伝統文芸−冠句

俳句のあと、川柳よりはさきに生まれた文芸 『 冠句 』 のブログです。

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やまざと 595号

                
  
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                             橋本 信水 選評


 残暑の続く今夏お見舞い申し上げます。
 
汗まみれ  前進のみの道とする        田内 厚史     
 
 若者の心意気が如実に描かれていて佳。
取りたてて説明しなくても、誰にも伝わってくる前向きな良さを見つけたい。
 
     汗まみれ  鍬折れるまで土を打つ     藤原 萬郷
 
 今回のこの題で、農のきびしさを詠った句が多かった中で、中七の力強さを頂いた。
この気持ちに勝る句はないと思った。
 
汗まみれ  一缶のビール喉に鳴る     足立 欅子  
 
 これも座五の表現に脱帽である。
労働の後のビールは何にたとえん美味しいものであるが、一番身近な題材での見事さは、永年培ってきた力量であろう。
 
郷の母   十薬の香のする小袖      赤江橋くにゑ 
 
 郷の母の愛用した着物を手にする時、懐かしい母の残り香が漂う。その香りの中には沢山の想い出が残っている。
この句の良さは中七の「十薬の香」という、見事な表現の言葉を見つけた事に拍手を贈りたい。
 
郷の母   香華を常に新鮮に         田路 和代 
 
 玄関に居間に又仏前にと、至る所に花を飾ることの好きな母は、花作りも好きでなくては飾れない。手塩に掛けて育てた花の見せ場でもあろうか。訪れる人の心を和ませるもの、それはもてなしの心に他ならない。
 
郷の母   すぐ川になるなみだ雨      椿野 啓二
 
 気丈だった母も年老う毎に涙もろくなり、帰郷の度に涙を見せる様になった。
「川になる」「なみだ川」と少し過大な表現ではあるが、句意はよく判る。ごく普通の母なのである。
 
  今月も新鮮な句が芳冠を飾って貰えて嬉しい。
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管理人注
※1 当記事に掲載作品の著作権等諸権利は作者とやまざと冠句会に所属します。 
※2 パソコン上での見易さを考慮し改行を、著作権等保護の観点から作者名をそれぞれ加えた。


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やまざと 594号

                
  
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                             橋本 信水 選評



 梅雨の長雨も豪雨になって連日どこかに被害をもたらし、今号の「続く雨」ぐらいの優しいものでないのが、今年の梅雨の特徴のようだ。
 
続く雨   何時召されるやこの生命     小宮山初子     
 
 連日降り続く雨足を見詰め、つくづく老いたこの身の末を思い煩うのも、雨のなせる技かも知れない。余談になるがはからずも本日、老人会の配り物をしていたら、降り続く雨に家の中ばかり居ても、一日が長くて長くて何か寄る事を考えて、と洩らされた方があり、独居老人にこの長雨は身に応えるものの様だ。
中七の「何時召されるや」に真実が言い表されている秀句である。
 
続く雨   損をしたよな旅終わる       小俣紀美子  
 
 折角希望を抱いて発った旅も、雨で終わってしまった。
この地から天気の良い日は○○が見えてと、説明される度に損をした今日が、うらめしくもなるもの、
実感身に迫る佳吟と思う。
 
血が騒ぐ  晩学ゆえに滾るペン      山根 風子 
 
 その通り年を経てからの勉強ゆえに、若い人の様に余裕は許されない。
老いのボケ防止程度の勉学熱では終わりたくない、と握るペンに熱が入る。心意気を買いたい。
 
血が騒ぐ  わが愛鎮める術がない      中野 千秋
 
 作者名をいれて「はっ」と気付いた。但馬で御主人を亡くされてから久しい。遠く東京に住まわれての想夫恋。悲しい暮らしが続く。
ただの句の中の叫びだけではない処にこの句の強いきびしい真実があり、私達の届かぬ領域である。身につまる秀句である。 
 
血が騒ぐ  献体させる印を捺す        泰谷 淑子
 
 献体とは解剖実習に役立てるために、自分の遺体を提供することにある。
あらゆる場所を切り刻まれるであろう我が身を想像するとき、それでも誰かがこの身を提供せねば明日の医学の進歩が見えてこない。と自分に納得させるこの血の騒ぎは、想像に絶する。
 
 今月は上位句に素晴らしい作品に恵まれた。
作句は身の回りの日常茶飯事もよいが一歩先のドラマを見つけたい。 
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※1 当記事の評文並びに掲載作品の著作権等諸権利は作者とやまざと冠句会に所属します。 
※2 パソコン上での見易さから改行を、著作権等保護の観点から作者名を加えた以外は原文のまま。




