From ROMA-KEN(古代ローマ史探求)

…歳を重ねただけでは人は老いない。理想を失うとき初めて老いる。(Samuel Ullman, 'Youth'(「青春」より。)

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つい観たドラマ...

人生とはメタファー


ついさっき、TVドラマを観た。
敢えて、題名は言わないけれども、
とてもとても切なく、けれども心優しい話だと思った...

このドラマ、今までは観たことなくて、
今日、たまたまテレビをつけたらやっていて、
それぞれの登場人物の台詞が、
妙に一つ一つ心に残った...

特に、終り頃で、主人公?の女性が、
寂しさに駆られた男性に襲われそうになった時、
モップの柄の部分を突き出しながら、

「…それでも、生きてゆくしかない!」

と意志強く訴えた光景は、
ぐっと心を掴まれる思いがした。
そして、ふとある人のことを思い浮かべた...


僕は、強く逞しく生きる一人の友人を知っている。
学生時代に色々なことがあって、
それでも決して弱音を吐かないで、
前だけを見続けることを止めないその姿には、
当時、心の底から感動したのを覚えている。
そして、つくづく己の無力さを知る思いでもあった...
(*暫くの間は、イタリア留学中と言うこともあり、
  現地での生活を綴りながら、励まし?の手紙を送っていたのだけれども...
  →結局、どっちが励まされてたんだ!ってカンジ...)

最近になって、数年ぶりにその方と再会する機会があったのだけれども、
相も変わらず、強さを失わないで生きていてくれたことに、
つい、「ありがとう!」と言いたくなった...
「ありがとう!君は、ずっと僕の目標なんだ!」と...


色々なことを思い出しながら、
そして、短絡的にもドラマの主人公と彼女を重ねながら、
ついドラマに観耽ってしまった。

そんな今晩であった...



追伸

劇中に流れていたエンヤの曲もなかなか良かった...
『ラテン語徒然』でお世話になっているメレアグロスさんが、以下のような紹介記事を掲載して下さっています!

↓ ↓ ↓

「役に立つラテン語」
(*in 『ラテン語徒然』)


この記事内で紹介されている

↓ ↓ ↓


は、イタリア中部ピサのエリート養成校である「スクオーラ・ノルマーレ・スーペリオーレ」及び他の教育機関での授業カリキュラムの事例を手掛かりに、教養としてのラテン語(及び古代ギリシア語)を学ぶことの意義を改めて問い掛けています。


個人的には、特に、以下の件が興味深かったです。

…学長は、大統領時代にチャンピがノルマーレを訪問した際の話を披露した。「あなたは文学を勉強したのに、なぜ中央銀行に勤めたのか。ギリシャ文学と金融は関係ないのでは」と学生から問われたチャンピは一言、「どちらも同じだよ」と答えたという。…

(*前掲記事より。)

「どちらも同じだよ」って...

 最初、このエピソードを読んだ時、思わず、吹き出してしまいました!!!そして、就職試験の時に、こう回答できれば、もっとすんなり面接官を納得させられたのかなぁ...などとついボヤキつつ、このエピソードには納得!

 とまぁ、冗談はさておき、実際にこのエピソードは的を得ていると思います。少し視点が変わりますが、先日、大学図書館で『プレジデント』と言う雑誌を読んでいる時にも、日本を代表する某大企業の社長が、「西欧諸国の大企業の社長と大切な商談がある際、彼等自身が教養人である場合が多く、従って、教養をどれだけ積んでいるかが試される。例えば、会食の際に、これこれの古典を読んで、自分はこう解釈している!とまで言うと、大抵の場合、相手は自分を大切なビジネス相手として認知してくれる...」と言うようなことを述べていました。その社長自身は、学部(*大学院だったかも?)時代は「政治思想史」を勉強し、それに関する哲学・古典を随分読み耽っていたと言います。

 「教養」としての学問探求は、決して「実学」に引けを取るものではないと思います。寧ろ、こうした「教養」は一生を通じて研鑽してゆくものなのかもしれません。と言うわけで、僕自身も、これからの人生を通じて、少しずつ教養を深めてゆきたいと思っています。
(*ついでに、「論理的思考力」を学ぶ!と言う意味でも、ラ語のお勉強もしていかないとね。)



追記

 ただ、当の西欧諸国でも、今現在、学生による「ラテン語」離れがかなり進行しており、その意味では反論も多いかもしれませんね。「古典」を学ぶことの意義。色々な意味で、改めて問い直して行きたいテーマでもあります...
新たに「古代ローマの碑文」と言う書庫を設けることにしました!

正確には、「古代ローマについて」の書庫から古代ローマ時代の碑文や墓碑、落書きに関する投稿記事を分けただけなのですが、これからも、時折、碑文に関する投稿記事を書いていこうと思います。

↓ ↓ ↓

書庫「古代ローマの碑文」
(*当ブログ内!)

