肥後の嵐

創設は明治20年6月

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寮の滅びる日2

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呪われた寮2

九月以降三ヶ月の平和な日が続いた。ところが発火演習から帰ってそろそろ一学期の試験準備に取り掛かった十一月の終わり頃、寮はまたもや呪いの手にかかって、寮の中から数十名の赤痢患者が続出した.悔しい春の追憶が再び鮮やかに各々の胸のうちに甦った。
 三日の臨時休業の掲示が物々しく張り出され寮生は厳しい警戒の元に篭城して内外の交通は遮断された。
 三日間の休暇はすんだけれどまた新しい患者は出て来る。戦々恐々として試験準備も手につかない生徒は学校当局に対して休暇の延長と,一学期の試験の全廃を要求した。温厚にして生徒の主張を容れて呉れた校長は既に過去の人になって、厳格な所謂龍南の革新の希望の燃え盛って居た新校長は断固として生徒の要求を斥けて学校の威厳を高めようと試みた。然るに不幸にも新患者は続々として発生する。さなきだに最近の圧制主義に快からぬ生徒は黙って怒って憤然として起った。当局の姑息なる手段は即ち貴重なる生徒の生命を顧みない最も誠意なきものとし龍南の風雲ただならぬを覚えた。
 寮は再び閉鎖せられて休暇は少し延ばされた。けれども赤痢事件はそれに伴う学校長の不信任とこんがらかって渦巻きあがる。瑞邦館の生徒大会は校長の面前に於いて熱烈なる弾劾演説がなさるる程興奮の極に達した。
 「ミラボ0−斬るべし。寮を焼くべし」
 熱狂した人々は口々に叫んだ。
 「同盟休校!!」
 形勢日に増し険悪になってゆく。
     ☆
 病気の終息と共並びに赤痢事件に之に付随して偶発した不祥な運動もいとも燦湛たる終結をつけた。主謀者はいとも巧みに処罰せられ生徒は凹んで校長の威厳は弥々上った。勿論ストライキも起こらねば試験も滞りなくやって退けられた。唯この一句の不祥な出来事の犠牲者となったのはミラボーでもなければ生徒でもない。物言う事の出来ない三棟の寮であった。
 呪われた寮は永遠に閉ざされて、死を待つ死刑囚のように暗い姿を風雨に晒して来るべき破滅の日を待つべき古都となった。尊い歴史も麗しい伝説もやがて訪れてくる。裁きの日と共に灰になって仕舞わねばならないのだ。心あるものは涙を浮かべて高い甍を仰視した。
 閉ざされた寮は開かざるままに,二年の年月は用捨なく遽しう逝ってしまった。新たに来た人々は、ありし日の寮の歓楽を知らねば心に浮かぶ悲しみの影もなかったであろう。唯ひとり昔を慕う古き寮の末の児たちは昨日に変わる痛々しい姿に尊い若い日の涙をそそいだ、
 けれども痛ましいなりにも躯菓子の儘の残骸のままとして存在しているという事だけでも云い知れぬ慰安であった。悦びであった。さすれば情なきものはその儚(はかない)ものの影さえ奪って仕舞う。二度目の夏休みのうちに再び龍南に帰ってきた時、古い生徒達は南寮の一棟をのこしてあのどっしりと高くそそり立っていた寮の姿が消えてマッチ箱のような薄っぺらな新しい小さな寮が並んでいたのを見た時の失望と失望には心細さを忘れ得ないであろう。

続編は明日転載する 写真は現在のサインカーブ

寮の滅びる日

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上田沙丹氏の龍南物語を眺めて来たが、紹介していない文書も残り少なくなったようである。五高の寮生活、所謂 習学寮生活では、大正2年の真冬に習学寮で伝染病が発生し、当時の校長の責任まで発展している。
大正2年2月の真冬に習学寮内で発生したチブスでは寮生10人が死亡してしまったこと。4月には習学寮の伝染病は収まったかに見えたので武夫原で慰霊祭を実施した。しかし10月には再びパラチブス患者、赤痢患者が続出したので、ついには責任を取った校長松浦寅三郎は依願退官し、学校側は臨時休校を行い寮生の外出禁止、習学寮の閉鎖に踏み切った。そのため学内は騒然とした。学校側は習学寮の解体処分を行った。習学寮の存続さえあやぶまれたが、大正4年から5年にかけて相次いで移築したり改築したりして新習学寮を再建設し面目を一新した。

