ニキタマの万葉集

当て字の繭玉をほぐそう、枕詞で古代を解明しよう。

・・・万葉集(〃)

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2323 冬雑歌

[題詞](詠雪)

吾背子乎  且今々々  出見者  沫雪零有  庭毛保杼呂尓

我が背子を 今か今かと 出で見れば 淡雪降れり 庭もほどろに 

わがせこを いまかいまかと いでみれば あわゆきふれり にはもほどろに
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あの方の訪れを今か今かとお待ちして戸口に出てみると

沫雪がはらはらと降っているっている

庭にうっすらまだら模様に
・・・・・・・・



2324 冬雑歌

[題詞](詠雪)

足引  山尓白者  我屋戸尓  昨日暮  零之雪疑意

あしひきの 山に白きは 我が宿に 昨日の夕 降りし雪かも 

[あしひきの] やまにしろきは わがやどに きのふのゆふへ ふりしゆきかも
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今朝見る山は真っ白だ

あれは夕べわが家に降っていた雪だなあ
・・・・・・・・


2325 冬雑歌

[題詞]詠花

誰苑之  梅花毛  久堅之  消月夜尓  幾許散来

誰が園の 梅の花ぞも ひさかたの 清き月夜に ここだ散りくる 

たがそのの うめのはなぞも [ひさかたの] きよきつくよに ここだちりくる
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どちら様の梅園の花でしょうかねえ

この清らかな月影の空から

なんと無数に散ってくることよ
・・・・・・・・



サ2326 冬雑歌,比喩

[題詞](詠花)

梅花  先開枝<乎>  手折而者  ○常名付而  与副手六香聞

梅の花 まづ咲く枝を 手折りてば つとと名付けて よそへてむかも 

うめのはな まづさくえだを たをりてば つととなづけて よそへてむかも
・・・・・・・・
初咲きのこの梅の花

枝を手折って持って行けば

此処の名物になぞらえて

よい土産になるだろう
・・・・・・・・
* 「ば」は、順接の仮定条件を表す。・・たら。・・なら。
* 「つと」【苞/苞苴】 「包(つつ)む」と同語源。
 1 わらなどを束ねて、その中に食品を包んだもの。わらづと。
 2 その土地の産物。また、旅のみやげ。
* 「よそへ」;ことよせ、なぞらえ、などのこと。
* 「てむ」;完了の助動詞「つ」の未然形に推量の助動詞「「む」のついたもの。強い意志を表す。・・・てしまおう。<推量・当然の意も表す>きっと・・するだろう。・・することができるだろう。・・するのがよい。当然だ。
* 「かも」は、終助詞「か」に終助詞「も」のついたもの。詠嘆・感動の意を表す。・・であることよ。
 


2327 冬雑歌,比喩

[題詞](詠花)

誰苑之  梅尓可有家武  幾許毛  開有可毛  見我欲左右手二

誰が園の 梅にかありけむ ここだくも 咲きてあるかも 見が欲しまでに 

たがそのの うめにかありけむ ここだくも さきてあるかも みがほしまでに
・・・・・・・・
どちら様の園の梅であろうか

こんなに見事に沢山咲いているのだなあ

ぜひ拝見したいものだ
・・・・・・・・
* 「かも」係助詞「か」に終助詞「も」のついたもの、疑いの意を表すす。・・だろうか。 



2328 冬雑歌

[題詞](詠花)

来可視  人毛不有尓  吾家有  梅<之>早花  落十方吉

来て見べき 人もあらなくに 我家なる 梅の初花 散りぬともよし 

きてみべき ひともあらなくに わぎへなる うめのはつはな ちりぬともよし
・・・・・・・・
来て 見てくれる人もいないので

わが家のせっかくの梅の初花だが

もう散ってもいいよ
・・・・・・・・
* 「べき」は助動詞「べし」の連体形。推理・予定・当然などの意を表す。


2329 冬雑歌

[題詞](詠花)

雪寒三  咲者不開  梅花  縦比来者  然而毛有金

雪寒み 咲きには咲かぬ 梅の花 よしこのころは かくてもあるがね 

ゆきさむみ さきにはさかぬ うめのはな よしこのころは かくてもあるがね
・・・・・・・・
雪がねえ こう多くて寒くては

梅だって咲こうにも咲けないわさ

こんな陽気ではなあ
・・・・・・・・
* 「がね」[接助・終助・接尾] 上代語動詞の連体形に付く。願望・命令・意志などの表現を受けて、目的・理由を表す。・・・であろうから。…するように。…するために。


2330 冬雑歌

[題詞]詠露

為妹  末枝梅乎  手折登波  下枝之露尓  沾<尓>家類可聞

妹がため ほつ枝の梅を 手折るとは 下枝の露に 濡れにけるかも 

いもがため ほつえのうめを たをるとは しづえのつゆに,ぬれにけるかも
・・・・・・・・
いとしい君に枝先の

綺麗に咲いた梅の花

下枝の露にぬれたよ

召しませほつ枝の梅を
・・・・・・・・
* 「ほつえ」先(上)の方の枝。「つ」は「の」の意の格助詞。



2331 冬雑歌,奈良,福井

[題詞]詠黄葉

八田乃野之  淺茅色付  有乳山  峯之沫雪  <寒>零良之

八田の野の 浅茅色づく 有乳山 嶺の淡雪 寒く散るらし 

やたののの あさぢいろづく あらちやま みねのあわゆき さむくちるらし
・・・・・・・・
ここ八田の野の紅葉は色付き始めたばかりですが

あなたのいる越前の愛発山の頂には

すでにもう沫雪が寒々と降っているのでしょうね
・・・・・・・・
* 「八田の野」は大和郡山市の西、八田の地の野原。
* 「有乳山」は万葉仮名の表記で、越前の「愛発山」とされる。



2332 冬雑歌

[題詞]詠月

左夜深者  出来牟月乎  高山之  峯白雲  将隠鴨

さ夜更けば 出で来む月を 高山の 嶺の白雲 隠すらむかも 

さよふけば いでこむつきを たかやまの みねのしらくも かくすらむかも
・・・・・・・・
夜が更けてやっと昇る月を

隠してしまいそうだなあ

高山の嶺にわきたつあの白雲が
・・・・・・・・
* 「らむ」推量の意。
* 「かも」(終助詞「か」に終助詞「も」のついたもの。)詠嘆・感動の意を表す。・・であることよ。


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