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干物から脱線

干物って焼くものだったの? 
炙るものだと思っていたんだけど。

開きでなければ焼くのもありだろうけれど、
お酒を飲みながらと来ればやっぱり炙るんじゃないのかな。

十二文字しかないから縮めざるを得んとか、
句の風情を損なってでも短い文字数をチョイスしたいとか、解らなくもなくもなくもな…わからん。

干物も鰈とか言って欲しいな。

「か」もねぇ。
「ごとく」も「という」もそうだけど「か」や「よ」もね。

特に課題詠の場合、「か」「よ」で字数の辻褄を合わせるというのがもの凄くいや。
なんだか「か」「よ」におんぶしたかのようであり、
「ごとく」「ようだ」「という」では、そこに逃げたようでもあり。

下手っぴなりにこれだけはしたくないという拘りがあるんだけど
教室でもないのに選者が直して下さって
その時にこれだけはしたくないという風に直されるのがちょい辛い。

それが本に載せられてしまうのは、心の狭い自分にはもっと辛い。かなり辛い。
度重なるともうそこには出すのがいやになる。
自由吟でそんな風に冠題を変えられちまった日にゃぁなおさらさ。

多分、選者と自分との冠句に対するスタンスが違うんだろうとは思うけど。

皮肉

ホトトギスの感想・句評を書いているブログ友達(友達呼ばわりしていいかな)が居るので、
そのブログを先生にさせて頂こうと同じ本を探して探して探していた。
やっとめっけたのよ。

めっけた途端、皮肉なことに超尊敬する俳人が余り評価なさっていないと判明。
「人は人」とは思うけど、五七五の遙か水先案内人と心決めている方の言。

考えちゃった。
考えちゃって、取り敢えずここは見送ることに。
こういう類のことで迷った時の決め手、錦の御旗は『時間、暇、ゆとり』。

今の自分には本当は本を読んだり作句をしたりする時間はない筈だもんね。
ない筈なんだけど、
それだからこそ違うことをしてみたいし、違う本を読んでみたくなるんだよ! ←誰に言ってるんだか

天の邪鬼なんです、あんど 人間なんです  …多分。




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事始

 
冠句事始に文字通り参加のため徹夜明けの頭で京都へ行きました
 
 
杉本順保さんの司祭で事始式次第に従い粛々と表式から裏式へと進行
今回の式次第・冠題・選者名は中台敏隆さんが書いて下さった 
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表式冠題は 『静けき日』
表式 静けき日 新たまる春空気澄む    ひろみ
      ワキ こころの花も白きこの朝   明 美
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裏式冠題 は 『大旦(おおあした)』  
裏式   大旦  遠き銀嶺輝きて        ひろみ
      絆も強く国幸祈る          慶 一
そして揚句
静けき日  草木芽吹きし大旦        慶 一
 
 
のち待望の おべんと♪ おべんと♪ 大好きなおべんと♪
豪華でかわいいお弁当は三色団子のデザート付き
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いろいろ思うことのあった事始も、この素敵なお弁当を完食したせいかどうか
披講の最中つい居眠って隣の人に起こして頂くという不覚をとってしまった
あとで上には上の存在が判ったものの、だからと言って ほっと安心…出来るはずもなく
 
 
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作者に呼び掛けて下さり事始モードを引き立てて下さる川口未知選者
穏やかそうなんだけど要所要所で引き締まった評を下さる松浦外郎選者
この空気だけは参加してみないとね
 
入賞者には
やまざと・姫路冠句会の泰谷淑子さん、やまざと・姫路と神戸港の平松直樹さん
やまざと主幹の我がこと以上に喜ばれるお姿が目に浮ぶようだ
 
そして、神戸港の三村昌也さん、京都の樋口八重子さん
高岡ひろみさん、川口未知さん、寺山美喜子さんたち錚々たる名が並ぶ
※但し順位も入賞者全員の名も覚えきれず
 
さすがに一位は覚えていて、松尾明美主幹が優勝された
図らずも、松浦外郎副主幹から松尾明美主幹への賞状授与の図となって 
 みんなパチパチ   みんなにこにこ
 
それにしても、司祭のみならず 急遽書き役を引き継がれた杉本さん
咄嗟に心を決めて筆を執られたお姿がとてもご立派で
お偉いなぁと思ったのは私だけではなかったようです
中台さんにも杉本さんにも感謝です
 
 
場違いの同人会を早退し一路京都駅を目指したまでは良かったが
帰りの電車でどっさりこんこん眠り過ぎ 帰宅予定をオーバーすること約5時間
 
京都駅で眼の保養
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前の京都行でも寝過ぎて深夜帰宅となったんだけど
やっぱり徹夜明けの外出は控えるべきか
 
  
 

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