あなざ世界

経済は水のような物、自然と流れ広がり、全ての人々に行き渡る物。富は、その流を積止め、いびつな流を作り貯めた水の事。

明智光秀の独り言

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前回の粗筋。

信長を裏切った、荒木村重の回想。
天正6年有岡城奥御殿

荒木村重回想、天正4年頃。

その時の大きな事件。
・前年、波多野氏が織田家を裏切る。
・その年、毛利水軍が織田水軍を破り本願寺に物資の補給を成功させた。


-------------------------------------------はじまり。-----------------------------------------

わしは半生を使って手に入れた、摂津の国、今の妻、そしてこの間信長に取り上げられた、対本願寺包囲軍副将の地位。
たしかに、信長に与えられたものは信長に取り上げられるのは、いたしたかない。
だが、摂津の国はわしが自力で切り取った国、信長に取られる覚えはない。
ただ、信長の石山本願寺の寺領に対する執着は、ただならないものを感じる。

「・・・・・・・。」

本願寺が落ちた以降、摂津の国が、我が手元に残る保障はない。
そして、その頃五畿内、その周辺には、わしの働き場所は無くなっている。
いいや、日ノ本から、わしが働ける敵がいなくなっているかもしれん。

「・・・・・・」

わしは信長に謀反を起こしたことを考えた。

信長に勝てるか?
いいや、勝てない。
せいぜい五畿内を西と東に分けて睨み合うのが精一杯だ。
それもこちらが防戦一方でだ。

「・・・・・・」

霜台(松永弾条久秀)の言葉が思い出される。
霜台、「荒木、今のまま信長に従っていると何もかも奪われるぞ・・・。」

その時わしは、年老いた武将の戯言と思っていた・・・。

天正5年、霜台は謀反を起こし、その数ヶ月後に城ごと爆死した。


未だ暗い奥御殿で荒木は考え込んでいた。



-----------------------------第二話終わり。----------------------------------

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Kanataです、明智光秀の独り言、荒木村重編を書きました。

時代背景
・織田信長が武田騎馬軍団を破り、本格的に石山本願寺を包囲軍の摂津守護荒木村重が謀叛を起こした心情を書きます。

信長の状況
戦線
・北陸は越中、能登を挟んで柴田勝家が上杉家と対峙。
・東は長篠合戦で破った、武田家の押さえとして徳川家康が担当。
・京周辺は、明智光秀が中心で丹波丹後を平定中。
・中国地方へは、長浜の羽柴秀吉が毛利家と対峙中。
・信忠(滝川和正)の尾張、美濃軍団は遊撃軍団として本国待機中

この頃、信長は、武田信玄、上杉謙信と他界して、拡大した領地から豊富な戦力がそろい、各戦線は家臣達に指揮を任せていた。
信長自身はもっぱら、政治と朝廷向きのことに専念していた。

----------------------------------------------------------------------------------------------

天正6年10月、有岡城内、奥御殿。
真っ暗な闇の中、燭台の光に照らされた荒木村重の顔がある。

荒木は盃を片手に謀叛を起こしたことを振り返っていた。

荒木。
初めて信長に会ったのは、天正元年、明智光秀の仲介で細川藤孝と一緒だった。
わしや明智と違い、信長は貴族然とした顔立ちで、無表情に俺や細川を見た。
わしは摂津三守護の池田勝正の家老だったが、無能な池田を蹴落として、三守護になったときだった。
わしや細川の挨拶に信長は「であるか。」と短い一言で終わらせた。

信長。
ほ〜う〜、これが細川と荒木か、細川とは何回か会ってはいるが、荒木は初めてだのう。
荒木は、陪臣からのし上がっただけあって不敵な面構えだ。
どことなく親父殿に似ている。
「細川は今後、明智の組下として励め。」
「荒木は摂津を切り取り次第とする。」

荒木、細川、「はっ−は−。」
細川、「織田家中に加えていただきありがたきしやわせ。」
荒木、「今後いっそう、織田家の為に働きもうす。」

荒木。
この時、わしは、我が耳を疑った。
当然わしの上位に、織田の家臣が来るものと考えていた。
信長はどうして、わしに摂津の守護を任せたのか・・・?

