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2406 作者:柿本人麻呂歌集,枕詞 [題詞](正述心緒) 狛錦 紐解開 夕<谷> 不知有命 戀有 こまにしき ひもときあけて ゆふへだに しらずあるいのち こひつつかあらむ ・・・・・・・・・・・
美しい高麗の錦の紐を解き衣を脱いで 今宵だけでも 生きているのか死んでいるのか判らない そんな夢の中で貴女を抱きしめましょう ・・・・・・・・・・・ 2407 作者:柿本人麻呂歌集,女歌,占い [題詞](正述心緒) 百積 船潜納 八占刺 母雖問 其名不謂 ももさかの ふねかくりいる [やうらさし] はははとふとも そのなはのらじ ・・・・・・・・・・・
* 「ももさか」 百積/百石 「さか」は容積の単位。百石。また、容積の大きいこと。百尺の大船が入る港で 占いを立てて母が聞いても 決してその人の名は言うまい ・・・・・・・・・・・ * 「やうらさし」複数の占いをし、みずからにとって都合のよい結果を探し求めているように見える。(枕詞)。 * 当時は母系であるから、母の許しが必要だった。母は、わが子の相手が、誰なのかに、深く興味を持つ。名前を告げて、母が反対したら大変である。 結婚をして子供が出来ると女の実家で育てることになる。 それは、母親にとっては、重大なことである。 古代は母系、身分でさえ母の血筋が主体となった。 2408 作者:柿本人麻呂歌集 [題詞](正述心緒) 眉根削 鼻鳴紐解 待哉 何時見 念<吾> まよねかき はなひひもとけ まつらむか いつかもみむと おもへるわれを ・・・・・・・・・・・
眉毛に化粧をして小鼻を鳴らし 上着の衣の紐を解いて 貴方を待っていましょう 何時、いらっしゃるのかと 思っています 私は ・・・・・・・・・・・ 2409 作者:柿本人麻呂歌集 [題詞](正述心緒) 君戀 浦經居 悔 我裏紐 結手徒 きみにこひ うらぶれをれば くやしくも わがしたびもの ゆふていたづらに ・・・・・・・・・・・
恋しい貴方逢えないで寂しく思っていると 悔しいことに夜着を留める 下紐を結ぶ手も空しい ・・・・・・・・・・・ 2410 作者:柿本人麻呂歌集,枕詞 [題詞](正述心緒) 璞之 年者竟杼 敷白之 袖易子少 忘而念哉 [あらたまの] としははつれど [しきたへの] そでかへしこを わすれておもへや ・・・・・・・・・・・
年も終わってしまったけれど 夜寝る床で衣を脱いでお互いの体に掛け合った貴女を 忘れてしまったと思っていますか ・・・・・・・・・・・ 2411 作者:柿本人麻呂歌集,枕詞 [題詞](正述心緒) 白細布 袖小端 見柄 如是有戀 吾為鴨 [しろたへの] そでをはつはつ みしからに かかるこひをも あれはするかも ・・・・・・・・・・・
神事で着る白い栲の貴女の袖を わずかに見てしまったからでしょうか それでこのような恋を私はするのでしょう ・・・・・・・・・・・ 2412 作者:柿本人麻呂歌集 [題詞](正述心緒) 我妹 戀無乏 夢見 吾雖念 不所寐 わぎもこに こひすべながり いめにみむと われはおもへど いねらえなくに ・・・・・・・・・・・
美しい貴女に恋する手立てはありません 夢に貴女の姿を見ようと私は思うのですが 恋が募って寝るどころではありません ・・・・・・・・・・・ 2413 作者:柿本人麻呂歌集,うわさ [題詞](正述心緒) 故無 吾裏紐 令解 人莫知 及正逢 ゆゑもなく わがしたびもを とけしめて ひとになしらせ ただにあふまでに ・・・・・・・・・・・
逢ってもいないのに 私の下着の紐を貴方は夢の中で解かさせて そんなことを人には気づかせないで 本当に逢って紐を解くまでは ・・・・・・・・・・・ 2414 作者:柿本人麻呂歌集 [題詞](正述心緒) 戀事 意追不得 出行者 山川 不知来 こふること なぐさめかねて いでてゆけば やまをかはをも しらずきにけり
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貴女とい抱き合うことを忘れかねて 山も川も所も知らずにさまよい歩く恋の切なさ ・・・・・・・・・・・ |
万葉集索引第十一巻
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