|
凡河内躬恒(29番) 『古今集』秋下・277 * 凡河内躬恒は、いまから1100年ほど前の下級官僚。醍醐天皇に召され甲斐少目(かいしょうさかん)、和泉大掾(いずみのだいじょう)、淡路 権掾(あわじごんのじょう)などの職についた。 歌人としては『六歌仙』を選んだ紀貫之と並び称された名人。古今集の撰者。三十六歌仙の一人。生没不明。 * 古今和歌集 - Wikipedia 成立[編集]. 『古今和歌集』は仮名で書かれた仮名序と真名序の二つの序文を持つが、 仮名序によれば、醍醐天皇の勅命により『万葉集』に撰ばれなかった古い時代の歌から 撰者たちの時代までの和歌を撰んで編纂し、延喜5年(905年)4月18日に奏上された。 <語句・文法> * 心あてに 折らばや折らむ 「心あて」は、推し量り、あて推量の意で、名詞。 「に」は、方法、手段を示す格助詞。 「心あてに」は、「折らむ」を修飾。 「折ら」は、四段活用動詞「折る」の未然形で、接続助詞「ば」を接して順接の仮定条件。 「や」は、疑問の係助詞で、結びの「む」は意志の助動詞「む」の連体形。 二句切。 * 初霜の おきまどはせる 白菊の花 「白い初霜が置いて(降りて)初霜自身なのか、白菊なのか、紛らわしくてわからなくなっている白菊の花よ」で擬人法。 「初霜の」と、「おきまどはせる」は修飾句中の主語述語の関係。 「おきまどはせ」は、「おきまどはす」の已然命令形。 「る」は存続「り」の連体形。・・・している。 「白菊の花」は、「白菊の花よ」と、体言止め感動表現として独立語。 ・・・・・・・・・・
あてずっぽうに折ってみよとばかり 真っ白な初霜が一面に降りて 霜なのか白菊なのか わからなくさせている白菊の花よ ・・・・・・・・・・ 【主な派生歌】 かをらずは折りやまどはむ長月の月夜にあへる白菊の花(大中臣能宣) いづれをかわきて折るべき月影に色みえまがふ白菊の花(大弐三位[新勅撰]) 月影に色もわかれぬ白菊は心あてにぞ折るべかりける(藤原公行[新勅撰]) 心あてにをらばやをらむ夕づくひさすや小倉の峰のもみぢば(藤原家隆) しらすげのまのの萩原あさなあさな置きまどはせる秋のはつ霜(〃) 心あてにわくともわかじ梅の花散りかふ里の春のあは雪(藤原定家) 白菊の籬の月の色ばかりうつろひ残る秋の初霜(〃) 霜を待つ籬の菊の宵の間におきまがふ色は山の端の月(宮内卿[新古]) 心あてに誰かはをらむ山がつのかきほの萩の露のふかさを(藤原為家) 袖ふれてをらばやをらむ我妹子が裾ひく庭に匂ふ梅がえ(藤原為経[新千載]) 心あてにをらばや夜半の梅の花かをる軒ばの風を尋ねて(宗良親王) 袖かけてをらばやをらむ榊ばのかをなつかしみ露をしるべに(正徹) 心あての色もかすみの吉野山我まどはすな花のしら雲(三条西実隆) あともなき波の上ながら心あてにゆけばまどはぬ舟ぢなりけり(小沢蘆庵) 初霜はまだおきなれぬ宵々の月にうつろふ白菊の花(香川景樹) 老いの目はまぎらはしさに折りかねつ月夜の霜の白菊の花(安藤野雁) <記事出典・転載元>
三木幸信・中川浩文共著・[千人万首] [北極星は北の空から〜ブログの中に ]・等より。 |
百人一首21〜30
[ リスト ]