信長。
未だ、東に武田(長篠の戦い前)、西に本願寺。
義昭追放後、まだまだ五畿内は騒がしく、尾張の田舎侍では、治まるまい。
ここは摂津の国に勢力を張っている荒木に任せるのがいい。

荒木。
それから幾つかの戦で手柄を立て、織田家中でもそれなりの実力者と見られるようになった。
ただ、本願寺包囲作戦で、副将格の地位で指揮を取ったわしだったが。
総指揮者の原田備中が、安易な作戦で本願寺に攻撃を仕掛け、失敗、討ち死にして、わしの織田家中の地位が崩れはじめた。
それまでの副将格が、佐久間の組下に置かれ、浮浪児上がりの秀吉の手伝いをやらせられるとは・・・。

馬鹿な、原田備中が死んだのは、あ奴の安易な作戦に拠るところ、わしの責任ではない。
摂津の国も自力で切り取った国。
今更、佐久間や羽柴の風下に立たされる覚えはない。


確かに和泉に本願寺があったが、長篠の合戦で武田を破り、五畿内周辺で、信長に対抗出来る勢力はなかった。


ただ、その後織田家中では新参者の別所(播磨)から、毛利からの誘いを聞かされた。


-------------------------------------------第一話終わり--------------------------------------

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今回明智光秀の独り言で松永弾正少弼正久秀を取り上げました。
前回の後書きに書いたように、松永、荒木、明智とそれぞれ共通点があったと考えたからです。
後は、私が戦国武将で一番好きな武将が松永弾正少弼正久秀でもあることもあります。

松永弾正少弼正久秀と聞いて、下剋上の象徴としての印象が強いと思います。
私個人としては洗練された都会人で唯我独尊の武将としての印象が大きいです。

特に、久秀は文化人で教養人、城作りの名人です。
容姿は端麗で背が高く個人のキャラクターは非常にいいことだらけです。

ただ彼が残した歴史上の出来事は非常に評判が悪いです。
・三好長慶とその子息、兄弟の暗殺。
・将軍義輝の惨殺。
・奈良の大仏放火
三大悪行と言われいます。
上の内、暗殺は憶測の域を出ていません。
奈良の大仏は、三好三人衆との合戦で三人衆が大仏殿に陣を引いた為、それで火災が起きたので、一概松永だけが悪者とは考えません。
確かに将軍義輝惨殺は、彼の主導の元に実行されたのでこの汚点消さないですね。

まぁ〜、好きな武将への贔屓かも知れませんが・・・。

そんな訳で今回の久秀の回は特に力を入れました。

又、最近話題になっている民主党党首、小沢一郎の行動と似ているところがあるなかな?

小沢:自民党で権力を奪取しようとして失敗。
   自民党離党後、同じく離党したメンバーと政党を結成、離党したメンバーと当時の野党と連合して連立政権を作る。
   その後、連立政権は空中分解、新たに保守党を結成して、在野党として活動。
   そして最近は、民主党と保守党を合併して、民主当主。

松永:当時五機内で勢力張る三好家で当主三好長慶の右筆として使え、三好家で官房長官のような役目まで出世する。
   権力を簒奪しようとして、将軍足利光輝を惨殺。
   一時期は権勢を振るうが、三好内部で権力抗争が起こり失脚。
   その後新興勢力の織田信長に従う。


小沢も松永も、権力に中枢にいて、権勢を振るいたいと考えている?

どちらも世間から悪人と思われている?

