ニキタマの万葉集

当て字の繭玉をほぐそう、枕詞で古代を解明しよう。

万葉集索引第四巻

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4 755;相聞,作者:大伴家持,坂上大嬢、遊仙窟,恋情

[題詞](更大伴宿祢家持贈坂上大嬢歌十五首)

夜之穂杼呂 出都追来良久 遍多數 成者吾胸 截焼如

夜のほどろ  出でつつ来らく たび数多く なれば我が胸  断ち焼くごとし 

よのほどろ  いでつつくらく たびまねく なればあがむね たちやくごとし

夜明け際に妹のもとから帰ることが度重なって
私の胸はもう切り裂かれ焼かれるようだよ
どうして一緒に暮らせないのか

* 当時の貴族は通い婚が一般的で、たとえ正式に婚儀を結んだ後も、原則として同居はしなかった。正妻でも刀自(主婦)として認められない限り、本家での夫との同居はできなかったものらしい。
妻が刀自となる条件は不明、おそらく夫方の家の神を祀る資格を有することが、何より重視されたらしいが。
* 「夜のほどろ」 夜が明け始めるころ。明け方。
「ろ」は接尾語。中古に入って上代語の原義が忘れられ、「ほど」を「程」と解してできた語。
* 「つつ」接続助詞。《接続》動詞および動詞型活用の助動詞の連用形に付く。
〔反復〕何度も…。二つの動作の並行の意味に誤解されることが多いので注意。
〔継続〕…し続けて。(ずっと)…していて。
〔逆接〕…ながらも。…にもかかわらず。
* く‐らく【来らく】動詞「く(来)」(カ変)のク語法  来ること。
* 「なれ‐ば」[接] 断定の助動詞「なり」の已然形+接続助詞「ば」。それだから。したがって。
* 耐えきれず(職もサボって?)遠い道のりを越えて来て、やっと逢えた!しかし、なんと別れの辛いことよ。

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