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あっという間に午前の授業は終わり、昼食兼休憩時間。
龍嗣は優哉を架蓮に預けて、購買のパンを買って教室に戻った。
予想はしていたが、やっぱり見るとちょっと引く。
優哉の周りには、女子や男子・・・・・つまりはクラスの奴が大勢いた。
『お〜い。ちょっと通せ。 優哉、あっちで弁当食うぞ。』
人を掻き分けながら優哉の所にたどり着いた龍嗣は、“弁当”という言葉で優哉をつった。
「龍嗣兄ちゃんのお弁当♪♪♪」
首にかじりついた優哉をぶら下げたまま、自分の席に戻った龍嗣はふと思いついて声をかける。
『瀬名波さんも一緒に食べる?』
本日2回目、駄目元の誘い。(?)
「えぇ。 優哉君がいつも言ってる淩峰君手作りのお弁当も気になるし。」
笑いながら移動してきた。
『へぇ。 優哉は、瀬名波さんにはいろんな事話してるんだ。』
「うん。 だって、架蓮お姉ちゃん優しいんだもん。」
かくして、絶大な人気を誇る瀬名波架蓮・自覚はあまりないが女子に人気の淩峯龍嗣・
愛くるしい顔立ちでクラスの奴らを虜にした藤崎優哉と言う、眩しく輝かしいばかりの3人グルーぷでの昼食が始まった。
うらやましがる者、多数。
声をかけようとするが、眩しすぎて挫折する者、多数。
教室に居辛くなって出て行く者、多数。
「龍嗣兄ちゃんのお弁当。 僕が食べていいの?」
無邪気に聞いてくる優哉はもの凄く可愛かった。
『いいよ。 と言っても、全部は食べきれないだろうけど。』
笑いながら返す。
「あっ。 私も食べてみていい? 優哉君がいつも自慢する手作り料理を食べてみたいから。」
目を輝かせて聞いてくる架蓮。
『ど〜ぞ、ど〜ぞ。ご自由に。』
そんな架蓮に笑いながらOKを出し、優哉の鞄の中から弁当箱を探り出す龍嗣。
『やっぱな。 優哉、別の箱に入れといたゼリーが無事だけど食べる?』
聞いた瞬間に顔を輝かせて、満面の笑みになる優哉。
「食・べ・る♪ 何味?」
1文字ずつ区切る優哉は実に楽しそうだった。
『ん〜〜〜何だったっけ? そうだ。優哉の好きなオレンジ♪♪♪』
優哉に合わせ、変なテンションになって話す龍嗣。
傍から見たら、意外な一面だろう。
いつもは、少しクール目のキャラで通ってる。
「えっ? あれが龍嗣君? 信じらんない。」
「龍嗣君って、もっとクールなキャラじゃないっけ?」
「でも・・・・ そんな龍嗣君も素敵。」
などと言ってる女子の声が聞こえた。
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