ニキタマの万葉集

当て字の繭玉をほぐそう、枕詞で古代を解明しよう。

キーワード・備忘ヤ行

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や3

やさしいね 陽のむらさきに 透けて咲く 去年の秋を 知らぬコスモス  俵万智
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やがて死ぬけしきも見えず蝉の声  芭蕉
https://blogs.yahoo.co.jp/sakuramitih15/40761893.html?vitality

春にやはあらぬ=
「やは」は反語。春ではなかろうか、いや春なのだ。

や(やも・やは) 終助詞 詠嘆・疑問・反語

【主な機能】

「や」は元来は掛け声に由来する感動詞で、間投助詞としてはたらき、さらに叙述の終りに用いられるようにもなった。疑問(質問)・反語・詠嘆などの意をあらわす。用言の終止形・命令形、また体言に付き、反語の場合は已然形に付く。
1.終止形に付き、質問・疑問をあらわす。相手に対し呼びかけ、問いかける気持を伴うことが多い。

聞きつやと妹が問はせる雁が音はまことも遠く雲隠るなり(万葉集、大伴家持)
道の辺の草深百合の花笑みに笑まししからに妻と言ふべしや(万葉集、作者未詳)
もろともに山めぐりする時雨かなふるにかひなき身とは知らずや(詞花集、藤原道雅)

山田=山間の田。



2.「思ひきや」のように、終止形に付く場合でも反語的な疑問の意をあらわすことがある。

思ひきや鄙のわかれにおとろへて海人のなはたきいさりせんとは(古今集、小野篁)


3.終止形に付いて詠嘆の意をあらわす。「めづらしや」「わりなしや」「はなかしや」など、形容詞終止形に付く例が多く見られる。

はかなしや枕さだめぬ転た寝にほのかにまよふ夢の通ひ路(千載集、式子内親王)


4.已然形に付き、反語「〜だろうか、いやそんなことはない」の意をあらわす。

越の海の信濃の浜をゆき暮らし長き春日も忘れて思へや(万葉集、大伴家持)
思ひ河絶えず流るる水の泡のうたかた人に逢はで消えめや(後撰集、伊勢)


5.已然形に付き、自らに問いかける疑問をあらわす。直後に述べる事実の根拠について推測する時に用いられる、特殊な語法である。下に引用した高市黒人詠のように連体形で結ぶのが通常で、本来は係助詞であろう。しかし赤人詠(万葉歌の改変)・西行詠のように係り結びをとらない例も見られ、これらの場合は終助詞とみとめられる(係助詞「や」参照)。


〔いにしへの人に我あれやささなみの古き都を見れば悲しき〕(万葉集、高市黒人)
ももしきの大宮人はいとまあれや桜かざしてけふもくらしつ(新古今集、山辺赤人)
津の国の難波の春は夢なれや葦の枯葉に風わたるなり(新古今集、西行)


6.命令形に付いて命令文を強めるはたらきをする。

声たえず鳴けや鴬ひととせにふたたびとだに来べき春かは(古今集、藤原興風)
もろともに影を並ぶる人もあれや月のもりくる笹の庵に(山家集、西行)


7.体言に付き、詠嘆を添えて文を終える。「〜であるよ」。

逢ふと見てことぞともなく明けぬなりはかなの夢の忘れがたみや(新古今集、藤原家隆)
暮れはつる尾花がもとの思ひ草はかなの野辺の露のよすがや(俊成卿女集、俊成卿女)


【助詞との結合例】
•はや 詠嘆の助詞「は」と「や」が結び付いたもの。強い詠嘆の意をあらわす。

嬢子の床の辺に我が置きしつるぎの大刀その大刀はや(古事記、倭建命)
三輪山の背後より不可思議の月立てりはじめに月と呼びしひとはや(みずかありなむ、山中智恵子)


•やも 助詞「や」に詠嘆の助詞「も」が結び付いたもの。已然形に付き、反語の意をあらわす。推量の助動詞「む」と結び「めやも」と遣う例が多い。平安時代以後は「やは」に取って代わられる。


とこしへに君も遇へやもいさなとり海の浜藻の寄る時々を(古事記、衣通姫)
紫のにほへる妹を憎くあらば人妻故に吾恋ひめやも(万葉集、天武天皇)


•やは 助詞「や」に詠嘆の助詞「は」が結び付いたもの。
1.奈良時代まで用いられた「やも」を引き継ぎ、反語の意をあらわす。「ざらめやは」など已然形に付く形も残るが、多くの場合終止形に付く。

里人のことは夏野の繁くともかれゆく君に逢はざらめやは(古今集、読人不知)
かぎりなき雲井のよそに別るとも人を心におくらさむやは(古今集、読人不知)
しかばかり契りしものを渡り川かへるほどには忘るべしやは(後拾遺集、藤原義孝)

2.連体形に付き、詠嘆の意をあらわす。

君が住む宿の梢をゆくゆくと隠るるまでにかへりみしやは(拾遺集、菅原道真)



【助動詞との結合例】
•めや/めやも/めやは 推量の助動詞「む」の已然形「め」と結び付き、反語をあらわす。「〜するだろうか、いやそんなことはない」の意。奈良時代は「めやも」が多く用いられ、平安以後「めやは」がこれに代わる。但し万葉調歌人は「めやも」を復活させた。

思ひ河絶えず流るる水の泡のうたかた人に逢はで消えめや(後撰集、伊勢)
今日そゑに暮れざらめやはと思へどもたへぬは人の心なりけり(後撰集、藤原敦忠)
大君の勅をかしこみちちわくに心はわくとも人に言はめやも(金槐和歌集、源実朝)

•ずやも/ずやは 打消の助動詞「ず」と結び、反語の意をあらわす。「〜ではないか」、すなわち強い肯定をあらわすことになる。平安時代以後は「ずやは」に代わる。

今日今日と我が待つ君は石川の峡に交りてありと言はずやも(万葉集、依羅娘子)
秋の夜は松を払はぬ風だにもかなしきことの音をたてずやは(千載集、藤原季通)

•ましや(ましやは) 反実仮想の助動詞「まし」と結び付く。現実にはあり得ない、あるいは現実とは正反対の仮定のもとで「〜するだろうか」「〜しなかったのに」と仮想する心をあらわす。後悔の念などを伴うことが多い。

暁のなからましかば白露のおきてわびしき別れせましや(後撰集、紀貫之)
数ならばかからましやは世の中にいと悲しきはしづのをだまき(新古今集、小野篁)


【他の機能】

係助詞・間投助詞としてもはたらく。

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春にやはあらぬ=「やは」は反語。春ではなかろうか、いや春なのだ。

2017/6/9(金) 午後 3:21 [ ニキタマの万葉集 ]

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やがて死ぬけしきも見えず蝉の声 芭蕉
https://blogs.yahoo.co.jp/sakuramitih15/40761893.html?vitality

2018/9/8(土) 午前 9:55 [ ニキタマの万葉集 ]

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やさしいね 陽のむらさきに 透けて咲く 去年の秋を 知らぬコスモス 俵万智
https://blogs.yahoo.co.jp/sakuramitih15/40794643.html?vitality

2018/10/14(日) 午前 11:52 [ ニキタマの万葉集 ]


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