さて、「古代ローマ時代の碑文とは何か?」と言う疑問をお持ちの方もおられるかもしれませんが、当ブログ管理者が運営するHPのあるページより抜粋したものを以って、紹介に代えさせて頂きたく思います。


1.「古代ローマ帝国の碑文とは?」
 古代ローマ社会では、碑文が大量に製作されていた。そのほとんどは何らかの記念碑に付属するものであり、当時の社会では都市の内部、あるいは墓地の至る所で乱立する記念碑と共に碑文を目にすることが出来た。
 こうしたラテン碑文の多くが帝政前期、特に2世紀から3世紀前半にかけて集中して見つかっており、ローマ史研究者の間では"monumental culture"(*記念碑文化)と言う用語で説明される程までに碑文製作は文化現象となっていた。
 このラテン碑文は現在までに約30万点が知られており、日々、その出土件数は増加しているが、その内の7割程度が墓碑銘である。そして、ラテン碑文の大きな特徴の一つが、こうした墓碑銘に生前に獲得した名誉、職業、あるいは感情表現や愛情表現がしばしば刻まれていたことである。古代ローマにおける墓碑銘製作とは、現代の我々にとってのHP等と同様に他者に向けた明確な「意思表明」の手段であり、重要なメディアであったと言える。 


2.「誰が碑文を製作したのか?」
 古代ローマ社会において、碑文製作、とりわけ墓碑銘製作に身分による排除はなかった。皇帝であれ奴隷であれ、等しく墓碑銘製作に参与し得たと言う事実は非常に興味深いことである。「ローマ社会における奴隷とは何者であったか?」我々が奴隷の墓碑銘を読む時、しばしばこうした疑問を抱くのではないだろうか。古代ローマにおける墓碑銘製作は、この社会のダイナミズムを体現していたのである。 



 古代ローマ時代の碑文は、現在の高水準な「古代ローマ史」研究を支える極めて重要な一次史料です。この碑文研究を通じて、古代ローマ史において、「政治史」のみならず、「社会史」、「女性史」、「家族史」...とありとあらゆる領域に研究の対象を広げてゆくことが出来ました。
 また、「碑文研究」の重要性は、日本人でも欧米諸国の水準に到達し得る高度な研究を行うことが出来る可能性を大いに秘めている、と言う点でも注目すべきでしょう。碑文研究を通じた「古代ローマ社会」の解明は、まだまだ多くの余地が残されており、「碑文」を用いた研究手法の工夫次第では、日本の側から国際に向けて成果を発表し得る可能性も大いに秘めていると思っています。
 
 日本では、古代ローマ時代の碑文を学べる環境は、まだ十分に整備されてはいませんが、現在の日本の古代ローマ史学界で、「碑文」を通じた「組合」や特定の「社会集団」の実態解明を目指そうとする動きが活発化し、更に着実に成果を挙げつつある現状を考慮すると、「碑文」に関する講座ないしゼミの本格的な新設が待たれる所です。(←誰が、お金を出すの?って話もありますが...)
 
 
 何はともあれ、「碑文」は古代ローマ社会を映し出す「鏡」です!その「鏡」は時に率直に、そしてしばしば「歪んだ」姿を映し出すわけですが、その「歪み」の中にも「古代ローマ社会」を読み解く鍵が存在しているのだと思います。そうした「鏡」としての「碑文」に、当ブログの紹介記事を通じて、少しでもご興味を抱いて頂ければ幸いと思っております。



以上、お知らせでした。
…世界を支配するのは運命ではない。ローマ人にそれを訊ねてみることができる...


モンテスキュー 『ローマ人盛衰原因論』より。(訳:大岩誠)

 昨日は、徹夜明けでそのまま用事があったので朝から夕方頃まで起きっ放しであった。流石に、昼頃から断続的にふらふらしそうになる時もあったのだけれども...
 帰り際に、古代ギリシア悲劇に関するレポート作成用に借りた図書数冊を返しに大学図書館へ赴いた。そして、そこで、ついでなので、『史学雑誌』の「回顧と展望」−「古代ローマ」を2007年−1998年頃まで遡りつつ読んでいった。

 「回顧と展望」を読みながら感じたことであるが、やはり、近年の古代ローマ史学界は(他の歴史分野と同様)、研究の「多様化」と言うより「細分化」が激しいと言うことだ。尤も、「細分化」傾向自体は先進的な西欧諸国の研究動向の流れを追うという意味では、本来、当然の流れなのだけれども、そのことで、明確な「古代ローマ史像」を見出しにくくなっていることも事実なのではないだろうか。そして、そのことが「古代ローマ」を巡る統一的なテーマに沿って議論を行うことをますます難しくさせているようにも思える。
 上述の問題点に絡めつつ、最近、思うことだが、古代ローマ史学界にも、ミクロな「個別研究」を行う研究者と、一方で、例えば「古代ローマ文明論」のような、より大局的に「古代ローマ」を扱う研究者と言うように、各々の研究者が自己の研究の役割(立場)を定めていくのも良いのではないだろうか。「個別研究」はどちらかと言えば「アカデミズム」に特化したものであるが、一方の「大局的な研究」は、アカデミズムの外へと向かってもっともっと情報を発信してゆく、と言うように...

