ニキタマの万葉集

当て字の繭玉をほぐそう、枕詞で古代を解明しよう。

万葉集索引第十巻

[ リスト ]



1859 春雑歌,京都府,枕詞

[題詞](詠花)

馬並而  高山<部>乎  白妙丹  令艶色有者  梅花鴨

馬並めて 多賀の山辺を 白栲に にほはしたるは 梅の花かも 

うまなめて たかのやまへを [しろたへに] にほはしたるは うめのはなかも
・・・・・・・・・・・
馬を並べて多賀の山辺を行けば

真っ白にあたりを染めあげているのは

梅の花ではないか
・・・・・・・・・・・



1860 春雑歌,比喩

[題詞](詠花)

花咲而  實者不成登裳  長氣  所念鴨  山振之花

花咲きて 実はならねども 長き日に 思ほゆるかも 山吹の花 

はなさきて みはならねども ながきけに おもほゆるかも やまぶきのはな
・・・・・・・・・・・
花が咲くだけで実はならないと知っていても

ずっと前から気に掛かってしかたがない

この八重山吹の花よ 我が恋よ
・・・・・・・・・・・
* 太田道灌(どうかん)に田舎娘が貸す蓑のない断りに、後拾遺和歌集の兼明親王の歌、「七重八重 花は咲けども山吹の みの一つだに 無きぞ悲しき」を援用した故事が有名。



1861 春雑歌,奈良

[題詞](詠花)

能登河之  水底并尓  光及尓  三笠乃山者  咲来鴨

能登川の 水底さへに 照るまでに 御笠の山は 咲きにけるかも 

のとがはの みなそこさへに てるまでに みかさのやまは さきにけるかも
・・・・・・・・・・・
高円三笠をめぐる能登川の

水底までが照り映えるほどに

三笠の山の桜が咲き満ちみちていることよ
・・・・・・・・・・・



1862 春雑歌

[題詞](詠花)

見雪者  未冬有  然為蟹  春霞立  梅者散乍

雪見れば いまだ冬なり しかすがに 春霞立ち 梅は散りつつ 

ゆきみれば いまだふゆなり しかすがに はるかすみたち うめはちりつつ
・・・・・・・・・・・
残雪を見ればまだ冬だが

とはいえ春霞が立って

しきりに梅の花が散っている
・・・・・・・・・・・



1863 春雑歌

[題詞](詠花)

去年咲之  久木今開  徒  土哉将堕  見人名四二

去年咲きし 久木今咲く いたづらに 地にか落ちむ 見る人なしに 

こぞさきし ひさぎいまさく いたづらに つちにかおちむ みるひとなしに
・・・・・・・・・・・
馬酔木(あしび)が今年も咲いたが

むなしく地に散ってしまうのか

去年見たあの人は再び訪れず
・・・・・・・・・・・



1864 春雑歌,枕詞

[題詞](詠花)

足日木之  山間照  櫻花  是春雨尓  散去鴨

あしひきの 山の際照らす 桜花 この春雨に 散りゆかむかも 

[あしひきの] やまのまてらす さくらばな このはるさめに ちりゆかむかも
・・・・・・・・・・・
裾を引く山の

やまあいに照り映えている桜花は

この春雨に打たれて散ってゆくのだなあ
・・・・・・・・・・・



1865 春雑歌

[題詞](詠花)

打靡  春避来之  山際  最木末乃  咲徃見者

うち靡く 春さり来らし 山の際の 遠き木末の 咲きゆく見れば 

[うちなびく] はるさりくらし やまのまの とほきこぬれの さきゆくみれば
・・・・・・・・・・・
待ちかねた春がやっと来たらしい

遠く山間の梢の花がつぎつぎと

咲いてゆくのを見ると
・・・・・・・・・・・
<タ>http://blogs.yahoo.co.jp/chiyokokkk/24019239.html?type=folderlist
♪うちなびく 春さる来らし 山の際(ま)の 遠き木末(こぬれ)の 咲き行く見れば(巻10・1865)
 (春が来たらしい 山の端の 遠い梢が 咲いて行くのを見ると)

万葉集では、桜は名前をあげずに「咲く」、「花」とだけ詠われている。
そもそも、「サク・ラ」という名前そのものが、基本の花だった。(ラは、接尾語)
遠い山ぎわをいろどる桜の花によって、春の到来を知り、新しい暦を始めたようです。





1866 春雑歌,奈良

[題詞](詠花)

春雉鳴  高圓邊丹  櫻花  散流歴  見人毛我<母>

雉鳴く 高円の辺に 桜花 散りて流らふ 見む人もがも 

きぎしなく たかまとのへに さくらばな ちりてながらふ みむひともがも
・・・・・・・・・・・
高圓山の野辺に雉は妻を呼んで鳴き

桜の花は風にのって散り漂う

だれか一緒に見る人がいて欲しいことよ
・・・・・・・・・・・



1867 春雑歌

[題詞](詠花)

阿保山之  佐宿木花者  今日毛鴨  散乱  見人無二

阿保山の 桜の花は 今日もかも 散り乱ふらむ 見る人なしに 

あほやまの さくらのはなは けふもかも ちりまがふらむ みるひとなしに
・・・・・・・・・・・
古都明日香の阿保山の

桜の花は今日には散り乱れていることだろう

賞めでる人もなくただいたずらに
・・・・・・・・・・・



1868 春雑歌,吉野

[題詞](詠花)

川津鳴  吉野河之  瀧上乃  馬酔之花會  置末勿動

かはづ鳴く 吉野の川の 滝の上の 馬酔木の花ぞ はしに置くなゆめ 

[かはづなく] よしののかはの たきのうへの あしびのはなぞ はしにおくなゆめ
・・・・・・・・・・・
カジカ鳴く吉野川の滝の上で

あなたの為に手折ったもの

馬酔木の花ですよ

大事に見てやっでおくれ
・・・・・・・・・・・



1869 春雑歌

[題詞](詠花)

春雨尓  相争不勝而  吾屋前之  櫻花者  開始尓家里

春雨に 争ひかねて 我が宿の 桜の花は 咲きそめにけり 

はるさめに あらそひかねて わがやどの さくらのはなは さきそめにけり
・・・・・・・・・・・
降る春雨に逆らいかねて

我が家の桜の花も咲きそめました

あなたも咲きそめてくださればいいのに
・・・・・・・・・・・



1870 春雑歌

[題詞](詠花)

春雨者  甚勿零  櫻花  未見尓  散巻惜裳

春雨は いたくな降りそ 桜花 いまだ見なくに 散らまく惜しも 

はるさめは いたくなふりそ さくらばな いまだみなくに ちらまくをしも
・・・・・・・・・・・
春雨よそんなにひどく降らないでおくれ

桜の花をまだ十分には見ていないのに

散ってしまうのは惜しいから
・・・・・・・・・・・

.
ニキタマの万葉集
ニキタマの万葉集
男性 / A型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について

[PR]お得情報

CMで話題のふるさと納税サイトさとふる
毎日お礼品ランキング更新中!
2019年のふるさと納税は≪12/31まで≫

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事