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○文化財点描(2) 大山神門 (平成15年10月11日)
摩崖仏が確認できず気持ちが晴れないのでもう一つ気になっていた場所を探してみることにした。
国道482号線に出て蒜山高原へ登る。米子自動車道蒜山ICの南に茅部という地がある。そこの茅部神社には日本一といわれる石の鳥居があったり天岩戸があったりと他にも興味深いものがあるところなのだが今日の目的地はそこではない。
その石の鳥居の前をさまよって米子自動車道の鳥居トンネルへ近づく道を探す。ツーリングマップルや別の道路地図で調べたが道が載ってなかった。
農作業用と思われる道があり見当をつけて走って行くと道端に突然あった。大山神門のうち南面の鳥居、南門。一般的な観光地とは程遠い。
すぐ下を自動車道が通り鳥居トンネルの入り口となっている。
ここは山陽から大山寺に向かう旧大山道の鳥居ヶ乢(たわ)にあたる。乢というのは山の鞍部のことらしいがいわゆる峠のことだ。峠は必ずしも山の尾根の低い部分にあるわけではないので乢とは少し違うが峠は日本で作られた和製漢字なので乢と峠はほとんど同じように使われている。
大山が大智明権現として有名だった昔は南の岡山などから参りに来た人はこの鳥居峠で遠くに聳える大山を目にすることが出来た。しかし大山寺はまだ先であり、しかもここから先は山を越えて行かなければならない。これ以上行くことの出来ない人はここから大山を遥拝して詣でたことにしたという。その遥拝所としての鳥居がこの石の大鳥居、大山神門なのだ。
明治36年ごろの道路拡張以来道端へ放置されていたが、昭和57年道の脇に再建された。そのためだろうが鳥居と言っても柱が二本立っているだけで柱の上にあるべきはずの笠木も貫も失われている。もちろん最初は二本の柱ではなくちゃんとした鳥居で場所も現在の場所とは違うところにあった。再建するときに無事だったのがこの二本の柱だったのだろう。
二本の柱の間、その真ん中に見事に秋空にそびえる大山南壁が収まる。一枚の絵を見るようだ。
大山は中央アルプスの3000m級の山々に比べれば低い山だがなかなかどうして神々しく気高い。
ちなみに大山神門は東西南北にあったといわれる。ここが南で東は山を越えた関金にあるらしい。残りの北と西のうち北は淀江にあったとされるが今はなく西は諸説あって確定してないとのことだ。
来た道を帰るが、工事で拡張されたとされる道がこれなのだろう。整備されたといっても一車線の林道のような道だ。大山道が幹線道路ではなくなり、生活道路ではなくなって久しいということか。
主要道からもかなり離れている。も気が向いたときもう一度来れるだろうか。あまり自信がない。
下調べに来た紅葉はまだ大山の中腹まで降りてなかった。行楽はもう少し先がよさそうだ。
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