 率直に言って、ここ十数年の間、最も「古代ローマ世界」の面白みを日本に広め、多くの「古代ローマ」ファンを生み出してきた最大の貢献者は、古代ローマ史研究者ではなく、『ローマ人の物語』で有名な小説家・塩野七生女史である。実は、『史学雑誌』の「回顧と展望」の評者の中でも、塩野女史の果たした役割に関しては、肯定的な見解と否定的な見解とに分かれているが、どちらの見解を支持するにせよ、結局、塩野女史以上に「古代ローマ世界」に関する新たな読者層を生み出した方は、残念ながら、古代ローマ史学界の研究者の中にはいなかったことだけは言えると思う。

 尤も、研究者の立場として見れば、塩野女史の『ローマ人の物語』は、はっきり言って、あまり評価できないのも事実だと思う。けれども、塩野女史の真価の一つは、やはり大局的な古代ローマ史像、「文明論」としての「古代ローマ世界」を独自の関心(*「問題意識」)に基づいて、壮大なスケールで描き出したことであろう。そして、この「文明論」こそ、今、日本の古代ローマ史学界に欠けているのだと思う。これは、僕個人の勝手な見解と言うよりは、実際に、「回顧と展望」の評者にしばしば共通した見解でもある。曰く、「…細分化が進みすぎる過程で、個々の研究領域の深化はますます深まってきているが、そのことが、逆に、明確な「古代ローマ史像」を見出しにくくさせている...」。
 そして、この「文明論」としての「古代ローマ史像」に関しては、最近になってある若手の研究者(*無論、彼自身は、一研究者として素晴らしい「研究テーマ」を持っている!)との話の中でも登場した。彼らしい独自の見解に基づく「文明論」としての「古代ローマ史像」には幾つも興味を引くものがあったが、こうした研究者の発想と言うか、「文明論」に対する希求性は、ここ数十年の古代ローマ史学界の「細分化」傾向に対する言わば「アンチテーゼ」の形で、ますます増えてくるのではないだろうか、と、彼の話に耳を傾けながらふと感じた。

 アカデミズムの外から古代ローマ史を眼差す立場からすれば、「文明論」としての「古代ローマ史像」が、アカデミズムの側から発信されることを切に願う。個々の研究者の方々が何れも素晴らしい研究をされていることは論文を拝読させて頂きながら、常々、感じていることなので、折角ならば、こうした研究がアカデミズムの中だけで完結することなく、ますます我々に向けて公開されて欲しいものだと感じる今日この頃である...


 色々好き勝手語らせて頂いたが、所詮はアカデミズムの世界に属さない者の単なるボヤキだと思って下されれば、幸いである...
 (*無論、自戒の意も込めている...)


追記

 「文明論」としての「古代ローマ史像」で直ぐに思い浮かぶのは、古代ローマ史学界のみならず幅広い領域に影響を与えていた碩学、故・弓削達氏である。ここに弓削氏が残した言葉を一つ紹介したい。

…ローマの「永遠性」は、ローマの「死」が人びとの目に明らかになったときに、真剣な信仰の対象となった。また、理性的懐疑の攻撃のまとともなった。
 そして、「永遠のローマ」の問題性との暗闘につかれはてたすえ、わずかな解決の曙光が見え始めたとき、はじめて人びとは新しい時代を迎えることができるようになった。
 「永遠のローマ」とは、そうした歴史の前進のためにはさけて通れない関門であった。それは一つのローマの問題ではなく、人類の文明一般の問題であり、したがって現代の問題なのである...


弓削達 『世界の歴史3−永遠のローマ』、講談社、1976年、377−378頁。

 我々が歴史を学ぶことの意味、古代ローマ史を学び研究することの意味、それは、「問い続ける」ことである。それは、啓蒙期におけるフランスの政治思想家モンテスキューのように、「何故、かくも強大な帝国が滅んだのか?」と言う問い掛けなのかもしれないし、あるいは、「何故、あれほど、かくも永きに渡って存続し得たのか?」と言う問い掛けなのかもしれない。だが、如何なる問い掛けにせよ、その根底には、常に「現在」の我々自身の、「何者?」であり、「何処へ向かおうとしているのか?」と言う「問題意識」が存在している。歴史を学ぶこととは、弓削氏が言うように、常にそれを「現代の問題」として捉えることなのだろう...

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