きーブログ

ブログ名が変わりました(コインチョコレートの金紙を、そっとあけてはもどしていたころ→きーブログ)

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ダニエル・オスト「花と煌めきの小宇宙展」に、先日、友だちが連れていってくれた。
とにかくすばらしかった。
このすばらしさを的確な言葉で表現できないのが悔しい。
私に言えるのは、「ただただ、お腹がすいた」ということくらい。
なぜかって、オストの花たちがとても美味しそうだったから……。
 
うれしかったのは、オストの作品を見て「これを食べたい」とか、
「これにテレビ入れて部屋に置きたい」などと言う私に友だちが、
「正しい楽しみかたやな」と言ってくれたこと。
 
あの荘厳な世界(だって小宇宙!)に似合わない言葉たちを、やさしくうけいれてくれた。
私はいつも、言葉を知らないことにたいしてちょっとした不安というか、
なにかもやもやっとした感じ(ほらね)を持っていたのだけれど、友だちの言葉をきいて、
「ああ、無理してむずかしいこと言わなくてもいいんだなー」と思うことができた。
オストの花たちは驚くほど生命力に満ちていてパワーをもらったのだけれど、
それと同じくらい力をくれた、友だちの言葉。うれしかった。
 
余談。展示を見る前に無印良品をひやかしていた私たち。
白いワンピースがほしいよね、という話題になり衣服のコーナーへ。
棚の服をひろげると、突然、友だちがさけんだ。
「あかん!純白のワンピは、心がまっ白やないと着たらだめやねん」
「え!」
私はそんなことははじめて知った。
「オーガニックカフェでバイトしてるような子〜やないと、だめやねん」
はー。確かに。妙に納得して、私たちは心がまっ白じゃないからだめだねえ、
と笑いながら無印を後にした。
オストの展示を見たあと、心があらわれたような気がした私たちは
「今ならいける(買える)かも」
とふたたび無印に行ってみたのだけれど、どちらも買うことはなかった。
 
じつはオーガニックコットンの白のシャツワンピを一枚持っていることは、
この日、とうとう最後まで言えなかった。

出版記念パーティー

私の所属する児童文学研究会、国松俊英先生率いる「ハッピークロウ」から、
このたび吉川知保さんが作家デビューされました!ぱちぱち

くもん出版より刊行された『つくも神のゆゆばあ』がこちら。
 
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吉川知保・著/ハラカズヒロ・絵 くもん出版
 
つくも神とは、生まれてから100年たった道具にやどる神。
湯たんぽにやどったつくも神の「ゆゆばあ」が強烈で、でも、かわいいです。
顔はしわだらけ。背は50センチくらい。
ものすごい力持ちで、熱湯をがぶ飲み!(湯たんぽですからね)
この物語を読んで、古いものっていいな、物を大切に使っていきたいなと強くおもいました。
 
さて、今日はその出版記念パーティーでした。
原宿のにぎやかな竹下通りに入って、百円均一を右に曲がると、そこはうってかわって静かな道。
ご主人のアガサ・クリスティー好きから、紅茶とケーキのお店「クリスティー」になったそう。
レトロで落ち着いた、雰囲気のあるお店でした。
パーティーは和やかながら、児童文学界に名をつらねる方々、各出版社の編集の方々
が一同に集まり、活気のある、いい会でした。
 
とても刺激的な夜でした。絵もいいけどやっぱり文章を書くのも好きです。
これからますますがんばろうと、決意を新たにしたのでした。

ブログ名を変えた。
このブログを見てくれている友だちたちが、いつからか「きーブログ見たよ」
と言ってくれるようになり、なんとなく定着してきたようだったので。
ちょっとだけ、後ろ髪をひかれないでもないけれど。

「コインチョコレートの金紙を、そっとあけてはもどしていたころ」
この以前のタイトルは私の子ども時代そのもので、私はコインチョコレートが大好きだった。
いや、今でも大好きだ。本物のコインよりもコインらしい、と思う。

小学生のころ、コインチョコレートを人からもらうと、私はそれを机のひきだしにしまった。
ふたつあるうちの、小さいほうのひきだしである。
このひきだしには鍵がついていて、めったにかけることはなかったけれども、
なんとなく、大切なものだけしまうようにしていた。

ときどきそれをひきだしから出して、金紙をそうっとあけた。
ミルクチョコレートの甘ったるい匂いがして、私は鼻をふくらませた。
コインの模様がそっくりチョコレートに刻まれていることを確認し、また金紙をかぶせて
ひきだしにしまう。それだけでうっとりと、優雅な気分になれた。
きれいすぎて、好きすぎて、とても食べられなかった。

ところが、それはいつも突然やってくる。
ある日金紙をめくると、そこに美しかったチョコレートのつやや、
しっとりとした重みはなくなっている。
ぱりぱりと乾いて、白くまだらな表面。
これにはいつだってがっかりした。
こうなってしまうと、もうぜんぜんきれいじゃない。
私は仕方なく、それを口に入れてばりばり食べた。おいしくなかった。

