同行二輪

いつまでも若葉な中年ライダーの古社寺旧跡紀行

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○第六番、瑜伽山、蓮台寺 (平成16年10月16日)

神社は「由加」で寺は「瑜伽」。どの様に表記しようと「ゆが」と読み意味は同じでヨーガのことだ。仏教では瑜伽の文字を使うので神社は由加を用いているのだろう。
瑞垣で囲まれた神域を抜けるともうそこは寺域に変わる。由加神社を挟んで蓮台寺の伽藍が立ち並ぶ。寺の境内の真ん中に神社があるというべきか。

神社の向かって右手にある多宝塔を過ぎて奥へ歩いてゆくと観音堂に着く。ここが本来の札所なのだが今は空きになっている。扉も閉まっているし人気もない。納め札入れだけは置いてある。
札所にはどこでも霊場何番札所と表示してある小僧の看板があるのだがここにはない。間違えないようになってる。もちろん今回は間違えて来たのではなく元の観音堂を見たかっただけだ。
ここからぐるっと廻って蓮台寺本殿へ抜ける小道でもあればいいのだがどうやらそんなものはなさそうだ。本殿は神社の反対側にあるのでもう一度由加神社へ戻って抜けなければならない。

神社を抜けると権現堂が右手の上にある。そこへの石段は参道からの延長線上に真っ直ぐに続いているように見える。権現堂は参道から正面にあって由加山建築群で一番高い場所にある。正面の最も高い位置ということからも神仏分離までは根本的なお堂だったと想像される。瑜伽大権現が祀られていたのだろう。

ここの神社寺院の根本である瑜伽大権現とは何者なのか。縁起によると行基が阿弥陀如来、薬師如来の二尊を瑜伽大権現として祀ったのが始まりという。さらに行基が自ら刻んだとされるのが本尊の十一面観音との伝承を持つ。由来書などを読んでみてもそれ以上の説明はなくわからない。瑜伽という名前の出自も不明だ。
神社本殿裏の巨石が元からの磐座信仰の霊地であることは確実だ。修験者が修行を始めたときそこに祀られていた磐座を瑜伽大権現として鎮守としたのが始まりだろう。修行が主に瑜伽行であったことから修行の妨げを防ぎ仏法を守護するという目的で瑜伽大権現と称したのではないだろうか。当初の磐座の名前が瑜伽であったとは考えにくい。

現在の瑜伽山蓮台寺の本堂である総本殿に行く。そこの前にも御零石と言われる巨石がありここらあたり一帯が磐座信仰を起源に持つことが確かめられる。
総本殿は瑜伽殿と呼ばれている。平成10年にできたもので本尊である十一面観音と瑜伽大権現を安置してるという。これが完成したときに観音堂から十一面観音を、権現堂から瑜伽大権現を移したものと思われる。

働いている人たちが僧侶に見えない。作務衣というより白い半被のようだ。天理教徒を思わせる。日光輪王寺とも似たところがある。本殿も新しい建物で寺院建築らしくない。まるで新興宗教の本部のようだ。少し宮殿風というか城風というか、装飾した屋根の観光旅館に見えないこともない。納経所も観光施設の券売所のようだ。

本殿に入り三十三の厄除け観音の階段を通り二階に上がる。本尊は大広間の奥に安置されているという。扉は閉まっている。厨子というより神棚のようだ。御幣がたてられているが密教法具も置かれている。尊号も南無瑜伽大権現を唱えるのが正しいらしい。ここでは神仏習合の形態を今尚色濃く残している。
いつものようにお勤めを行ってみるが神前読経のようでなんとも落ち着きが悪い。

本殿の横に県の重文で丸山応挙の作品などが残る客殿があり拝観できるはずなのだが今日は少し騒々しい。茶会が開かれているのでそこらかしこを振袖姿の女性が歩いている。客殿のどこかが会場となっているようで入り口付近はとても賑やかだ。入り辛い。
以前に拝観したこともあるので今回は客殿へ上がるのはやめた。

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