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天正五年天王寺砦、仮設茶室。
静粛の中、お湯の沸く鉄蓋の音が茶室にいき渡る。
霜台、松永弾少弼正久秀はお気に入りの茶道具一式と掛け軸に囲まれた中で織田信長との間を考えていた。

あの男に初めて会ったのはいつだったか.........
そう、あ奴がまだ鼻垂れ小僧で、尾張の守を自称していたときだった。

松永久秀の回想
義輝御所、取り次ぎの間。
松永は鷹揚に「おぉ〜そうか、それは忠誠心、誠、感心。」

信長は神妙に「はっはは−。」

そうそう信長は田舎侍で礼儀作法も知らない田舎者だったな。

「フッ−。」

それがこともあろうか、義輝の弟を連れ、上洛するとは・・・。
まあ〜、あの時は、わしも三好党の中で窮地追い込まれていたからのう。
あれはあれで、助かったわい。


信長上洛直後、京本国寺、織田本陣陣中。
信長、「あ〜来たか。」
   「通せ。」鷹揚のない無表情な声で。

久秀、「お目通り出来ましてありがたき幸せでござまする。」
    チッラと信長の顔を盗み見る。
    「これはつまらぬ物でございますが。」
    持参の九十九髪茄子の壷を出す。

信長、さって、この老人どうするか、煮ても焼いても食えぬ者ぞ。
   ただ、あの大名物は捨てがたいのう、それに今のわしの兵力では、五機内を制圧して維持するのは難しい、出来れば一人でも多くの家来が欲しい。
    ただ、あの盆暗(義昭)がどう言うか。
    まあ〜、よかろう、この老人、使い道がある。
    「よい、我が陣への参陣許す、大和の国は切り取り次第といたせ。」
    「必要であれば我が兵力を貸すことも苦しゅうない。」

久秀、神妙に「はぁはぁ〜。」
       フン、たかだか壷一つで大和の国が手に入るのなら安い物だった。
       それに五畿内と朝廷の政治向きのことはわしに頼って来るだろう。


じゃが、あ奴は畿内の平定を巨大な軍事力で、朝廷のことは、あ奴より田舎者と呼ぶのもおこがましい、田舎猿の木下藤吉ろうなどに任せよった。
まあ〜まあ〜、最初だから何とか上手く乗り切ったのう。
だが、この五畿内、そう簡単には治められない。
必ずや、わしに頼って来る。

だからわしは朝倉からの撤退で、朽木であ奴の命を助けたのじゃ。


案の定、五畿内が乱れ、信長は抜き差しならなくなって来た。
(三好一党の和泉上陸、石山本願寺の参戦、浅井朝倉の近江騒乱と京への進出)
わしに泣きついて来るのも時間の問題と考えていた。

じゃが、今度は朝廷と将軍を使うことで辛くもこの危機を脱しおった。

そして、その翌年、朝倉浅井を匿った、比叡山延暦寺をこともあろか焼き打ちにした。


わしは、奴に、初めて恐怖を感じた。

あ奴にとって、武士も坊主も公家も関係なく、自分の側に着くか着かないか、それだけで滅ぼすか滅ぼさないかを決めている。

「なんと恐ろしい奴じゃ。」

長慶が信長の苛烈差を半分でも・・・・、いいや十分の一でも持っていたのなら。
今頃は五機内をわしと二人で取り仕切っていたものを。

まぁ〜済んでしまったこじゃ。

それからだ、わしがあの漢を五畿内から追い出すことを考え出したのは。

そんな時、あのバカ将軍が俺に声をかけてきた。
義昭書状、「余に忠誠を尽くせ、近いうちに武田信玄が、余の招きに応じて上洛する。」
     「上意である、信長に対して決起せよ。」

バカな男よ、我が兄を殺した人間をたよるとは・・・。

わしはその書状を読んで計算した。
信玄が三万、朝倉浅井が一万五千、摂津、河内、和泉で八千、三好党が五千と後わしが付けば、もう五千。
合計、六万三千の兵力が揃う。

あ奴は尾張、美濃、北伊勢・北近江の一部で、約四万、三河の小僧っ子が一万で・・・・約五万揃うか。

仮に信玄が上洛しなくても、美濃尾張国境まで迫れば、五畿内の織田の兵力は引かねばなるまい。
その時、わしが五畿内を統合すれば、今一度五畿内の実権を握り信長に対抗できる。

