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人には誰しも、恩師と呼べる存在がいると思う。私には2人いる。ひとりは今現在、研究指導をしてくださっている人。もうひとりは、高校のときの担任の先生だ。今日、そのお世話になった先生が今年度をもって定年退職を迎えることを知りました。
私にとっては、クラスの担任であったと同時に、化学・物理の先生でもあった。そう、私に化学・物理を教えて下さった先生なのである。高校1年のとき、化学を教わりました。先生自体は物理が専門だったので、手探りの状態で化学を教えていたという印象がありました。しかし、教え方は実に丁寧で分かりやすく、化学に興味をもつきっかけとなったのは先生の授業だったと私は思っている。そして、高校2年のときに物理を教わりました。教科書にのっていることを解説する程度で、「あとは自分で」というスタンスをとっていました。化学のときとは違った自由奔放主義の授業でしたが、このやり方が一番効率的な勉強法だった。自分で考え、自分の手を動かしてはじめて物理を理解できる。そんな勉強法が私に合っていたためだろうか、私は物理よりも化学の方が好きだったのに、成績はいつも物理の方が化学よりも良かった。先生からの影響が絶大であったと言える。
また、先生からの影響で、私は大学生のときから本を読むようになった。卒業式のとき、「小説でも伝記でも、なんでもいいから本を読みなさい」とおっしゃったのを未だに覚えている。先生の一言とセンター試験で国語ができなかったということもあって、大学に入ってから本を読みふけるようになった。自己啓発本から小説まで、興味をもった本を片っ端から読むようになった。小さいころから全く読書をしなかった私が、本を読むという習慣をもつことができたのは先生のおかげである。
先生とは高校卒業後も年に2回は会っていた。近況報告のためでもあり、教師というのは卒業生が会いに来るのを喜ぶ傾向にあるのを知っていたためだ。会うこと自体がなによりの先生孝行である。しかし、タイミングが悪かったこともあり、東大大学院へと進学した後は一度も会っていない。私がここまで化学・物理を楽しめたのも、高校時代に先生が化学・物理の土台を私の頭の中に構築してくださったからだと思っている。
そんな恩師に、私は2月の下旬に会いにいきます。
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