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○第二十六番、医王山、一畑寺 (平成18年10月15日)
島根半島の北を走る県道23号斐川一畑線(ひかわいちばた)を使っても一畑薬師(いちばたやくし)へは行ける。しかし、道は少々根性が必要な厳しい場所がある。走りやすさを優先することにした。土地鑑があるとその場に応じて的確に道を選べるのがうれしい。
来た道を平田(ひらた)へ戻る途中で宍道湖北部広域農道へ入る。これは交通量も少なく適度なアップダウンやワインディングが続き快走出来る楽しい道だ。ただし、基本は農道なので作業車などが出てきたりするのであまり調子に乗って走ってはいけない。
県道23号斐川一畑線と交差所で左折すると一畑薬師の入り口がある。山上の寺へ向かうスカイラインは観光バスなどの対向車があるのでコーナーを攻めたりすると危険だ。もちろんオヤジでへなちょこなライダーは飛ばしたりしないでトコトコ登る。
駐車場には「本堂まで真っ直ぐ400m」の案内。山陰を代表する寺院なので広い。
駐車場の下のほうにある空き地を見ながら、昔そこに遊園地があったことをどれだけの人が知ってるのだろう、などと考えながら参道脇の土産物屋の前を歩いて行く。
火袋に丸一文字の模様が作られた石灯籠が参道にずらりと並ぶ。一畑の「一」なのだろう。
突き当りは本坊で庭園拝観が10人以上の団体なら予約で可能らしい。一人の飛び込みは問題外のようだ。
仁王門には彩色の像が立っている。禅定寺や神門寺と同じで、やはりどこかコミカルな表情だ。出雲の仁王はユーモラスなのが流行りなのかと神門寺で思ったが、本当にどこでもこんな感じなのだろうか。
小さな十王が仁王の前に安置してあるのが変わっている。
観音堂は本堂に向かって右に建っている。厨子は小さい。20cmほどのお前立ち。安置されている像は瑠璃観音菩薩(るりかんのん)と呼ばれる秘仏のようだ。
観音堂前には中国の補陀山(ふださん)から請来された観音石仏がおられる。中国観音霊場は中国の補陀山と友好交流の仲だ。宝珠を持たれた特殊な像様の観音菩薩で瑠璃観音と同じようなお姿だととされる。
一畑薬師の本尊は絶対秘仏の薬師如来。薬師如来はその名前からも病気平癒の御利益があるとされる。薬師瑠璃光如来(やくしるりこう)とも呼ばれ手に薬壷(やっこ)を持たれることが多い。それでここは観音菩薩も瑠璃観音と呼ばれるのだろう。そうすると持物は宝珠ではなく薬壷か。秘仏なので確認のしようはないが。
本堂は少し複雑な形をしている。正面からは入母屋唐破風向拝付きの一般的な建物に見えるがさらにその後ろに重層入母屋がくっついた形をしている。
本尊は多分奥の建物に安置してあるのだろう。神社の本殿と拝殿の関係に似ている。
寺の創建は、近くの海中から漁師が偶然引き上げたところ不自由だった母の眼が見えるようになり、以後その像を安置したのが始まりという伝説がある。そのため眼の神様とされ、地元では知らない人がいない。また地元でこの寺を一畑寺と呼ぶ人はほとんどいない。一畑薬師と呼ばれる。
本堂ではご祈祷中だ。今は亡き祖母の病気平癒祈願に来たことを思い出す。何年前になるのか。それ以来の参拝だ。
家は真言宗ではないのだが「おんころころまとうぎそわか」、この真言だけは覚えている。祖母がよく唱えていた。ごく普通の信者にとっては、法然も親鸞も空海も最澄も、果ては聖徳太子も、皆そろって有難い御蔭のある偉人であり、阿弥陀如来も薬師如来も大日如来も関係ないのだ。手を合わせて唱える。それでいいと思う。宗派にはこだわらなくても仏を信じて帰依する、それで十分な気がする。
本堂裏にお百度参りの木札があった。お百度を踏む人も多分宗派を考えてくるわけではないだろう。
本堂に向かって右には八万四千仏堂の小さな仏像がずらっと並ぶ。壮観だ。京都蓮華王院三十三間堂のミニチュア版のようだ。84000というのは煩悩の数とされる。除夜の鐘は108でこれが煩悩の数としてよく知られているが、経典を根拠とするのは84000のほうだ。もっとも8400は実際の数ではなくて、とても沢山といういうだけの意味らしい。八万四千の菩薩などという表現もある。
八万四千仏堂の先からは遠く宍道湖方面が見渡せる。山の上なので眺望が良い。
本堂周辺は整備工事中で少し雑然としてる。ブロンズ製の十六羅漢像の前を通り納経所へ向かう。納経所は大きなお守り売り場と兼用で売り子の作務衣の人にお願いする。まるで何かの受付の様な感じだ。
駐車場から本道へ向かうと山門のすぐ下に出るのだが、山門の下には千三百段とされる石段が下に向かって続いている。少し降りてみた。一段は妙に段差が小さい。
この石段を麓から一気に駆け上がる一畑薬師マラソンという催しがある。今年は10月29日、もう2週間後だ。この近くを走っている人とやたらにすれ違ったのはそのためだった。練習中なのだ。標高差300m近くの階段を走って登るのは想像すら出来ない。
帰りは広域農道まで出て続きを走る。ここからも楽しいアップダウンが楽しめるが景色という点では山里の農村風景だけなのが欠点だ。風情を求めるならやはりメインルートは宍道湖(しんじこ)北岸を通る国道431号線だ。このルートを走ると宍道湖の風景も捨てたものではないと思わせる。
陽の暮れる前に帰宅出来た。202km、近場のはずなのに意外に走っている。
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