姿は美しくないけれども、いつも人間の住む所に住んで、人間の食べる穀物を、入用なだけ食べることができるのに、啄木鳥はお化粧してばかり綺麗でも、朝は早くから森の中を騒けあるいて、「がっか」・「むっか」と木の皮を敲いて、一日にやっと三匹の虫しか食べることができないのだそうです。そうして夜になると樹の施工洞に入って、「おわえ、はし(嘴)が病めるでやと泣くのだそうです。(津軽)

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