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必ずできる古典文法 〜第11回 助動詞「じ」「まじ」〜
https://www.youtube.com/watch?v=P-Fi86R66jw
して 格助詞 修飾格
【主な機能】
サ変動詞「為す」の連用形「し」に接続助詞「て」が付いたものと言う。
1.主に使役の助動詞と共に用い、命令を受けてそのことをする人を指す。
たまさかにまことやすると君ならぬ人して世をも知らせてしかな(源信明集)
2.行う人の数などをあらわす。
二人して結びし紐を一人して我は解きみじ直に逢ふまでは(万葉集、作者未詳)
し 副助詞
【主な機能】
種々の語を承け、それを強く指示して強調する。時代が下るにつれて用例が限定されるようになり、現代口語には「定めし」「果てしない」などに化石的に残るのみである。
…青きをば 置きてそ嘆く そこし怜し 秋山吾は(万葉集、額田王)
大君は神にしませば真木の立つ荒山中に海を成すかも(万葉集、柿本人麻呂)
葦辺ゆく鴨の羽がひに霜降りて寒き夕へは大和し思ほゆ(万葉集、志貴皇子)
皆人を寝よとの鐘は打つなれど君をし思へばい寝がてぬかも(万葉集、笠女郎))
【助詞との結合例】
•しも 副助詞「し」に係助詞「も」が付いたもの。働きは「し」にほぼ同じであるが、平安時代には用法が広まり、助詞「を」「は」「と」などを承けるようにもなる。現代口語には「必ずしも」などに残っている。
杉の野にさをどる雉いちしろく音にしも泣かむ隠り妻かも(万葉集、大伴家持)
たらちめはかかれとてしもむばたまの我が黒髪を撫でずやありけむ(古今集、遍昭)
青柳の糸よりかくる春しもぞみだれて花のほころびにける(古今集、紀貫之)
暁の月見むとしも思はねど見し人ゆゑにながめられつつ(新古今集、花山院)
•「しも」のほかにも「しぞ」「しか」「しこそ」など係助詞と結合して用いられることが多かった。
橘の花散る里のほととぎす片恋しつつ鳴く日しぞ多き(万葉集、大伴旅人)
見まく欲り吾がする君もあらなくに何しか来けむ馬疲るるに(万葉集、大伯皇女)
遠(をち)の空に雲たちのぼり今日しこそ夕立すべきけしきなりけれ(玉葉集、中山家親)
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