HKの音楽夜話

在京オーケストラの定期公演を中心に、コンサート、オペラのレビューを掲載します。

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2009/2/21東京交響楽団

東京交響楽団第564回定期演奏会 
指揮=飯森範親
ピアノ=岡田博美
シューベルト:イタリア風序曲 第2番 ハ長調 D.591
リスト:死の舞踏
マーラー:交響曲 第7番 ホ短調 「夜の歌」

岡田さんのリスト、曲としてそれほど面白いとは思いませんが、すばらしいテクニックで演奏は立派でした。特に第四変奏、テンポが遅くなってディエス・イレ定旋律が5度カノンのように扱われる箇所からクラリネットソロが入って第5変奏へとテンポを速めていくあたりの音楽の運び方がすばらしかった。ヴィルトゥオージックなパッセージでも決してバタバタしない非常に落ち着いた大人の音楽を演奏する人なので、「巡礼の年」をじっくり聴いてみたい気がします。

マーラーのシンフォニー、あちらこちらにミスがあったものの、飯森氏と東響は、よくリハーサルしてそれなりにまとめていたと思います。冒頭の弦のリズムとテノールホルン、なかなか雰囲気がありました。最初のNachtmusik(2楽章)は、やや急ぎ気味の淡白な表現で、かえって長く感じたかな。スケルツォの疾走感とふわっと軽くしかもフォーカスがピシッと決まったリズム感がよかった。ヴァイオリン対向配置で弦パートのかけあいが立体的に聴こえておもしろかった。2つめのNachtmusik、253小節で弦楽の変ロ長調トニックにハープが入ってくるあたりから楽章の終わりにかけては、セレナードの余韻を感じながら眠りに落ちていくような雰囲気で、木管が美しかった。フィナーレのテンポの動かし方は、さあいくぞっという感じでやや大げさ。楽譜にも“Alle diese, wie die folgenden Modificationen des Tempo unmerklich ausführen”とわざわざ書いてありますが、音楽の自然な運動が必然としてテンポの変化につながるようなさりげなさがほしいところ。

トランペット首席氏、ミスはありましたが、圧倒的な存在感。大は小を兼ねるではありませんが、あれくらいパワーがあると、相対的にピアニッシモの繊細な表情も生きてきます。全体にチェロの音程が少し気になりました。勢い余ってシンバルを落としてしまったのはご愛嬌。それにしても、テノールホルンという楽器は、音がでかい。

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