ニキタマの万葉集

当て字の繭玉をほぐそう、枕詞で古代を解明しよう。

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6 1061;雑歌,作者:田辺福麻呂歌集,荒都歌,久邇京,京都

[題詞]((春日悲傷三香原荒墟作歌一首[并短歌])反歌二首)

[左注](右廿一首田邊福麻呂之歌集中出也)

咲花乃 色者不易 百石城乃 大宮人叙 立易<奚>流

咲く花の 色は変はらず ももしきの 大宮人ぞ たち変りける 

さくはなの いろはかはらず [ももしきの] おほみやひとぞ たちかはりける

咲く花の色こそ昔にかわらないが
大宮人は新しい都へ移ってしまい
ここに姿はもうない
大宮人こそかわってしまったよ

* 「ぞ」は強意の係助詞で結びは詠嘆の助動詞「けり」の連体形「ける」。
ぞ [係助詞] [強調] 〜が・〜を 〔接続〕種々の助詞などにつき、 その事柄を取り立てて強調する。結びは連体形になる。古くは清音(そ)であった。
*吉野なる 夏実の川の 川淀に 鴨ぞ鳴くなる 山影にして
 (万葉集、湯原王)375
人はいさ 心もしらず ふるさとは 花ぞむかしの 香ににほひける
 (古今集、紀貫之)
【補足】
元来は終助詞であったが、強調のため倒置されて係助詞となったと見られている。上に引用した湯原王詠を例にとれば、「鴨ぞ鳴くなる」は「鳴くなる鴨ぞ」という文に直すことができるが、これが倒置の形をとっていることにより「鴨」という語が強調されていることになる。
* 「ぞ〜ける」おほみやひとぞ たちかはりける (連体止め)
]体止め(=連体形止め)
*係助詞を用いずに、活用語の連体形で文を終えるもの。
「すずめの子を犬君が逃がしつる。」
*「つる」は、完了の助動詞「つ」の連体形。
体言止め
*体言(=名詞)で文を終えるもの。
浦の苫屋の秋の夕暮
*「夕暮」は名詞。言い切った形にしないために余情・余韻がはたらく。
いずれも、感動・詠嘆・強調などのはたらきがある。
* ついでに「連用中止法」について
読点をつけるなどして文を途中で一旦中止し、さらに次の文節に続けていく用法。
天高く、馬肥ゆる秋。
(「高く」の部分が連用中止法。「高く」は形容詞ク活用の連用形。)
* 「こそ〜已然形」〜だ、しかしなあ・・・。
<ついでに;終了。>

* 政治の中心地が明日香(飛鳥)にあったことから、飛鳥時代といわれた。
しかし、飛鳥時代のおよそ100年余に、何度も飛鳥の地を離れている。
孝徳天皇は難波に遷都、天智天皇は大津宮、持統天皇は藤原京を造営した。
* 「ももしきの」は大宮人の枕詞。

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