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○二十三番、本堂
徒歩なら近いようだが車道を通ると少し大まわりになる。このあたりは草壁の町中なので道が入りくんでいる。迷子にならないように広い道を使う。
お堂のとなりのグラウンドで野球部が練習している。元気だ。やはり若者にはお遍路よりもクラブ活動が似合う。
石段を登り驚いた。どこから見ても荒れ寺だ。
島の札所は改修中で雑然とした感じのするところはあったがどんなに小さくても村人の真心が感じられるような清潔な手の行き届いたお堂ばかりだった。それに比べてここの仏堂は建物自体は大きいのだが手が入っていないように見える。日が翳ってきて荒れた風に目に映るのかもしれないともう一度よく眺めたがやはり荒れている。ここを守っている人たちには大変失礼だが少なくとも半分放置された寺に見えた。
本堂という名前だがどこの寺の本堂なのか。
案内書によればもともとは先ほどの保育園のあった清見寺の塔中(たっちゅう)の本堂とのこと。それで庵堂というよりお寺の感じがしたのだ。なまじ建物がお堂より大きいだけにかえって荒れた印象を与えるのかもしれない。
塔中というのは主に禅宗でお寺の中の院や庵などを呼ぶ。お寺の中の小さなお寺のようなものだ。そうすると清見寺はここまで寺域があった実に巨大なお寺だったことになる。
もう少し日はあるが本日はここで打ち止めとする。
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