ニキタマの万葉集

当て字の繭玉をほぐそう、枕詞で古代を解明しよう。

万葉集索引第二巻

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2 86;作者:磐姫皇后,律令,情詩,閨房詩,大阪,伝承,仮託,恋情,女歌

[題詞](相聞 / 難波高津宮御宇天皇代 [大鷦鷯天皇 謚曰仁徳天皇] / 磐姫皇后思天皇御作歌四首)

如此許 戀乍不有者 高山之 磐根四巻手 死奈麻死物<呼>

かくばかり 恋ひつつあらずは 高山の 磐根しまきて 死なましものを 

かくばかり こひつつあらずは たかやまの いはねしまきて しなましものを

・・・・・・・・・・
これほどまでに恋いこがれていないで
いっそのこと高山の
岩を枕に死んでしまいたいものを
・・・・・・・・・・

* 「ばかり」は、副助詞。語源は動詞「計る」。この程度を表す。「〜ほど」の意味。
如此許ーかくばかりーこれほどまでに。 
戀乍不有者ーこひつつあらずはー恋ひつつあらずはー苦しい恋ならー 上古、戀(恋)は孤悲とも書く。思う人と逢えないときの感情。
* 「ずは」は、「…ではなくて」「…せずに」などの意味の条件句をつくる連語。 
高山之ーたかやまのー高山の  
磐根四巻手ーいはねしまきてー磐根しまきてー岩を枕にー 山陵の石室に葬られることを言う。前の歌との関連からは、山を探し歩く途中で行き倒れ絶命してしまう意にもなる。 
死奈麻死物<呼>ーしなましものをー死なましものをー死んだ方がましだわ。
* 「まし」は、「できれば…したいものだが」反実仮想の助動詞。
* 「ものを」は詠嘆の終助詞。活用語の連体形に付く。「けり」「まし」に付くことが多い。
形式名詞「もの」と助詞「を」が結び付いたもの。
事態を噛み締めるような詠嘆で後に含みを残す。
・・・・・・・・・・・
【名歌鑑賞 9】森 明著
<万葉集巻二:85・86・87・88歌(89・90歌)>
http://f-kowbow.com/ron/meika09/meika09.htm

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