それでも次にひきだしをあけたとき、ふわっとチョコレートの残り香があって、
ああ、やっぱりコインチョコレートってすてきなお菓子だなと思うのだった。

私はいまでも、じぶんでコインチョコレートを買うことができない。
私にとってはなぜだか手の届かない、憧れのお菓子なのだ。

いつの日かスタバのレジで、コーヒーを買うついでみたいにぽんっと1枚レジに置いてみたい。
それができたら、やっと大人。

おじさんとの闘い

3月22日。上野、鈴本。久しぶりの寄席である。

この日は休日のためか、会場前から長蛇の列。
最後尾に並ぶと、係りのひとが「ぎりぎり座れるかどうか、分かりません」と言う。
その言葉をきいて、すっと割り込んできたちっちゃなおばさんがいた。

なぜこうも簡単に割り込まれてしまったのか。
私の前に並んでいたのは2人組。横ならびに立っていた。
なんとなくだけれど、列は2列体制になっていたのだ。対して私はひとり。
つまりちっちゃなおばさんは、まず私の横に並び、列が進むと同時にすっと前に出たのだった。
そしてその背中は、私を横に並ばせまいとする気迫に満ちていた。

すると、それを見ていたおっきいおじさんがいた。
この子は大丈夫だな、とでもおもったのだろうか。
ちっちゃなおばさんとまったく同じ雰囲気をまとって私の横にぴたりとはりついた。
割り込もうとする人というのは、みな同じ空気を醸しているのはなぜだろう。
背中にふてぶてしさと、少しの後ろめたさを感じる。

闘うか、それとも心の余裕をみせて前に行かせるか。
行かせてもいい気持ちだった。「割り込まないでください」と言ったり、
相手をけん制して肩を入れたりするのはとてもエネルギーがいるし、
そこまでして笑いたいのか、笑えるのか、疑問だった。
しかし寄席はおよそ4時間の長丁場。やっぱり座りたい。
ちっちゃなおばさんは先にいかせたままで、おっきなおじさんと闘うことにした。

私は行列の様子を注意深く観察した。
動きがあるとすかさず足をふみだした。割り込ませるものか!
しかしおっきなおじさんも譲らない。私たちは横一列に並んだ状態だった。

列が進んで、券売所が見えた。するとおっきなおじさんが仕掛けてきた。
じりじりと私を列から追い出しにかかったのだ。おっきなおじさんのひじが私の肩にぶつかる。
そんなことで負ける私ではない。ないのだが、ここで思いがけない攻撃を受けることになった。
おっきなおじさんは、何日もお風呂に入っていないような臭いがしたのだ。
まずい。いつまでこの臭いに耐えられるか分からない。
もうだめかもしれない……私は負けを覚悟した。

ところが突然、おっきなおじさんがそわそわと私から離れた。
本日の出演者を紹介したパネルボードの写真を撮るためだった。
ここで勝敗が分かれた。
私はおっきなおじさんより先にチケットを買うことができた。
本気で割り込みたいのなら、一瞬たりとも油断してはならないのだ。

結果的に私は前から3列目のすてきな席に座れたし、おっきなおじさんもどこかに座れたはず。
しかし本当にぎりぎりだったようだ。そのあとすぐに、立ち見になった。

はー、とっても疲れた。
でもその疲れも、小三治さんを見たらふきとんだ。
「長者番付」の冒頭部分を少しだけだったけれど、素敵で幸せだった。

電車で見た離れ業

電車に乗っていたら、隣のひとが降りて席がひとつだけあいた。
そこに手をつないだカップルが近づいてきて、女性が座った。
花柄の白のストッキングに、淡いグレーのスカート。
コートも白で、ポケット部分はリボンの形。
髪の毛はゆるくウェーブのかかったロング。
きわめつけに、男性にグッチのかばん(ピンク!)を持たせている。

私はわくわくした。
私の周りには、じぶんの小さなかばんを男子に持たせる女子はいない。
念のため断わっておくが、かばんを持たせる女性を非難しているわけではない。
むしろ、いいぞ、と思う。なぜだか分からないけれど、ほんとにそう思う。

こうした女性が、恋人とどんな会話をしているのか知りたい。
私は手にした文庫を読むふりをして、左隣に意識を集中させた。

女性はまるで上野樹里演じる「のだめ」そっくりの話し方をした。
おおよそ10分ほど、男性の頬骨のあたりをさわりながら、
「口角が変なんだよね、口角が」と、愛のこもったダメ出しをしていた。

そこは口角ではない。頬だ。
と何度も思ったけれど、きっとそんなことは彼女にとっては取るに足らないことなのだ。
きっと口角って言葉を言いたいだけなのだ。
だって聞いていたら、私も言いたくなったもの。コウカク。

でも、そんなことより私を驚かせたのは、彼女が男性の「頬をさわっている」ということなのだ。
もう一度言うが、女性は座席に座っていて、男性は立っている。しかもかなりの長身だ。
つまり彼女は腕を上にめいいっぱいのばして、ときには腰をすこし浮かせて、
男性にタッチしていたのである。
頬だけじゃない。背広の胸のあたりなんかをさわりにさわっている。
そう、彼女は、座席に座っていながら立っている恋人にべたべたする、
という離れ業をやってのけたのだ。

「口角」の後は、会社の人たちの話題で私にはさっぱり分からなかった。
それでも私は深く満足して、最寄駅に到着したので電車を降りた。
私はほんの15分ほどの間に、彼女のことをとても好きになった。
余計なお世話だけれど、どうか、このまま年をとっていってほしいと思った。
アイポッドの音楽をかけて顔をあげると、ひとつ前のドアからあのカップルが降りてきた。
おんなじ駅かいっ。
心の中でひとりつっこんで、でもまたいつか会えるといいなと思った。


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