|
「日本が嫌いな日本人へ」を読みました。著者・呉善花(オ・ソンファ)は、韓国・済修島生まれ、母国の学校で反日教育を受け、軍隊に入りました。除隊後(1983年)渡日し、大東文化大学に入学、英語と日本語を学びました。
そして習い覚えた日本語で数多くの日本論と韓国論を著わし、見事、山本七平賞を受賞しました。類まれなる才能の持ち主の親日派で、私は「スカートの風」以来のファンです。
彼女は、日本の良さは、目立つことを嫌い、協調性を重んじる国民性に由来すると指摘します。しかしバブル崩壊後、日本経済は低迷し、元気を無くしている日本人を心配し、自信を持って未来に進みなさいと激励します。
また日本の接客サービスの良さを上げています。これは、経済的に急成長した韓国や中国では、かなり遅れているといい、彼女の羽根田空港での経験を語っています。
それによると、都内の交通渋滞のため、著者は最終の搭乗受付時間に少し遅れてしまいました。途方に暮れていると、受付係が急遽、飛行機に電話連絡し、「お客さんまだ間に合います。私と一緒に走って下さい」といい、さらに彼女の荷物を抱えてくれました。
著者は、走る受付係の後を必死に追いかけ、無事、目的の飛行機に乗れたということでした。こんなことは、他の国ではまったく想像できない。おそらく航空会社の接客マニュアルにもないだろう。受付係の機転と日本人特有の資質によるものと、著者は褒め讃えています。
実は、私も同じことを経験してます。20年ほど前、同僚と九州に出張することになりました。余裕を持って家を出たつもりでしたが、交通渋滞に会ってしまいました。空港に着いたとき、同僚は見あたらず、すでに搭乗受付は締め切られていました。
私は「まだ出発まで時間があるでしょう。なんとかしてくれない」と悲痛の声を出し、受付係に頼みました。すると受付係が電話し、上記と同じセリフいい、走り出しました。私は重い荷物をぶら下げ、ハーハーいいながら追いかけました。
そして出発数分前、まだ上げられてないタラップを登って飛行機に潜り込みました。機内では、満員の客たちがシートベルトを締め、神妙な顔して出発を待っていました。その中に同僚の顔を見つけたとき、本当に、ホッとしました。
著者は、こんなサービスは会社のマニュアルにないだろうと書いてますが、忙しかった当時の日本では、こういう事は度々あり、おそらくその対処法がマニュアル化されていたのではないかと思いますが、どうなのでしょう。
|