これならどんなに悪くても、五機内からあ奴の勢力を一掃することが出来る。

そう考えてわしは、三好義嗣を誘い信長に反旗を翻した。

じゃが、じ・ゃ・がじゃ。
まさか、あの信玄が死ぬとは思いもよらなんだは。

それを知ったわしはそそくさとあ奴に侘びを入れた。
だが、今回は前回と同じように茶道具だけとはいかなんだ、わしの傑作の多聞の城と大和守を差し出すことで、何とか助かった。

あ奴もまだまだ甘いのう、このわしを一度ならず、二度も許しおった。
まあ首がつながったことだけでもありがたい。
まだまだ、このわしに利用価値があると考えているのだろう。

信長寝所。
小姓、「上様、私にはわかりません、なぜ、松永殿を許されたのですか?」

信長、「あの老人まだ、使い道があるやも知れぬ、それに、あの老人が反旗を翻したとしても、如何ほどのことがあろうか、今や大和の一介の与力武将ぞ。」
   「それに、あの老人は、すこぶる評判が悪い、次反旗を翻しても如何ほどの兵力が集まるか・・・・」


作者、(信長は、信長の計算が、久秀には久秀の計算があり、それが奇妙に=で結ばれた結果?)


天正五年、天王寺砦仮設茶室。
久秀、「フゥー、誰かあるか、誰か。」

小姓が「はぁー」

久秀、「少し疲れた、灸を据えて、腰を揉んでくれ。」
   「フぅー、おお、いいぞ。」
   「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

    「いつの間にか寝てしまったようだのう。」
    「もうよいぞ。」

小姓、「はぁー」

久秀、「年を取ったのかのう、昔はこんなことはなかったぞ。」


過ぐる、某月某日天王寺砦本殿
久秀、「なに、多聞を解体して、一部を安土に持って行くだと、(絶句)」
   (わしの作品を、・・・・・)
    「少し奥の間にいる、こちらが呼ぶまで、誰も入ってくるな。」

久秀、あの多聞を解体するのか・・・・・・
   そういえば、大和の国も、最初は塙、何とか言う信長の母衣衆上がりが来た。
   猪武者のような奴で、案の定、猪のごとく突っ込んで死んだわい。
   だが、その後信長に呼ばれ。
遡ること某月某日、天王寺砦信長陣幕の中。
信長、「原田備中守が死んだ。」

久秀、「・・・・・・・・・・・・・」平伏したまま。

信長、「・・・・・・・」

久秀、「・・・・・・恐れながら、原田殿は、ご武運がなかったかと・・・・・」

信長、「・・・・・であるか。」
   (なるほど、この老人にとっては、意見を言う程の価値もない武将か。
    そうか、わしが指名した武将は何の感想もない武将か。)
    「あい解かった、追って、沙汰する。」

久秀、「はぁは−。」

現在の天王寺砦、奥の間。
そう、あの漢は、わしが作り上げたものを全て、わし自身から奪い去るつもりなのか。
そういえば、あ奴が天王寺砦で、塙が討ち死にした後の編成を言ったとき。

過ぐる、某月某日天王寺砦大広間。
信長、「今後の大和、南京の扱いを伝える。」
   「大和の国、旗頭、筒井順慶。」
   「○○○○・・・・・・」

その後、あ奴が天王寺砦を後にするとき。
たまたま、わしの横を通りかかって、

信長、「ご老人、年を喰われたのう。」

久秀。「・・・・・・・・・・・・・・・」

信長、「わは・は・はぁ〜」

現在、そうか、あ奴は、もうわしこのことなど、全然怖くないと言うのか、こんな老人一人、何をしようが、痛くも痒くもないとゆうことか。
そして、わしが作り上げてきたものを一つ一つわし自身から奪い去り楽しもうとの魂胆か。


久秀、「なめるな。」

わかった、あぁ〜わかった。
必ずや、あ奴に一泡吹かしてやるぞ。



-------------------------------------------後編に続く------------------------------------

