ニキタマの万葉集

当て字の繭玉をほぐそう、枕詞で古代を解明しよう。

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4037 天平20年3月24日,作者:大伴家持,氷見,布施,土地讃美,宴席

[題詞](于時期之明日将遊覧布勢水海仍述懐各作歌)

乎敷乃佐吉 許藝多母等保里 比祢毛須尓 美等母安久倍伎 宇良尓安良奈久尓

乎布の崎 漕ぎた廻り ひねもすに 見とも飽くべき 浦にあらなくに 
[一云 伎美我等波須母]ー[一云 君が問はすも]

をふのさき こぎたもとほり ひねもすに みともあくべき うらにあらなくに[きみがとはすも]

・・・・・・・・・・・
乎布の崎を乎布の崎を漕ぎ廻れば
それはもう 終日眺めても
見飽きるような浦ではないことです
[乎布の崎について貴方はお問いになるのですな]
・・・・・・・・・・・
乎布の崎ちゃあんた
一日中漕ぎまわって見とっても
飽っきやこんちゃぁ




4038 天平20年3月24日,作者:田辺福麻呂,枕詞,氷見,土地讃美,宴席

[題詞](于時期之明日将遊覧布勢水海仍述懐各作歌)

多麻久之氣 伊都之可安氣牟 布勢能宇美能 宇良乎由伎都追 多麻母比利波牟

玉櫛笥 いつしか明けむ 布勢の海の 浦を行きつつ 玉も拾はむ 

[たまくしげ] いつしかあけむ ふせのうみの うらをゆきつつ たまもひりはむ

・・・・・・・・・・・
いつになったら夜が明けるのだろう
待ち遠しい
布勢の海の入り江を漕ぎ巡って
玉藻を拾いたいものだ 
・・・・・・・・・・・
早よう夜が明けんかのう
布勢の海に遊びに行って
玉藻を拾うまいけ

*  味噌汁で食べても美味いから。





4039 天平20年3月24日,作者:田辺福麻呂,土地讃美,氷見,うわさ,宴席

[題詞](于時期之明日将遊覧布勢水海仍述懐各作歌)

於等能未尓 伎吉底目尓見奴 布勢能宇良乎 見受波能保良自 等之波倍奴等母

音のみに 聞きて目に見ぬ 布勢の浦を 見ずは上らじ 年は経ぬとも 

おとのみに ききてめにみぬ ふせのうらを みずはのぼらじ としはへぬとも

・・・・・・・・・・・
話に聞くばかりで
まだ目にしていない
布勢の浦を見ないで
都へ帰れますものか
年が暮れようとも
・・・・・・・・・・・
噂や話ばっかし聞いて
まだ布勢の浦に行って見んといて
都ちゃ帰えれんちゃのう 年がかわってても





4040 天平20年3月24日,作者:田辺福麻呂,土地讃美,枕詞,氷見,宴席

[題詞](于時期之明日将遊覧布勢水海仍述懐各作歌)

布勢能宇良乎 由<吉>底之見弖婆 毛母之綺能 於保美夜比等尓 可多利都藝底牟

布勢の浦を 行きてし見てば ももしきの 大宮人に 語り継ぎてむ 

ふせのうらを ゆきてしみてば [ももしきの] おほみやひとに かたりつぎてむ

・・・・・・・・・・・
布勢の浦を行ってこの目で見たら
都のみやびな大宮人に
たしかに語り伝えましょうぞ
・・・・・・・・・・・
布勢の浦へ行かれたら
都のもんに言うたろう
えらいもんやちゃあって 

* てむ(連語) 補足説明完了の助動詞「つ」の未然形「て」に推量の助動詞「む」の付いたもの
(1)これからの事柄に対する推量を強調して表す。きっと…であろう。
(2)話し手の強い意志や決意を表す。…してしまおう。必ず…しよう。
(3)可能であると推量する意を表す。…することができるだろう。
(4)適当・当然のこととする意を表す。…した方がよい。…てしまうべきである。
(5)相手に対する勧誘や婉曲な要求を表す。…てくれるでしょうね。
「翁の申さむ事は聞き給ひ―むや/竹取」





4041 天平20年3月24日,作者:田辺福麻呂,宴席

[題詞](于時期之明日将遊覧布勢水海仍述懐各作歌)

