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いつまでも若葉な中年ライダーの古社寺旧跡紀行

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楊瀧山乗光寺

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平家物語 その6

楊瀧山乗光寺(平成20年8月3日)

平成20年8月3日、真夏の暑さの中、乗光寺を目指す。
安来と松江の中間あたり、国道9号線から分かれて県道324号上意東揖屋線を南に向かうと、3-4kmで道の右手に現れる。県道は主要道ではないので土地鑑がないとなかなか入れないかも知れない。黄泉の国の入り口とされる黄泉比良坂(よもつひらさか)の近くにある道だ。

ほとんど山裾に突き当たったような谷の山間にある田舎にひっそりとたたずむ寺だ。周囲には民家がちらほらとあるだけで、他には水田しか見えない。

道路から少し高い位置にある山門を見上げると、その向こうに銀杏の巨木が聳えるのが印象的だ。

境内に入ると、お盆が近く、どうやら法事のようで大変に忙しそうだ。本堂に大勢人が集まっているのが分かる。こんな時に檀家でもない物見遊山がお邪魔してよいのか迷ったが、厚かましく庭園拝観をお願いすると、奥さんが快く受けて下さった。
「お盆前で手入れもしてませんし、刈り込んだ後ですから植木が醜くなってまして。こんなですがどうぞ。」
相手が出来ない事を申し訳なさそうにしておられて、かえってこちらが恐縮してしまう。

庫裏へ上がらせていただき、縁側に腰を下ろして裏の庭園を眺める。
寺が山裾にあるため、裏山の斜面を利用して作庭してある枯山水の庭だ。正面に石組みとサツキと思われる刈り込みで構成された小高い部分が作ってある。全体で蓬莱山か須弥山を表わしているのだろうか。その左右に植木がいくつかあるだけで、思ったよりも小さな庭園だ。

山陰の名園とされるので、もう少し華麗で規模の大きな庭を想像していたのだが、その点では少し期待外れだった。しかし、がっかりしたという訳ではない。確かに京都などの風流な庭と比べると見劣りはするが、寺だけでなく周囲の風景を含めて環境がとてもゆったりとした長閑な感じで、実に落ち着いた雰囲気のある庭なのだ。気持ちが落ち着く。

この庭は悪七兵衛景清(あくしちべいかげきよ)の築庭という伝説を持つ。景清は月山富田城(がっさんとだ)を作ったともいわれている(2007年、平家物語、その3)。怪力無双の武将なので城は似合うが、築庭はイメージがつながらない。
城のある広瀬は寺の前の山を越えた所だ。この近い距離関係が景清伝説の元になっているような気がする。

乗光寺そのものは開基創立の年代は明らかではないが、平安末期には、南の山上にある星上寺と関係して多くの末寺を持った真言密教の道場となっていたらしい。
星上寺は星の神が天降ったとされる山だが、その星上寺の山号は安徳山と称される(2003年、星の降る夜は・・・、安徳山星上寺)。安徳天皇の病気平癒を祈願したところ全快されたので勅命で安徳山星上寺となったという伝説を持つ。
安徳天皇といえば平清盛の娘、建礼門院の産んだ天皇で、平氏一族と共に最後は壇の浦の海の藻屑となった。平家落人伝説の主人公でもある。
この近くに落人伝説は聞かないが、平氏の奉じた安徳天皇の名を持つ星上寺と、その山の北の麓の乗光寺と東の麓の月山富田城に残る平景清の伝説。これが無関係だとは思われない。

偶然にしては平氏関係の伝説が集まっているのだが、それがどの様な経緯で発生したのかは、今のところさっぱり見当も付かない。
本堂前にある樹齢数百年の大銀杏も、寺の歴史の古さを示すだけで他は何も語ってくれない。

寺を後にしてから、寸志を忘れたのに気がついた。忙しい中、親切にしていただいたのに、なんという失態。再訪の折には寸志を忘れないように肝に銘じた。
花の季節で法事の忙しくない時にのんびりと訪れたい寺だ。

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