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東京都交響楽団第686回定期演奏会Aシリーズ
2009年10月23日(金) 東京文化会館
指揮:オレグ・カエターニ
ピアノ:カティア・スカナヴィ
モーツァルト:交響曲第29番 イ長調 K.201
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番 ハ長調 op.26
ショスタコーヴィチ:交響曲第6番 ロ短調 op.54
スカナヴィというピアニストがすばらしいという噂なので出かけた。1971年モスクワ生まれ。衣装やステージマナーもまだ垢抜けない田舎のかわいらしいお嬢さんという風情だが、音楽は衝撃的だった。弾いたのは、プロコフィエフのいちばん人気があるコンチェルト。あくまで繊細、清楚にして上品、しかもしなやかな弾力や瞬発力のあるリズム感や情熱的な面も。とくに印象に残ったのは、アンダンティーノの第4変奏の瞑想的な部分や、フィナーレの弦のメロディに合わせて三度音程でクロマティックに動く部分など。コーダでは圧倒的な大音量というわけではないが、非の打ち所のないヴィルティオジティも披露した。実に音楽に香りがある。
カエターニ氏と都響は、破綻のないサポートだったが、今一歩、彼女の繊細な音楽の表情にぴったりと寄り添うところが足りない印象。フィナーレなんか、明らかに彼女が走りたそうなところ、オーケストラがついていかなくて、引っぱられているなと感じる箇所があった。
アンコールにショパンのノクターン。遺作の方のcis-moll。トリルの途中とか、2オクターブを超える長い上行下降スケールの途中で音色がホログラムのように連続して変化していく。センチメンタルな崩し方はしない。あくまでぴんと背筋を伸ばしたような気品のあるリズムで、しかも香り立つような繊細な表情を感じさせる。
ああ、ぜひCDがほしいと思い、休憩時間ロビーの売り場をさがしたが、あるのは都響のCDだけ。こんな商売っけのなさも、素朴なお嬢さんなんだなと感心する。帰宅してHMVを探したが、流通していないようだ。フランスのLYRINXというマイナーレーベルからCDを出しているようだが、どこで買えるんだろうか。
後半のショスタコーヴィチは、都響らしい美しい演奏だった。ラルゴ楽章、コールアングレのメロディ以降の木管はどのセクションも美しく、とくにフルートお二人の長大なカデンツァ風のデュオには場内が静まり返った。最後の消え入るような弱音の繊細な美しさは見事。後半の2つの楽章は、リズムセクションが際立って巧かったたと思う。ぼくは、ショスタコーヴィチのシンフォニーの中では、この曲がけっこう好きだ。1、6、9、10あたりは、本当に純粋な音楽として音楽以外の余計なことを考えず、様式や書法や音色を楽しめる。
今夜は行ってよかった。スカナヴィさん、またぜひ聴きたい。どっかでリサイタルあるかな?
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良かったようですね♪
このオケの木管は何時聴いてもホント秀逸ですね
スカナヴィ。。。機会を見つけて聴いてみます
2009/10/24(土) 午前 9:14
kontaさん
そう、都響の木管はなにげに巧いですね。
スカナヴィ、よいですよ。
2009/10/24(土) 午後 0:56 [ kamata60 ]