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ブックシェルフの元祖 AR3
今は昔、米国にアコースチックリサーチというスピーカーの会社があり、モノラルからステレオの変革期に家庭用のスピーカーとして人気がありました。
アコースチックサスペンション方式の低音と初のドーム型ユニットの使用などオリジナリティ溢れる製品でした。
この3ウエイ、ソフトドーム型の完全密閉型のブックシェルフスピーカーという形式を定着させ、日本でも、この製品を模写したものが、非常に多く販売されていました。
例えば、ビクター、パイオニア、ダイヤトーン、オットー等、中高音ユニットがオフセットしたデザインまでも真似したモデルがありました。
AR社の製品では、AR3aが有名ですがこれはさらに古いタイプのAR3です。 外観はほぼ3aと同じながら作りは全くの別物で3aが量産型、この3は、まるでそのプロトタイプのように手作り感一杯です。
大型のアルニコのウーハーやウーハーに負けない大型磁石の中音ユニットなど小型ながら大変な物量が投入されています。むしろ、当時は簡便に作ることができなかっただけかもしれませんが・・・
AR3aとの中高音ユニットのフレームはプラスチックなのですが、3は金属板です。
ドームは、黄色い布性の素材で高音ユニットは4点止め、3a中音ユニットにある保護ネットの下のグラスウールはありません。
ユニットとバッフル板の間にウレタンパッキンが無く、代わりにコーキング剤で空気漏れを防いでいます。
これが現役だったのは、今から45年以上も前・・・
今は、現存するだけでお宝? それとも 興味のない人にはただの粗大ゴミ?
ジャンクを入手したので、
・低音用ユニットのコルゲーションダンパーの波打ったような変形
・中音ユニットのリード線がドーム表面で断線、1本(アルミ線で非常に脆い)
・アッテネーターの接触不良
などがあり,なんとか1本を鳴らせるようにしてモノラルのマイルスデイビスのLPを聴きました。
こんな状態ですが、意外にしっかりした骨太の低音とミユートのかかったおなじみのトランペットの音が渋く鳴りました・・・
ぜひ、今度は完調なもの、一度聴いてみたいと思いました。
ARの音は、通称イーストコストサウンドといわれる、吹き抜けない重い低音とやや抑えられた高音に特徴があり、日本ではこの音色があまり好まれず米国内ほどには受けませんでした。
特に試聴室では、置き方や組合せによってモコモコの低音と引っ込んだ中高音で、まるで隣の部屋から聞こえてくるような物足りない音に感じることさえありました。
でも、ノーマル位置にとらわれずアッテネーター等で好みのバランスに調整すれば案外その音色を見直す人もいるのではないかと思います。
ARでは、比較的ライブな部屋で、高めの台の上に乗せ、硬い壁に近づけた状態においてコンサートホールで聴こえる音をイメージしてスピーカーを調整しているとカタログに書かれています。
クラシック音楽が好きな方の中に、アンプのトーンコントロールで低音を上げて、中高音は抑えた音を好む人もいますから、そんな人には向いていたのではないでしょうか・・・
その後、この個体はジャンクと明記し放出しました。
短期間の所有でしたが記憶に残る製品でした。
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2008/7/13(日) 午後 0:13 [ Kai ]
すみません!このスピーカーを売りますか?
2018/2/21(水) 午後 8:24 [ ngu***** ]