感想文『動物農場』

 メージャーの演説部分は、人間の都合で屠殺されたり繁殖を管理されたりするところを動物側の視点で描写したもので、確かに動物が人と同じように考えて言葉を発することができたらこう考えているのかもしれないと思いました。そして、そのまま人間対動物のお話なのかと思いきや、動物の中にもだんだんと本性(?)をあらわしているのもいたりして、読み進めるのがとても楽しかったです。
 平仮名多目のぱっと見はやわらかいお話のように見えるのに、実際の中身は平等主義からだんだん統制や格差へと移っていく殺伐としたところはびっくりしましたが、付録と解説に社会風刺とのことが書いてあったので納得しました。普通に本編を読むだけでもおもしろい一冊です。


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 私事により、今回をもって私が感想文を投稿するのは最後となります。
 なお、今までの課題図書で読んできた本の中で一番印象に残っているのを挙げるとすれば『復讐するは我にあり』『羆嵐』の2作品です。ただ、『復讐するは我にあり』は本で読んだだけではなくて、研修会のときにギバちゃんが榎津役をやったドラマを見させていただいたことも関係があるかもしれません。記憶違いでなければですが、殺したおばあちゃんをタンスに詰めてガムテープでふたをして、その家でしばらく暮らしていたのは衝撃的な1シーンでした。
 『羆嵐』のほうは比較的最近読ませていただいた本でしたが、熊にむしゃむしゃやられてしまった血みどろ描写とか、緊迫した集落から離脱するところとか、怖い、でも続きも気になる、でも怖い、という気持ちがぐるぐるしながらも楽しく読ませていただきました。

 これまで課題図書として挙がったさまざまな75作品、どれもふだんなかなか読まなかっただろう本が多かったので、この機会に読むことができてとてもよかったと思います。貴重な機会をいただけたことに感謝いたします。

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感想文『文鳥』

 文鳥の水浴びをしたり餌をついばんだりするところを読んで、昔飼っていた鳥たちを思い出しました。

 最初、主人公がただ流されるままに飼った文鳥でしたが、お世話をする中で次第に愛着が出てきたところまでは共感できます。でも、自分でお世話をしなくなった後、文鳥が死んだ理由を家人のせいにしたり、(内心はわからないですが)大して悲しんでいないところは衝撃を受けました。人任せにしないで自分が世話をすれば死ななかったのではないかとか、私だったらとても後悔しそうです。
 現代のペットは家族というカテゴリー、身近な存在になる傾向がありますが、当時はそうでもなかったのでしょうか。作中で文鳥の名前の紹介もなかったですし、女性の描写とかすっ飛ばして鳥のことだけ考えて読むと、なかなかにドライな話でした。

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感想文『春風伝』

 タイトルの春風伝の「春風」とは高杉晋作の忌み名からだそうです。その名がふさわしいなと感じるほど、高杉晋作の短い生涯はとても波乱万丈でした。夭折となりながらも日本に与えた影響力はすごかったのだなとよくわかりました。実は余りよく知らなかった高杉晋作という人物ですが、今回深く知ることができたので課題図書となってよかったです。

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感想文『道をひらく』

 どの章の教訓(?)もふむふむ、なるほどと思いながら読みました。今までの課題図書にないスタイルの本でした。長い話の中から抽象的に著者の心を想像するのもいいですが、こういうすぱっとわかりやすいのも新鮮でいいなと思いました。
 「治にいて乱を忘れず」という言葉が特に印象に残りました。要はいい悪いに関係なく、現状が続くと思わずいろいろなことを想定しなさいということなのですが、なかなかできることではないですよね。ほかの部分もそうですが、理想と現実という言葉が頭をよぎりつつ読ませていただきました。
 いろいろと壁にぶつかったときに読むといい道しるべになる一冊だと思います。ぜひまた折を見て再読したいです。

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感想文『人間失格』

 食べること、人とのかかわりに始まり、生きるとは何なのか、深く考えて考えて、生きるのが苦しいほどに病む人のお話でした。タイトルだけは聞いたことはありつつも実際に読んだことはなかったので、今回課題図書として取り上げられ、読むことができたのはよかったです。
 話の中で「世間とは個人」というくだりが印象に残りました。世間が許さないのではなくて、あなたが許さないのだろうという、私も昔、世間とかという言葉に対してそういう感情を抱いたことがあるので、そこの部分はとても共感できるところでした。
 ほかの部分は正直この人考え過ぎでしょうというような中身だったので余り印象には残りませんでした。

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