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津付ダム

津付ダム事業中止決定後初 県による河川改修の詳細計画案  住民に治水対策を説明
東海新報2014.8.23

http://www.tohkaishimpo.com/scripts/index_main.cgi?mode=kiji_zoom&cd=nws10005

 
 
 県による「気仙川・大股川の新たな治水対策に係る説明会」は21日夜、住田町農林会館で開かれた。7月に県が世田米の県営津付ダム建設事業を正式に「中止」と決定後、初の住民説明会となり、地域住民らが出席。県はダム事業中止の経緯や、河川改修による新たな治水対策などを説明。
 この中では今後、両川で測量や平面図作成などを進め、気仙川は平成27年3月ごろ、大股川は同年夏ごろに河川改修の詳細計画案を住民らに提示する考えを示した。県は気仙川と大股川の治水対策として、長年にわたってダムと河川改修の組み合わせを推進。
 しかし、平成23年の東日本大震災で被災した下流域の復旧復興に向けた新たなまちづくりの取り組みに合わせ、流域の治水対策を見直し。河川改修が総合的に優位と判断し、昨年8月に津付ダム建設を中止とする方針を示した。
 これを受け、諮問機関の県政策評価委員会(県大規模事業評価専門委員会)が審議を重ね、「要検討(中止)とした県の評価は妥当と認められる」との答申を知事宛に提出。県は7月28日、津付ダム事業の中止を正式決定した。
 住民向けの説明会はダム中止が決まって以来、初めて開催。流域の同町と陸前高田市で企画し、初日の住田会場には地域住民ら約10人が参加。県からは県土整備部河川課の小関司河川開発課長、津付ダム建設事務所の高橋正博所長らが出席した。この日、県が示したのは、ダム事業中止の経緯、新たな治水対策、ソフト対策となる両川の水位や雨量の情報提供の3点。住民からも質問や意見を求めた。
 新たな治水対策では、河川改修で10年後までに治水安全度30分の1(30年に一度発生する規模の大雨、洪水に対する安全)を確保し、その後は将来目標とする安全度70分の1の整備を段階的に行う計画を説明。
 整備は、気仙川7工区(高田、竹駒、横田、田畑〜田谷、火石〜川向、川向、清水沢〜向川口)と大股川1工区に分けて当たる。高田工区では津波対策と合わせ、昨年度から測量設計の準備作業に着手。ほかの工区は本年度から測量設計、用地買収などの作業に入り、用地買収の必要がなく土砂が堆積する個所では河道掘削を計画。川向地内で建設中の特別養護老人ホーム前は27年度からの工事を予定する。35年度までに全区間での完成を目指す。
 新たに、住民へ詳細計画案を提示する時期も明らかにした。気仙川(全整備区間約22・6㌔)は平面図作成や予備設計を経て、27年3月ごろに事業説明会(意見交換)を開く計画。大股川(同約10・8㌔)は平面図作成や縦横断測量を行い、同年夏ごろの説明会を予定する。説明会は地区単位で実施し、住民の意見を計画に反映させていく考え。
 河道掘削は今年10月以降、両川流域で土砂が堆積して水の流れが悪くなっている個所や、昨年7月の豪雨で浸水被害を受けた場所などから順次着手する計画。大股川と小股川の合流点付近では、約1万5000立方㍍の土砂を掘削する工事を予定している。
 ソフト対策では、NHKテレビのデータ放送やインターネットによる県河川情報システムで提供する両川の雨量と水位の情報を紹介。同システムの水位経過表では各観測所の1時間ごとの水位のほか、昭和橋の項目に避難判断、はん濫注意、水防団待機の各基準水位を表示。大雨時には水位を確認して避難などに役立てるよう呼びかけた。
 参加住民らは「河川改修計画は、地元の意見を踏まえた上で出てくるのか」などと質問。沢水被害の対策を求める声もあり、県側は緊急的な対応が可能か関係機関と検討する考えを示した。
 説明会は22日夜、陸前高田市役所でも開かれた。

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