ニキタマの万葉集

当て字の繭玉をほぐそう、枕詞で古代を解明しよう。

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16 3837 雑歌,枕詞,宴席,誦詠,物名,即興,伝承

[題詞]

久堅之 雨毛落奴可 蓮荷尓 渟在水乃 玉似<有将>見

ひさかたの 雨も降らぬか 蓮葉に 溜まれる水の 玉に似たる見む 
 
[ひさかたの] あめもふらぬか はちすばに たまれるみづの たまににたるみむ

・・・・・・・・・・・・
雨もふらないのか
蓮の葉に溜まる水が
水玉になるのを見ようものを
・・・・・・・・・・・・

* ひさかたの【久方の】 [枕]「天(あめ・あま)」「空」「月」「雲」「雨」「光」「夜」「都」などにかかる。かかり方未詳。主に大空にかかわる語にかかるが、語義についても、「日射す方」の意、「久方・久堅」から、天を永久に確かなものとする意など、諸説がある。また、「ひさかたの光のどけき(春の日に)」〈古今・春下〉などは、一説に「日」そのものの意とする。
* あめ 【雨】名詞 雨。涙のたとえ。涙の雨。
* 「も」は、文を言い切る力が文末にかかっていって、文末の述語は終止形となる。このような働きがあるところから、「も」は係助詞とされる(「は」も同様である)。このときの結びは終止形で、普通の文の言い切りの形(終止形)と同じである。
この点が、連体形結び・已然形結びになる他の係助詞「ぞ」「なむ」「や」「か」「こそ」とは異なっている。
疑問を表す係助詞「か」と「や」
打消の助動詞「ず」の連体形「ぬ」に付いて「…も…ぬか(ぬかも)」の形で他に対する願望の意を表す。
「か」が文末にある場合、これを終助詞とする説もある。
* 「む」 助動詞四段型《接続》活用語の未然形に付く。
〔推量〕…だろう。…う。
〔意志〕…(し)よう。…(する)つもりだ。
〔仮定・婉曲(えんきよく)〕…としたら、その…。…のような。
主として連体形の用法。
〔適当・勧誘〕…するのがよい。…したらどうだ。…であるはずだ。


/////////////


<chi**kokkk>さん著。
https://blogs.yahoo.co.jp/chiyokokkk/28581858.html?type=folderlist
意吉麻呂の蓮葉の宴のように、下級官人も、蓮葉のご馳走で、宴をしている。
歌作りが、万葉人に、広く楽しまれていたという点、興味深い。

♪ひさかたの 雨も降らぬか 蓮葉に 溜まれる水の 玉に似たる見む    (万葉集・巻16・3837)
(空から雨が降って来ないものかなあ。蓮の葉に 溜まった水の、玉のようにきらきら光るのが見たい)

この歌には、こんな伝えがある。
右兵衛に務める男がいた。歌造りに秀でていた。
ある時、右兵衛府の役所で、酒食を用意して、配下の役人たちに振舞った。この時に、ご馳走はすべて蓮の葉に盛られていた。
やがて、酒もたけなわとなり、歌や舞がひっきりなしに続いた。
その時、人々が兵衛の男にけしかけて、
「その蓮の葉に、懸けて歌を作れ。」と言ったところ、間髪を容れずに、この歌を作ったという。
「右兵衛府」は、左兵衛府とともに、禁中の警備や行幸の供奉をつとめる役所。
兵衛の定員は、職員令によれば、左右合わせて、 800人。
兵衛は、地方豪族の子弟が多い。(郡司の娘は采女、息子は兵衛になった)
古くから、宴会で、カシワの葉を皿に使っていたが、夏には、蓮葉を使ったようです。
『延喜式』に、「 5月 5日青柏、 7月25日荷葉、余節干柏」 とあり、季節によって使い分けたらしい。
レンの音に、「蓮」→「憐」→「怜」→「恋」を想うのは、当時の常識だった。
恋、そして、美女の姿を感じとった。
「蓮葉に溜まれる水」は、美女の真珠の涙、それを見たいとうたう。
いよっ、艶っぽいね!パチパチパチ!
お酒に酔って、歌や舞にいいこんころもちになった男たちは、美女の真珠の涙は、俺のため!と錯覚したでしょう。
「ここに、饌食は盛るに、皆蓮葉をもちてす」ーーーご馳走はすべて蓮葉に盛られていた。
だから、目の前の蓮葉(美女)は俺のもの!となる。
美女の涙は、殿方には、ぐっとくるらしい。_〆(・_・ )
それにしても、
蓮葉は大きい。睡蓮なら、あえものを盛って似合いそうだけど・・・
おおきな蓮葉に、何を盛っていたんでしょう。
警備の仕事は、デスクワークじゃないから、お腹がすくのかな・・・
蓮葉(大皿)にダイナミックにぼんぼん盛って、もりもり食べてたのかな。
お刺身は、高杯に盛るし、汁物は、蓮葉だとこぼれるし、やっぱり、イモかなあ・・・

万葉集を読み始めた頃は、もっぱら、旅人のような貴族に、熱い視線を送っていた。
詠み進むうちに、庶民の生活ぶり・口吻に、感嘆することしきり。
下級官人は、どうだろう、と勝手な想像をしてしまいます。(#´ο`#)<了>

も 2

百くまの 荒き箱根路 越えくれば こよろぎの磯に
波のよる見ゆ 賀茂真淵
https://blogs.yahoo.co.jp/sakuramitih15/40833553.html?vitality                



望月=満月。


関屋のもる=関守の住む家に月光が射す。もる影=「漏る」と「守る」を掛ける。

も 終助詞《接続》文末、文節末の種々の語に付く。〔詠嘆〕…なあ。…ね。…ことよ。

も 接続助詞《接続》動詞と動詞型活用助動詞の連体形に付く。
〔逆接の確定条件〕…けれども。…のに。…が。
〔逆接の仮定条件〕…ても。…としても。

も 助動詞特殊型《接続》活用語の未然形に付く。活用{○/○/も/も/○/○}…だろう。…(し)よう。

も 係助詞《接続》体言、活用語の連用形・連体形、助詞など、種々の語に付く。
〔列挙・並列〕…も…も。
〔添加〕…もまた。…も。
〔類推〕…でも。…さえも。
〔最小限の希望〕せめて…だけでも。
〔総括〕…もみな。▽不定の意を表す語に付いて。
〔強意〕…もまあ。▽感動をこめて意味を強める。

係助詞「ぞ」「こそ」が付いた、「もぞ」「もこそ」は不安や懸念の意を表すことが多い。
「も」は、文を言い切る力が文末にかかっていって、文末の述語は終止形となる。このような働きがあるところから、「も」は係助詞とされる(「は」も同様である)。このときの結びは終止形で、普通の文の言い切りの形(終止形)と同じである。
この点が、連体形結び・已然形結びになる他の係助詞「ぞ」「なむ」「や」「か」「こそ」とは異なっている。

せんたくにこまるの謎で後の妻 甲山
https://blogs.yahoo.co.jp/sakuramitih15/40767505.html?vitality


瀬々 =「瀬」は川の浅い所。

青雲=青空。出世。高尚な志。
山行くは たのしからずや 高山の 青雲恋ひて 今日も山ゆく
                       結城哀草果
山を登るのは楽しくないのだろうか、いやいや楽しいものだ。青い空、緑の木々、鳥が鳴く山。
そして冒険心をあおる山。今日も山が恋しくなって登っている。
喧噪な街を離れ、山登りに集中し物思いも忘れ、新鮮な美味しい空気を吸うと、山登りの味が忘れられなくなってくる。《名歌鑑賞》

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