以下は龍南物語にある「寮の滅びる日」からを転載する。

寮 の 滅 び る 日

武夫原頭に草萌えて
花の香甘く夢に入り
龍田の山に秋ゆいて
雁がね遠き月影に
高く聳ゆる三寮の
歴史やうつる十余年

 龍田山のやま裙、本館のうしろに平行して築きあげられた巍然(ぎぜん)として仰ぎ見るだに心地よかった薨(こう)高い三棟の寮がああした悲しい最後の日を迎えようとは誰一人としてあらまじめ知ることができたのだろう。
 五高の生徒は皆、特別の事情がなき限り少なくとも一年間の生活をこの寮のうちで送らねばならなかった。
 偉大な寮は二十幾年の間、元気と希望に満ち満ちた幾千の若人達を送迎し、その間、ストームの夜の喧騒にも、星稀に月明らかなる夜の臭雨の汚濁にも一寸の嫌らしい表情だにすることなく、ふところの中なる健児の幸福のみを祈っていた。
 人は皆絢爛な辞にみちた歌をつづって寮の特を讃え、歳毎に豊かなになり行く麗しき寮の伝説は集り来る若き新入生の心を悦ばせた。かくて我らが愛する寮舎は依然として我等の歴史の隋をなしつつ永遠にその栄えある存在を続けてゆくものだと確信せられた
 麗しいものが最も早く滅ぶ
 然るに大正二年のつれない春が来た。
若き学徒の歓楽を拒む魔の怖ろしい年が訪れた。寮は呪われた。寮は呪われた。
 南国の春は流石に早い。
 校庭の梅が真盛りを超えて、武夫原の芝生にも緑玉色の針のような草の芽生が
見えそめた。桜も間もない、と若い人々は待ちあぐんだ陽春をたのしんで二学
期の試験準備にとりかかった。
 寮舎の窓窓にも夜更くるまで紅い灯が煌々と照り輝いていた。
 その時である.或る日寮には思いがけない二三の熱病患者が出た。平和な空気が波立ちそめ、寮をあげて、その二三名にとどまればよいと祈ったのも仇な思いで、それから昼も夜も、咽びかえるような臭い消毒剤の漂える寮からは限りない病者の躯が病院のベッドの上に運ばれた。
 呪われたる寮よ!
 病気はすべて悪性の腸チブスと確定した。寮は凡ての外界との交通を遮断せられ、五十余名の伝染病患者をいだした。昨日までの歓楽の境は今日はじめじめした喪の家のように見えた。
 学校は一ヶ月の臨時休校を断行した。寮は厳重に閉鎖せられた。楽しい春を待つ間もなく完全な生徒達は急遽行李をまとめて呪われたる家をいでて四方えさすらい出でた。
 真暗な寮はその後永く責を引いて寂しい孤独の存在をつつけねばならなかった。若い男の唄のひびきもなく、窓を染める紅の灯の影もない。
 三十日の臨時休業ののちに一千の生徒は再び暗い悲しみの胸を抱いて集めって着た。けれども六十名に余る気の毒な犠牲者のうち、上熊本駅から冷たい白骨となって故郷へ帰った十名の友の姿は永遠に龍南に於いて見る事は出来なかった。若い男爵も死んだ。自分の腕で苦学していた若い奮闘家も苦しんだまま天に帰った。眺める人皆眺めたひと春の武夫原を飾った花も散りはてた校庭に師友の心厚い追悼会が開かれたが一度激しい重傷を負った龍南には火の消えたよう悲しさが漂っていた。
 春が過ぎて夏が来る。学年試験がすんで卒業生は永遠に、その他のものは秋風吹きそむる迄、夫々悲しい黒髪の里と別れを告げた。
 呪われたる寮はまだ閉ざされたまま苛黄にたえない物思いに沈んでいた。
何となく心浮き立つ新学期は天下を取ったる様なる三百の新入生の意気にまぎれて、この春以来寮をめぐって立ち込めた陰鬱な影も消えてしまった。
 寮の扉は再び開かれた。
 にがい経験をなめた当局の慎ましい思慮苦心を思わせるように、洞穴のようであった。
 寝室や廊下も幾分明るくなり、改築された便所も以前の不潔を忘れて新しい木の匂いが漂っていた。
 寮は復活した。新入生を中心として楽しい火が続く。新入生歓迎会、全寮茶話会、と昔ながらの行事も滞りなく行われて、明るき灯影の窓窓からは毎夜毎日に青春の悦びに堪えないような若人の歓声が漏れ響いた。春の悲しみも秋の喜びに掻き消された気合である。春の事件の責」を引いたと伝えらるる温厚敦実な松浦校長の辞職によって学校内外を震駭させた所謂チブス事件も一段落ついた。
 忘れっぽい若者達は最早何事も忘れてしまって情の内には温いままな暴飲暴食の生活蛮気野気満々の昔に返った。クラス会が済んで寮に帰って見ると一里の夜路にいつの間にか酔いがさめている。すると手に手に洗面用の馬穴を下げてこっそり学校前の酒屋に走って密輸入をやる。酔いが覚めては気分破壊だそうだ.濘濘猛不潔な酒宴がいつまでも続く酔っ払いは何時か寝室の中に小間物屋を広げる。
すると面倒くさいと怒鳴って箒で隅の方え掃きやってしまう。吐物潟物は臭い匂いをくたてて思う存分に腐れゆく。
 文部省から下って来た新校長の就任の辞に於ける長々しい衛生上の戒めも其の医学博士の衛生講話も力強い因襲の力は如何することは出来なかった。ただ大きな寮は眉をひそめて嘆息した。
 「もう春のことは忘れてしまたんだねえ。そして又凡ての罪を俺ばかりに帰せるつもりだな」