宇梅能波奈 佐伎知流曽能尓 和礼由可牟 伎美我都可比乎 可多麻知我底良

梅の花 咲き散る園に 吾れ行かむ 君が使を 片待ちがてら 

うめのはな さきちるそのに われゆかむ きみがつかひを かたまちがてら

・・・・・・・・・・・
梅の花が咲きながらまた散る庭園に
私は行こう
あなたの使者を待ちながら
都のよい便りを心待ちに
・・・・・・・・・・・
梅が散る園ちゅうとこにも行ってこまいけ 
いいときに呼んで欲しいっちゃ

* 恋人からの使いを心待ちにする娘の立場で詠んでいる。
* 「がてら(に)」動詞型活用語の連用形に付く。…を兼ねて。…のついでに。…ながら。



4042 天平20年3月24日,作者:田辺福麻呂,宴席

[題詞](于時期之明日将遊覧布勢水海仍述懐各作歌)

敷治奈美能 佐伎由久見礼婆 保等登<藝>須 奈久倍<吉>登伎尓 知可豆伎尓家里

藤波の 咲き行く見れば 霍公鳥 鳴くべき時に 近づきにけり 

ふぢなみの さきゆくみれば ほととぎす なくべきときに ちかづきにけり

・・・・・・・・・・・
藤波の咲き行きを見ると
ほととぎすが来鳴き 
藤の花房が風に舞う 
その時が近づいていることだなあ 
・・・・・・・・・・・
藤の時期やから
ほととぎすも鳴くやろうなあ
そんな時期がま近く思える



4043天 平20年3月24日,作者:大伴家持,宴席,氷見

[題詞](于時期之明日将遊覧布勢水海仍述懐各作歌)

安須能比能 敷勢能宇良<未>能 布治奈美尓 氣太之伎奈可<受> 知良之底牟可母 [一頭云 保等登藝須]

明日の日の 布勢の浦廻の 藤波に けだし来鳴かず 散らしてむかも 
[一頭云 霍公鳥]

あすのひの ふせのうらみの ふぢなみに けだしきなかず ちらしてむかも[ほととぎす]

・・・・・・・・・・・
あすの日に 
布勢の浦を巡っても
もしかして
ほととぎすも来て鳴かないまま
藤の花房は散り去ってはいまいか
・・・・・・・・・・・

* 「けだし」蓋し、[副] 物事を推定する意を表す。まさしく。たしかに。思うに。ひょっとすると。もしかすると。




4044 天平20年3月25日,作者:大伴家持,土地讃美,叙景,氷見

[題詞]廿五日徃布勢水海道中馬上口号二首

波萬部余里 和我宇知由可波 宇美邊欲<里> 牟可倍母許奴可 安麻能都里夫祢

浜辺より 吾が打ち行かば 海辺より 迎へも来ぬか 海人の釣舟 

はまへより わがうちゆかば うみへより むかへもこぬか あまのつりぶね

・・・・・・・・・・・
浜伝いに私が騎乗して行くのに
沖の釣り舟の海士達は
迎えに来てもくれぬものか
海原に心地よげに漂う釣り舟よ
・・・・・・・・・・・




4045 天平20年3月25日,作者:大伴家持,恋情,氷見

[題詞](廿五日徃布勢水海道中馬上口号二首)

於伎敝欲里 美知久流之保能 伊也麻之尓 安我毛布支見我 弥不根可母加礼

沖辺より 満ち来る潮の いや増しに 吾が思ふ君が 御船かもかれ 

おきへより みちくるしほの いやましに あがもふきみが みふねかもかれ

・・・・・・・・・・・
沖の方から満ちてくる潮のように
いよいよ増さる恋しさの
その貴方のみ舟とも思えます
あれは
・・・・・・・・・・・




4046 天平20年3月25日,作者:田辺福麻呂,氷見,土地讃美,遊覧

[題詞]至水海遊覧之時各述懐作歌

可牟佐夫流 多流比女能佐吉 許支米具利 見礼登<毛>安可受 伊加尓和礼世牟

神さぶる 垂姫の崎 漕ぎ廻り 見れども飽かず いかに吾れせむ 

かむさぶる たるひめのさき こぎめぐり みれどもあかず いかにわれせむ

・・・・・・・・・・・
神々しく神います垂姫の崎を
漕ぎ巡って行く
この麗しの景色はいくら見ても飽くことはない
いかに詠わんやこの景色を
・・・・・・・・・・・

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