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さて、前回、1929年の世界恐慌を見てきました。
今回迷ったのですが、
金融危機の原因を考えたいと思います。
金融危機の発端は、
アメリカの信用リスクのある住宅ローン、
サブプライムローンが破綻したことからはじまりました。
このローンは信用リスクがある為、高い金利で住宅ローンを組んだ商品です。
そして、このローンが破綻した時、
なぜか?ドイツとフランスの金融機関に、多くの損害が出たと報じられました。
アメリカの住宅ローンが破綻して、
「ドイツとフランスの金融機関に多くの損害が出た?」
答えは、破綻したローンを組み込んだ証券化商品を多く購入していたからです。
この証券化商品がくせ者で、
この商品の被害は世界に拡がり、
金融機関や市場に大きな信用不安まで拡大しました。
既にマスメディアが内容を説明していますが、
問題点を明確にするため、改めて説明します。
サブプライムローンは前出の通り、
信用リスクのある、住宅ローンのことです。
問題は、「この商品の取扱が増えたか?」
・アメリカ政府の政策でもあった、
「国民全員に持ち家を」
の政策に後押しされ、
・当時の住宅バブルがあったので、
「最初は安い返済金額からスタートして、
買った住宅が、バブルで値上がった頃、売却して、
ローンの組み直しをする。」
このやり方が、
貸し手のリスクを軽減して、
借り手のお金を増やすので、
拡がりました。
最初から、住宅バブルを見込んだローンだったのです。
では、このローンが、どうしてドイツやフランスに拡がったんでしょうか?
それは、このローンを証券化商品に組み込んで販売した為です。
この証券化商品の仕組みは、
・サブプライムローンは、大手金融機関の不動産金融子会社が取り扱っていました。
仕組みはこうです。
お金の流れ
大手金融機関(貸し出し)→不動産金融子会社(貸し出し)→信用リスクのある消費者
ローンの流れ
不動産金融子会社(債権)→大手金融機関(証券化商品に作り変える)
※この証券化商品は、サブプライムだけではなく、
一般の住宅ローン、自動車購入のクレジットなど
様々な債権を組み込んで作りました。
証券化商品の流れ
アメリカ大手金融機関(証券化商品)→ドイツ、フランスの金融機関
ただ、この金融危機が世界に拡がったのは、
ドイツ、フランスの金融機関が、この証券化商品を組み込んだ、新たな証券化商品を作って、
世界中国の金融機関に販売したからです。
ここで、一つ疑問があります。
なぜドイツやフランスの大手金融機関が、サブプライムローンのような債権を組み込んだ、証券化商品を大量に買ったのか?
答は、
アメリカの格付け会社が高い格付けをしていたからです。
では、なぜ証券化商品が高い格付けになったのか考えて見ます。
証券化商品の中身を見ると、
サブプライムローンのようなリスクの高い債権と
プライムローンやクレジットなど、リスクの低い債権を
組み合わせて作ったのが、この証券化商品です。
仮に、中身はこうです。
100万円の証券化商品があります。
内訳は、
10万円は信用度の高い債権、
80万円は通常の債権、
10万円はサブプライムローン。
仮に各債権のリスクを設定すると、
10年後に破綻する確率が、
信用度の高い債権: 1%
通常の債権: 4%
サブプライムローン:10%とする、
この証券化商品が100枚あり、10年後に破綻する枚数は?
それぞれの債権の破綻する率を考えて、
3.4枚となり、10年後の破綻リスクが3.4%となります。
通常の債権より破綻するリスクが少なくなります。
そして、この証券化商品がアメリカの大手金融機関から発行されていれば、格付けはより高くなります。
(これはあくまでも、確率からシュミレートした数値です、一概にこの数値が正しいとは限りません。)
ただ、実際に、サブプライムローンが含まれた、証券化商品でシングルA以上の格付けがされている証券化商品は沢山あります。
ちなみに、日本の信用金庫や地方銀行はトリプルBぐらいの格付け銀行が多くあります。
(同じ基準で同一格付け会社が評価している訳ではないので、比較は出来ません。)
ただ、見かけ上の格付けでこの証券化商品より、低い格付けがあります。
こんな信用度の高い高利回りの金融商品あったら、ドイツやフランスの金融機関でも、何も考えないで買ってしまいます。
まだ疑問があります、
アメリカであまり裕福でない層の、住宅ローンの一部が破綻したからと言って、
世界経済を揺るがす程、インパクトがあるとは、中々想像出来ません。
でも事実は、世界経済を破綻させかねない程の、インパクトがあります。
では、数百兆円のお金をもっても、今回の破綻が建て直せなくなりまし。た程、巨額になったのか?考えてみます。
ここで出てくるのが、「レバジット」と言う取引形態です。
簡単に説明すると、
ここに100万円の現金を持っている人が、金を100万円で買いました。
この金を銀行に持っていって、返済期限3ヶ月で、お金を借りました。
この時銀行が貸してくれたお金が90万円。
次に、90万円借りた人が、又、金を買いました。
そして、この90万円分の金で、また、銀行でお金を借りました。
銀行は81万円貸してくれました。
そして、この人はまた、81万円で金を買いました。
再び、この人はこの81万円を持って銀行にお金を借りに行きました。
このことを繰り返すことで、
本来100万円分しか買えない金を、200万・300万円と買えることを言います。
実際の取引は、証拠金(見せ金)を積むことで、
その証拠金の2倍・5倍・10倍と取引が出来るのです。
一般的には、株式の信用取引、先物取引などで出来ます。
この取引を証券化商品を買うときに各金融機関が行い、
アメリカのあまり裕福でない人のローンを数十倍・数百倍にして取引をして、
又、その購入した、証券化商品で、新たな証券化商品を作って販売しました。
この方法を数十回、数百回と数千社と数百の金融機関がおう事で、
あまり裕福でないアメリカ人の一部が、住宅ローンの支払を滞らさせてことで、
世界経済に大きなインパクトを与える程の金額にしてしまったのです。
後、このレバレッジと証券化商品の作業を繰り返す事で、
一つの副産物を作ってしまいました。
それは、この証券化商品に破綻した、サブプライムローンがどこにどれだけ含まれているか「わからない。」ことです。
その結果、優良債権までも、
不良債権と見なされ、
被害と混乱に、拍車をかけてしまいました。
正直、これを書いていて、バカバカしくなりました。
高々、アメリカのあまり裕福でない人々の一部が、住宅ローンの支払を滞っただけで、
日経平均が、1万4千円から、7千円代まで下がったのですから、
バカバカしくて、やってられない。
1−2年前、テレビで、アメリカの金融サービス会社社員が言っていました。
「我々は高度に進んだ金融テクノロジーを使って、金融ビジネスをおこなっている。」
この言葉が行き着いた先は、
「アメリカのあまり裕福ではない、一部の人々が、住宅ローンの支払が出来なくなっただけで」
世界経済が混乱する程のものを作ってしまった、世界にしてしまいましたことです。
今回は長くなったのでここまでにします。
次回は今回のまとめと解決策を考えたいと思います。
では、またお付き合いください。
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