以下は明日に続けることにする。

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昨日、島田農機商会さんに、完全無農薬栽培野姓化農法を教わったことを紹介したが現代の化学肥料漬けの農法も必要ではあろうが、この土を造りそれに植え込めばまず雑草が生えなく、特に肥料と云うものは散布したことはない。数個のポットにそれに植込みを行うのであるのでそれに見合う土を作ればいいのであるが、まあ、畑がない屋敷が狭いという人にはもってこいの方法かと思った。早く言えばマンションのベランダ等で、植木や花の変わりにトマトを造ったりきゅうりを植えたりするのも面白いのではなかろうか。

島田農機商会を紹介した箇所が新聞等にあったのでそれを紹介する。

農経しんぽう
平成18年8月14日発行 第2670号

島田農機商会が成形育苗培土「マーベラスアース」を発売
島田農機商会は自根トマト、イチゴ等栽培用の成形育苗培土「マーベラスアース」を発売した。マーベラスは、粉砕したモミガラに同社オリジンパウダーを混合して10年以上堆積・発酵させた天然資材。トマト栽培に用いたところ糖度8.1度、酸度0.74%。普通農法の糖度4.4度、酸度0.4%に比べ大差がついた。スイカでは糖度12.6度、普通農法より2度以上甘くなった事例がある。このマーベラスにタケ、アシ、パームなどを加えて成形したのがマーベラスアース。この成形培土に種を植えて育苗し、苗が育ったらそのまま農地に定植できる。

リンク集
「お名前、アドレス、お電話番号、をお書き下さい」 TEL&FAX 096 ... 完全無農薬栽培 野性化農法を提案、天然倍土(マーベラス)を開発、販売しています.中小企業創造活動促進法 熊本県認証第570号 認定企業・認定技術メーカーです。 ...
sc.kcn-tv.ne.jp/users/hiro2741/rinnkuew.html -キャッシュ  
以上、

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歴史ばかりでは頭がおかしくなるので今日は頭冷やしを行います。

路地完全無農薬栽培 野性化農法 マーベラス
市販の腐葉土や化学肥料を利用して鉢やポットで菊やシンビジウム等の花類を植えていましたが、ふとした事から、島田農機の社長さんと心安くなり、いろいろ話して行く中で「そんなことであれば、うちの籾殻で土を作り鉢やポットで野菜を植えてみませんか、私はマンション等のベランダできゅうりやトマト、西瓜の野菜栽培を目的としています」との話を聞き、この籾殻の土で栽培されたというトマト、カーネーション等の写真を見せて頂き、ポットや鉢では不安もありましたが物は試しとばかりに所謂ベランダ農法に挑戦し、今年で丸々三年も過ぎようとしています。今年もトマト西瓜、きゅうりを栽培しました。その生育、実のつき方、その味は化学肥料を利用して栽培していた時代に比べ、味も全然違うし、特別な肥料もしないのにその実が成熟する量の多さ、その寿命の長さに驚かせて来ました。今年も写真のようなトマト、西瓜が実りました。西瓜等はまだ完熟もしていないのに珍しさも手伝い、食べてみましたが味は甘く、忘れていた昔の西瓜、トマトの味を思い出されるものでありました。
島田農機さんの連絡先は島田農機商会としてアクセスしますと詳しく書いてあります。

加藤清正像

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熊本城に登る入口に桜橋と言う橋があるがその傍に加藤清正の像が建っている。その像を写真に写してきたのでそれを紹介する。
尚、以下の解説は熊本大事典を参考に私のメモに記載していたものから・・転記した。

加藤清正

尾張国生まれ、豊臣秀吉と同郷、血縁関係にある。9歳で秀吉の小姓になる天正11年(1583)賤ケ

岳の戦いの「七本槍」の一人として有名天正16年(1588)佐々成政の後を受けて肥後に入国北側半

分を領する大名へ、南半分は小西行長が統治した。居城は隈本城、文禄から慶長年間にかけて新しい隈本

城建設に着手するも文禄の役に出兵、本営となる肥前名護屋城の建設、虎退治の逸話あり、関が原の戦い

で東軍方につき、小西の領地も含めて54万国の大名になる。城の落成は慶長12年(1607)隈本城

を熊本城に改名する、慶長16年徳川家康と豊臣秀頼を二条城にての会見に尽力する。熊本へ帰国の途中

病を得て6月24日熊本城内で死去する。跡目を忠弘が継いだが改易され加藤家は取り潰された。


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