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○特別霊場、摩尼山、総持院、西國寺 (平成17年5月28日)
尾道市内国道2号線の坊地口という大きな交叉点を山側へ登る。山手へはJRの線路を越えなければならない。線路下をくぐる交叉点に浄土寺への分かれ道があった。ここから浄土寺へは登れるのだろうが、門前の道を思い出すと車では行く気になれない。それ以前に土地鑑がなければこの入り口は見過ごしてしまうだろう。
西国寺への道も部外者にはわかり難い。今回から使っているマップケースと事前のルートの下調べがなければ相当に迷っただろう。駐車場は細道を登り裏参道近くにあり、車では正面からは直接そこへは登れない。
駐車場から境内へ入ると堂々とした金堂の横へ出る。一般的な寺の本堂から受ける印象とはずいぶん違う。浄土寺の阿弥陀堂と同じでどうやら和様の建築らしい。建築に詳しくないのでどこがどう違うのか説明はできないが寝殿造りに似ているようだ。もっとも寝殿造りについても知りはしないのだが蔀戸になっているのでそんな印象を受ける。
この金堂は薬師堂で秘仏の薬師如来が安置される。
金堂の上に大師堂がありそこが中国観音霊場札所を兼ねる。堂内は多くの灯篭で荘厳され厨子の前にお前立ちと思われる50cmくらいの小さな如意輪観音がおられる。小さくてもお前立ちでも目の前におられるとやはり断然良い。本尊は秘仏でもいいが厨子の扉だけしか見えないと少し落胆する気分になるのは信心が足りないのだろうか。
お勤め中に地元の老人が入ってきてひとしきり拝んでは帰って行った。お寺へお参りする人が多いのか。浄土寺も地元の人で賑わっていた。尾道は市民と寺の距離がずいぶん近い気がする。
裏山のさらに高いところに朱塗りの美しい三重塔がある。登ってゆくと八十八ヶ所ミニ霊場巡りの石仏がある。番号からどうやらこちら側は逆打ちだ。
八十八ヶ所は裏山を回るハイキングコースで最後が境内になっているようだ。三重塔の横から雑木林の中を細い山道が続いている。所々に石仏があるので迷子にはならないだろう。所要時間30分ほどらしいが本当か。見たところ気楽に廻れる雰囲気の道ではなかった。
金堂から真っ直ぐに石段を下りてゆく。参道の中ほどに塔頭の一つであろう金剛院と金比羅大権現があり参道をはさんでその反対には持善院と多賀社がある。どちらも神仏習合をそのまま今に伝えている。塔頭とそれぞれに鎮守社が二つも残っているのはここが西国一の寺と称された名残といえるだろう。最盛期の寺勢が偲ばれる。
ところで多賀社には妙な鳥居が立っている。はたして鳥居といってよいのだろうか。神社の普通の鳥居は様式は様々だが最低限の基本は一緒だ。二本の柱の一番上に水平の柱があってその下に水平の柱がもう一本通っている。ところがここの鳥居状のものは二本の柱の一番上には何もなくて水平な柱が一本だけ両側の柱二本を突き抜けているのだ。これは一体何だろう。単なる門だろうか。何となく悩みつつ石段をさらに下りる。
とうとう仁王門まで降りてきた。楼門といってよさそうだ。堂々とした門だ。正面にまわると人の背丈より大きな巨大草鞋がかけてある。そのほか普通サイズの草履が所狭しとかけてある。健脚祈願だそうだ。
せっかく西国寺に来たのだからこの草履で有名な門を見なければと降りてきたのだが、バイクは上の駐車場だ。
門の向こうに今歩いてきた参道が伸びているのが目に入る。これからまた石段を登るのか。
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