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今日は古代ローマ時代のインフラについてのお話をします。 古代ローマ帝国は、西はイングランド、東はドナウ川流域、北はゲルマン(現在のドイツ辺り)及び北アフリカ一帯を領域として支配・統治した空前の大帝国として知られています。 無論、その背景に非常に組織化され秩序だった強力な各軍団の存在があったことは確かですが、何よりも重要なのは、寧ろ、彼らローマ人の生活を支え続けた公共事業、インフラの整備を怠らなかったことです。 こうしたインフラの存在は、人々が快適な生活を送る上で必要不可欠な生活水の安定供給の為の施設にまで及んでいました。 何れ、改めて画像付きで紹介しようと思いますが、遥か遠くの水源より各都市に水を引き込むための水道橋の建設及び維持、そして、今回紹介する、そうした水道橋から引かれてきた生活水を都市内の各市民に満遍なく供給する為の「貯水タンク(Fontana)」などが古代ローマ時代におけるインフラ整備の重要性を示す例になります。 上の画像は、オスティア遺跡内にある劇場及び組合所跡付近のインスラ(島を意味する。現在のアパートメントのようなもの。)に面した公道の一角に設置されていた「貯水タンク」(紀元後1世紀頃)です。 オスティアでは、古代ローマ時代の多くの都市と同様に、市外より水道橋を通じて引かれてきた水道水は、一旦、公道の地下を通り、各区域に備え付けられたこうした「貯水タンク」を通じて市民に供給すると言う配水システムを構築していました。 この「貯水タンク」は僕が知る限りでは、オスティアにおいては、少なくとも20〜25箇所存在していましたが、おそらくはもっと多かったものと思われます。 この画像は、当時の「貯水タンク」の様子を再現したものですが、オスティア遺跡の紹介用看板より撮影したものです。 この再現図より分かるように、地上に引き上げられ、「貯水タンク」に溜められた生活水は、タンクの側面に空けられた2つの穴より止めどなく流れ出し、人々はタンク側面の下に添えつけられた白いプレートの上に桶や壺を置いて、必要な分だけ水を溜めていました。 尚、白いプレートの一本の溝で連結した2つ穴は地下に繋がっており、流れ出した水が再び地下を通ってゆく、と言う仕掛けになっていたようです。 この画像は、「貯水タンク」の内部の様子です。正確なことは分かりませんが、タンクに空けられた2つの穴とは別にある四角に切り取られた部分からも水を汲み出すことができていたのではないかと思います。 古代ローマ時代において、各都市の行政担当者は、市民に対する公共サービスやインフラ整備に余念がなく、市民の側でも行政に対して常にこうしたサービスを享受することのできる権利を強く訴え続けてきました。 ポンペイの落書きや選挙広告が示すように、市民サービスと公職就任とは常に不可分の関係にあり、少なくとも帝政前期におけるローマ社会が、ある意味では現代にも匹敵し得る「民主的な」社会であった現実を、こうしたインフラの存在からも窺い知ることができるのではないかと思います... 尚、ポンペイにおける市民生活については、ブログ管理者が運用するサイト内の も参考にして頂けますと幸いです。 また、同サイト内の のページでは、オスティア遺跡における「公衆便所」の画像も載せてありますので、興味のある方は、是非ともご覧下さい!!! 今後も、古代ローマの魅力をこうしたインフラを通じても伝えてゆくことができれば、と思います。 以上。
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本日、2件目の紹介です。 現・早稲田大学文学学術院教授で、主に古代ギリシア・ラテン文学の研究をしておられる宮城徳也氏が運営するホームページ を紹介します。 このサイト内では、古代ローマ時代の詩人ウェルギリウスの『アエネイス』を邦語の対訳付きで掲載したものや、ラテン語の基礎知識を紹介した「ラテン語入門」などのページがあり、ラテン語独習者やラテン語に興味のある人には大変参考になるのではないかと思います。 また、宮城氏が昨年より一年間、フィレンツェに研究員として学んでいた折に訪れた現地の都市や美術館などの詳細な紹介をしている は、イタリアやトスカーナ地方、あるいはその歴史や文化、芸術に興味のある方には大変有益な情報を得られるのではないかと思います。 興味のある方は、是非、当サイトをご覧下さい! 簡単ですが、紹介させて頂きました。 以上。 |

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古代ローマ時代のラテン詩に関する興味深いブログを見つけたので紹介します。 と言うブログですが、古代ローマ時代のラテン詩を原文及び邦語への対訳付きで載せており、ラテン語独習者や古代ローマ時代の詩や詩人に興味を持っている方には大変参考になるサイトだと思います。 個人的には、ロビン・ウィリアムスが主演した『今を生きる』(邦題)の中で登場したホラティウスの詩句、 'Carpe diem!'(*その日を摘め!:転じて、「今を生きよ!」となる。) これからも古代ローマ史やラテン文学関連のサイトや書籍の紹介をしてゆきますので、興味のある方は、参考にしてみてください。 以上。 |

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