--------------------------------------続き----------------------------------

天王寺砦、弾正久秀謀反前日夜。
宿の番の小姓、「殿、殿、本願寺から火急のようで使者がまいっておりまする。」

弾正は寝具から起き。
久秀、「通せ。」

使者は書状を差し出し。

弾正は素早く読んだ。
久秀が一人ごこちに、「おうそうか、そうか、織田の主力が謙信に敗れたか。」
本願寺顕如からの書状だ。
「よって、今貴殿が織田に反旗を翻せば、必ずや織田を滅ぼすことが出来る。」

久秀、「フン」
    その手には乗らぬ、確かに北陸の主力は負けたかもしれんが、織田の本体(美濃、尾張、伊勢衆)は健在。
    そうやすやすと、その手には乗らぬわ。
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    この先、あの信長に一泡吹かせる機会があるだろうか。
    今は大坂に本願寺、北陸に謙信、山陽山陰に毛利といる。
    既に武田は滅亡の坂を転げている。
    今以上な強力な織田の包囲網が出来るだろうか?
    この先、残っているのが、九州、四国、関東、東北の諸地域だ、全て五畿内から遠い。
    今立てば、勝てぬ、勝つことは出来ぬし、今の本願寺包囲軍を引かすことも出来まい。

    だが、この後、もっと状況が悪くなるだろう。

久秀、「本殿に皆を集めい−。」
小姓、「はぁはは−」


天王寺砦本殿。
久秀、「皆の者聴けい、わしはこの天王寺砦を捨て、信貴山城にこもるぞ。」

重臣、「織田殿を裏切られるお気ですか。」

久秀、「おぉおぉ〜そうじゃ、謙信が北陸で織田の主力を破ったのじゃ、こんな機会二度とないぞ。」

    「明朝夜明け前に砦を捨てるぞ。」


久通、「おぉ殿もお年か・・・・・、今織田に楯突いても勝てる見込がないものを・・・。」


京、本国時、信長寄宿舎。
小姓、「上様、上様。」

信長鋭い眼光を向け。

小姓、「霜台、松永弾正少弼久秀殿、謀反。」
   「天王寺砦を空け、信貴山城にて篭城。」

信長、「・・・・であるか。」

   「光秀と松井友閑を使者として弾正を説得させよ。」
   「岐阜の中将には美濃尾張の兵を率いて直ちに上洛、信貴山城を囲ませろ。」

小姓、「はぁは−。」

信長、「謙信からは目を離すな、修理に伝えよ、絶対に野戦はするなとな。」

小姓二人目「はぁ。」

信長、そうか、あの老人が叛いたか、さて、どうするか。
   謙信さえ西上させなければ、今の状況は変わらぬ。
   何を持って赦してやるか。
   おぅおう・・・、平蜘蛛があったな、あれと引き換えにあの老人の命を救ってやろう。

信長、「はぁはあはぁ〜」(甲高く笑った。)


信貴山城天守閣。
重臣、「殿、回りはびっしり織田の軍勢に囲まれました。」

久秀、「ほぅ〜そうか。」
    しかし悪運の強い奴のう、まさか謙信が死ぬとは・・・・・・・。
   「ワハハ−。」(独り心地に)

重臣、「殿、織田方から使者が来ました。」

弾正少弼、「通せ。」

織田使者、「霜台殿には此度の謀叛、本意にあらず、よって平蜘蛛を献上するのなら、今までと変わりなく使えよとの上意です。」

久秀一同「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

久秀は静かに、「織田の使者殿、この霜台は、信長殿に、平蜘蛛は渡さん。」
       「どうしても欲しくば、弓矢によって奪い取ることを考られい。」


使者が織田陣中に去り。

「・・・・・・・・・・・・・数刻後・・・・・・・・・・・・・・・・・」

爆音と共に信貴山城の天守閣が消えた。


久秀が奈良の大仏を焼き討ちした同月同日のことであった。



---------------------------松永弾正久秀の独り事編完---------------------------------

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