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7 1128;雑歌 [題詞](詠井) 安志妣成 榮之君之 穿之井之 石井之水者 飲不飽鴨 [あしびなす] さかえしきみが ほりしゐの いしゐのみづは のめどあかぬかも 馬酔木の花々のように
栄えたあなた様が掘られた石井の水は いくら飲んでも良いものですね |
万葉集索引第七巻
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7 1129;雑歌,恋愛 [題詞]詠<倭>琴 琴取者 嘆先立 盖毛 琴之下樋尓 嬬哉匿有 こととれば なげきさきだつ けだしくも ことのしたびに つまやこもれる 琴を弾いて悲しみをまぎらわそうと思うが
手に取ればたちまち嘆きが先立つ もしや琴のうつろに亡き妻が籠っているのではないだろうか * 「倭琴」は「唐琴」に対するもので、神楽や雅楽などに用いられた。
* 「下樋」は、琴の表板と裏板の間のうつろになっている部分。 古代信仰では、物がうつろになっている場所には、霊的なものが籠ると考えられていた。 * 「けだしく‐も」【▽蓋しくも】.[副]《副詞「けだしく」+係助詞「も」から》 1 (あとに推量または疑問の意味を表す語を伴って)おそらく。ひょっとしたら。 2 (あとに仮定の意味を表す語を伴って)もしも。 |
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7 1130;雑歌,吉野,羈旅 |
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7 1131;雑歌,吉野,羈旅,恋情,土地讃美 [題詞](芳野作) 皆人之 戀三<芳>野 今日見者 諾母戀来 山川清見 みなひとの こふるみよしの けふみれば うべもこひけり やまかはきよみ 人はみな行ってみたいと願っているみ吉野
今日訪ねてみればなるほど訪ねたいと願うはず 山も川も清々しく神々しくて * 「うべも」【宜も】とは。[連語]《「も」は係助詞》なるほどその通りに。もっともな ことに。
* 「ける」《「も」の結び》〔詠嘆〕…だった。…だったのだなあ。…ことよ。助動詞ラ変型 《接続》活用語の連用形に付く。 * 「み」「理由」の外に、(接尾語としても)形容詞の語幹に付き、あとの「思ふ」「す」の内容を表す連用修飾語を作る。またその省略形。余韻。 |
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7 1132;雑歌,吉野,羈旅 [題詞](芳野作) 夢乃和太 事西在来 寤毛 見而来物乎 念四念者 いめのわだ ことにしありけり うつつにも みてけるものを おもひしおもへば 夢のような淵
まさに全く評判どおりだった 現にこの目で見てきた 見たい見たいと思ってきたあげくに 夢ではなく現実に見たんだ |


