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http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100822/plc1008220131000-n1.htm
 政府は21日、米軍嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)の騒音被害を軽減するため、基地の常駐機ではなく国内外から飛来する「外来機」を制限するよう米国側に近く要請する方針を固めた。複数の政府関係者が明らかにした。米軍普天間飛行場(同県宜(ぎ)野(の)湾(わん)市)移設問題を抱える沖縄県への負担軽減策の一環として米側に理解を求める考えだ。ただ、嘉手納基地は米軍のアジア戦略上の重要な拠点で、米側は朝鮮半島有事などへの対応を理由に難色を示すことも予想される。
 東アジア最大の米軍基地である嘉手納基地には約3700メートルの滑走路が2本あり、沖縄県によるとF15戦闘機やP3C対潜哨戒機など約100機が常駐している。だが、嘉手納常駐機との共同訓練を主な目的として、米空軍三沢基地(青森県)や米海兵隊岩国基地(山口県)など日本国内のほか、米国や韓国からも外来機が飛来し、離着陸や訓練の際に生じる騒音が問題となってきた。
 このため、政府は嘉手納基地での外来機と常駐機との共同訓練や、夜間・早朝の飛行を減少するよう米国側に要請し、騒音レベルを極力下げることを目指す。
 政府は日米同盟深化に向けて策定する「日米共同宣言」で、米軍と航空自衛隊による嘉手納基地の共同運用を進める方針を盛り込む考えで、米軍外来機にも目を光らせることを検討している。
 日米両政府は平成18年に嘉手納常駐機の一部訓練を航空自衛隊基地に分散することで合意している。だが、合意に含まれている訓練期間や回数が小規模の上、「外来機が頻繁に来るので騒音軽減には結びついていない」(嘉手納町基地渉外課)という。
 また、5月の日米共同声明でも、訓練移転プログラムの改善を含め「さらなる騒音軽減への決意を確認した」とうたった。だが、今月13日にも最新鋭ステルス戦闘機F22Aラプター8機が飛来するなど、騒音被害はなおも続いている。
 日本側には最新鋭の戦闘機や偵察機が飛来することで、核・弾道ミサイル開発を進める北朝鮮に加え、軍事力を増強する中国側を牽(けん)制(せい)し、有事の際に即応できる安全保障上のメリットもある。しかし、車のクラクションや工事現場の音に匹敵する70〜110デシベルの騒音が常態化する中、昨年2月には福岡高裁那覇支部が騒音被害をめぐる訴訟で国側に損害賠償を命じており、政府は具体的な改善策を迫られていた。
 政府としては、名護市辺野古への普天間飛行場移設に反発している沖縄側に対し、移設と嘉手納の騒音軽減をセットにすることで具体的な負担軽減を実現し、理解を得たいとの思惑もあるようだ。

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