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人と組織との結びつきを化学するコンサルタント

東大大学院生記 8月 2010

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渇望

枯渇。水分を含まない、からっからの砂漠をイメージしていただければいい。それが私の今の心の状態だ。潤いを欲している。潤いは何によってもたらされるか。答えは見つかっている。全力で打ち込める何かだ。

他大学院進学という目標達成により、私の目標は無くなった。生きる目的がなくなったに等しかった。大学入学時からの目標だったので、4年間は同じ目標を持ち続けた。これだけ長々と全力で追いかけた目標だったので、成し遂げた後の達成感はハンパないものになると予想していた。しかし、予想とは裏腹に、私の心に去来したのは「つかれた」という感覚だった。おそらく、得たものよりも失ったものの方が大きかったためだろう。心は疲弊していた。

がんばるのをやめた。全力をやめた。全力の先に待っていたものが心の疲れであることを悟り、全力でいることがばかばかしくなった。学部時代、「なんで周りのやつらはこんなに勉強しないんだ。勉強じゃなくてもいい。なんで何かに打ち込もうとしない?」と周りに対して冷ややかな視線を私は送っていた。だが、己が全力をあることをやめてから、やっと学部時代の周りの人間の感覚を理解できるようになった。なりたい自分を描けない状況が、人を無力にするのだと。

なにも胸に熱いものを持たず、のらりくらりとした生活に身をゆだねた。こんな生活にそろそろ飽きてきた。学部時代、たしかに多くのものを失った。その原因は、一重に私が大学院進学に注力しすぎ、視野が狭くなっていたためであると私は結論付けている。その結論によって、全力で物事に打ち込むことにむなしさを感じていた。全力である必要などないと思っていた。しかし、このからっからの心はいったいなんなのだろうか。一言でいえば、つまらない。まだ、学部時代のときの方が潤い輝いていた。己というものをもっていた。

今、全力で打ち込める何かを体が求めている。あのときのような何にものにも屈しない強い信念を心が欲している。

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遠倉和馬
遠倉和馬
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